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熱中症予防対策!子どもや高齢者、大切な人を守る「5つの声かけ」とは?

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真夏の暑い中、ちょっと外に出ただけなのに、頭がクラクラ……。このような症状がある場合は、もしかすると熱中症かもしれません。

官民が共同で、熱中症予防を呼びかけている国民運動「熱中症予防 声かけプロジェクト」は「ひと涼み」という日本らしい習慣を世の中に広げていくプロジェクトです。家族や会社の同僚、ママ友など、お互いに「ちょっと、ひと涼みしませんか」と声をかけあう。このゆとりと気遣いをもつことが、熱中症から人の命を救うことにもつながるのです。

周りの人にかけたい具体的な5つの声かけを、熱中症になってしまったときの対策も含めてご紹介します。

気づいたときには頭クラクラ?熱中症はなぜ起こる?

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熱中症は、身体の中の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体の調整機能が正常に働かなくなることによって引き起こされます。

人の身体は常に熱を作り出す一方、汗をかいたり、皮膚から熱を逃がしたりすることで、体温の上昇を抑えています。この体温の調節機能がうまく働かず、体内に熱がこもって体温が異常に上昇した結果、熱中症を起こしてしまうのです。熱中症は重症化すると死に至る可能性があり、注意が必要です。しかし正しい知識を持ち適切な行動を取れば、自分の熱中症を防げます。また周りに熱中症にかかった人がいた場合でもその人の命を救うこともできるのです。

熱中症を避けるためには、身近な人と声をかけ合うことが有効です。ただ「熱中症にならないように、お互いに声をかけ合いましょう」といっても、「いったい何を言ったらいいのかわからない」という人もいるでしょう。具体的な「5つの声かけ」についてご紹介します。

身近な人を熱中症から守る「5つの声かけ」

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1. 温度に気を配ろう

からだで感じる暑さと実際の気温は異なることがあることは、ご存じですか? 実際の気温を知ることで適切な熱中症対策ができます。今いるところの室温や、これから行くところの温度を、温度計や天気予報で知るようにしましょう。暑くなりすぎていたら、日陰をつくったり、エアコンなどを使って適度に温度を下げたりします。ただし冷やしすぎにはご注意を。

2. 飲み物を持ち歩こう

熱中症予防には、こまめに水分を取ることが大切です。このとき気をつけたいのが「喉が渇く前、暑いところに出る前に飲む」ということ。人間は軽い脱水症状のときには、のどの渇きを感じないことがあるのです。「意識的に水を飲む習慣をつける」「出かける前に1杯の水を飲む」など、あらかじめ決めておくのも良い対策となります。たくさん汗をかいたら、スポーツドリンクや塩分の入った飴をなめて、水分と一緒に塩分も補給しましょう。

3. 休憩をとろう

夏の強い日差しを浴びて、疲れる日も増えてくるでしょう。実は疲れていると、熱中症にかかりやすくなります。昼間でも疲れを感じた場合、無理せず、涼しい場所で休息をとるようにしましょう。また夜も十分な睡眠をとるように心がけてください。

4. 栄養をとろう

毎日しっかりバランスのいい食事をすることで体が元気になり、熱中症予防につながります。なかでも1日のスタートとなる朝食はしっかり食べましょう。夏バテして食欲がないときは、からだを冷やす夏野菜などを使った料理でしっかりと栄養をとることが大切です。

5. 声をかけ合おう

大人に比べて体力がない小さな子どもや、体温変化に気づきにくい高齢者は、熱中症になりやすいといわれています。一緒に住んでいる家族はもちろんのこと、離れて住むおじいちゃん、おばあちゃんたちにも電話などをした際に一言「水分とってる?」、「少し休んだほうがいいよ」など、声をかけ合いましょう。

万が一、熱中症になってしまったときの対策

熱中症になってしまった場合、どんな症状が現れるのでしょうか。主なものとしてズキンズキンとする頭痛やめまい、吐き気、立ちくらみ、倦怠感などがあげられます。ほかにも、暑い場所にいるにもかかわらずまったく汗をかかない、皮膚がいつもよりも乾燥気味、体を触るととても熱いといった症状がある場合は、要注意です。特に意識がもうろうとして、呼びかけに反応がない、または異常がある場合は、熱中症の中でもかなり危険度が高いため、絶対に見逃してはいけません!

熱中症の危険度をⅠ~Ⅲに分けて、具体的な症状とその対策をお知らせします。

Ⅰ度:現場での応急処置で対応できる程度

<主な症状>
・めまい、たちくらみがある
・筋肉のこむら返りがある(痛い)
・ふいてもふいても汗が出てくる

<対策>
必ず涼しい場所に移動し、衣服を緩め体を冷やしましょう。水分、塩分を補給しましょう。

Ⅱ度:病院への搬送を必要とする中等症

<主な症状>

・頭がガンガンする(頭痛)
・吐き気がする、吐く
・からだがだるい(倦怠感)

<対策>
涼しい場所に避難し、衣服をゆるめ、体を冷やします。水分・塩分を補給し、足を高くして休みましょう。自分で水分や塩分をとれなければ、すぐに病院へ!

Ⅲ度:入院して治療の必要がある重症

<主な症状>

・意識がない
・体がひきつる(けいれん)
・呼びかけに対し返事がおかしい
・まっすぐに歩けない、走れない
・体温が高い

<対策>
すぐに救急車を呼びましょう! 同時に、首・脇の下・足の付け根などを氷や水で冷やします。

「5つの声かけ」で大切な人を熱中症から守る!

熱中症は、いつ誰がどんなタイミングで起こるかわかりません。体力のない子どもたちやおじいちゃん、おばあちゃんなどはもちろんのこと、あなた自身も十分気を付けてください。「自分は健康だから大丈夫」と思っていても、その日の体調や日差しの強さなどによって熱中症にかかってしまうこともあります。また万が一、家族や親しい人などが熱中症にかかってしまった場合は、早めに対処できれば回復も早まります。いざというときに慌てなくていいよう、しっかりと整理して頭にインプットしておいてくださいね。

備えあれば憂いなし。お互いに「5つの声かけ」をしあって、熱中症予防の意識を高めましょう。

参考:熱中症予防 声かけプロジェクト

文・長瀬由利子 編集・しらたまよ

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