<体罰先生から新担任へ>人前で話すことができない小学生が、話せるようになるまでの話【後編まんが】
前回からの続き。私は子どもの頃、人前では恐怖と不安から声が出なくなり、特に授業中は発言することも教科書を読むことさえもできませんでした。小学4年生になってから担任になった先生がとても厳しい人でした。授業中に発言できないことで担任から体罰を受け、人前で話すことを完全に諦めた小学4年生の1年間。
5年生になり、新しい担任に。この小学校に赴任したばかりの元気な男性教師でした。学年が変わったからといって私は学校の先生に何一つ希望を持つことができずにいました。
私はまだ先生が信用できず俯いて机の上を睨んでいました。
今までされた事のない対応に驚き、もしかして話しても大丈夫かもしれないと思ったのですが、それでも中々声は出せなく口をパクパクしていたのに先生は静かに待っていてくれました。小さな声で席番号を伝えると
「座りたい席あったんだね、良かった。さっきはどうして言えなかったの?」
発言できなかった理由を聞かれたのは初めてでした。
教室に戻って席替えの続きが始まります。
さっきは話せると頷いたものの、教室で1人立ち、周りの視線が集まるとまた声が出なくなりました。ですが、先生は静かに待ってくれました。時間はかかりましたが、ようやく席番号を言うことができました。
それからも教室で人前で声が出なくなることは何度もありましたが、その度先生はからかう子を制し、優しく頷いて私が話し出すのを待っていてくれました。
1年が経つ頃には緊張で声が小さくなることはあるものの、授業中でも学校行事でも人前で話すことができるようになっていました。私はきちんと向き合って肯定してくれる先生との出会いで人前で発言できるようになりました。
発言できない理由はさまざまです。話せない子も心の中ではいろいろなことを考え、葛藤と戦っています。どうか温かく見守って頂けたらと思います。
作画・水戸さゆこ 編集・横内みか
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