【後編】お金がない!裕福な家庭からの突然の転落……わが家の「貧乏をカモフラージュ」する作戦とは?
夫が失業してから家計の厳しい状況が続くわが家。幼稚園の集金にさえビクビクする毎日です。しかし娘たちのためにも、周囲にはお金に困っていることを悟られたくありません。
娘たちの靴はネット通販で安いものを購入。ただ汚れたらすぐ洗うことで「価格よりも清潔感を優先」という雰囲気を出します。ヘアサロンにはしばらく行けない私は、ヘアカラーを買ってきて白髪を自宅で染めることに。伸びっぱなしの髪はおだんごでギュッとまとめて、くたびれた生活感が出ないようにしました。服やバッグはフリマアプリを利用して安く譲ってもらいました。いくら貧乏でもピンと背筋を伸ばして、おしゃれに気をつかう意識を忘れなければ疲れた感じには見えないはず……。
でもママ友に誘われるたび断っていると、心が痛むときもあります。
娘たちにも窮屈な思いをさせているかもしれない。余裕のある家に生まれていればもっと楽しく暮らせたかもしれないのに……。ネガティブな感情に押しつぶされそうになりました。
そんなある日。次女の担任の先生に声をかけられたのです。
「お母さん! 今日、次女ちゃんがこんな絵を描いたんですよ」
次女が描いた絵のなかでは、私がフライパンや掃除機を手にしています。周囲には洗濯物が散らばっていて、ベッドに寝ている義母もいて、とってもカオスな状況……。あぁ、きっと先生にもうちの貧乏な状況、バレているんだろうな。しかし先生はにこやかにこう言いました。
「素敵ですよね。お母さんが頑張ってご飯を作ったり、私やお姉ちゃん、おばあちゃんのお世話をしたりしているところ、だそうです」
描かれていた私の表情は……力強い笑顔でした。
それからしばらくして夫の再就職が決まり、わが家の家計は再び軌道にのりはじめました。以前と同じようにヘアサロンで髪を染めたり、ママ友とのランチ会に参加したりもできるようになりました。でも金銭的な厳しさと必死で戦った経験や、娘たちが成長をみせてくれたことは私の宝物です。これから先、どんな逆風が吹いてもきっとわが家は大丈夫! そう思いながらこれからも頑張っていきます。
原案・ママスタコミュニティ 脚本:大島さくら 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子
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