志望校に手が届かないかも……。嘆くよりも大女優ばりの演技力で子どもをサポートしよう!
12月に入ると、受験生は本格的な正念場を迎える時期となります。今まで頑張ってきた学校のテストや塾の模試の結果を踏まえ、「最終決断」となる志望校の決定を迫られることでしょう。考えることが山積みのこの時期、受験に挑むお子さんだけではなく、お子さんを支えサポートする立場のママたちもかなりツライ局面に立たされているかもしれません。
『中3になる息子は、高校受験で公立のトップ校を希望していました。でも最近になって成績が下がりはじめ、おそらく志望校の受験はもうムリです。塾からは次の模試の結果が悪かったら諦めるようにと言われています。
ずっと親子で頑張って来たのに結局報われず虚しいです。ひどい母親なのはわかっています。でも今までの苦労は何だったんだろう、ムダだったの? とばかり思ってしまいます。頑張っていたのに報われない息子も不憫ですし、親の力不足かと申し訳なく思います』
筆者も現在高校1年生になる子どもをもっているため、志望校に手が届かないかもしれないという問題に苦しんだ経験があります。投稿者さんと同じように今までの努力が報われないと何度嘆いたことでしょう。ママたちの声や筆者の体験をもとに、投稿者さんへのアドバイスを考えてみましょう。
わかっていても受け入れられないアドバイスの数々。今までの努力はムダなの?
『高校受験がゴールじゃない、大学受験で逆転できるとも言われますが、そういう問題じゃないです。まだ受験までの時間はありますが、まったく希望がもてません。何とか前向きになれるようにアドバイスを頂きたいです』
「大学受験で巻き返せばいい」とか、「最終学歴にこそ意味があるから」など筆者もこのような言葉を繰り返し聞きました。そのたびに「そうじゃない」と何度唇を噛み締めたことでしょう。
子どもは毎日学校から帰ると夜遅くまで塾で勉強し、休日も返上で1日中勉強に追われる日々。大好きなゲームをやる暇もなく、とにかくガマンの連続で勉強をし続けている。そのような子どもの頑張っている姿を見続けていると、「大学受験で巻き返せばいい」とか、「最終学歴にこそ意味があるから」などと言われても、心に響きませんよね。
一番ツライと感じているのは誰か。あらためて考えてみよう
『努力はムダにはならないよ。目標に向かって頑張る姿勢は人生の糧になる。お母さんの支えや励ましは自信へとつながるから』
もしかするとママたちのこのような励ましのアドバイスも、投稿者さんにとっては虚しいと感じるかもしれません。しかしママのツライ思いは一旦受験が終わるまで、心の奥底にしまい込んでみることはできないでしょうか。
ママの声にもあるように、一番ツライと感じているのはお子さん本人です。陰ながら支え、ともに走ってきた「伴走者」であるママも大変だったとは思いますが、誰よりも苦しみ悩み頑張ってきたのはお子さん自身ですよね。どうかそのことをあらためて考えてみてあげてください。
受験生のママに必要なものは大女優並みの「演技力」?
『うちも中3だけど、成績がまったく伸びていない。いろいろ思うけど、今支えてあげないと。前向きに取り組めないと、次の模試で成績があがる見込みもなくなるよ』
『気持ちはわからなくもないけど、一番ツライと感じているのは息子さん本人だからね。勉強がうまくいかないストレスの上に、お母さんを悲しませているというストレスまで与えないであげてほしい』
『そういう投稿者さんの気持ちを、お子さんが感じ取っちゃったらかわいそうだしねぇ。努力した過程は、必ずお子さんの力になっていると思うよ!』
受験生の子どもは受験を迎えるその日まで、いろいろなことをガマンし、悔しい思いやツライ思いを抱えてすごしているんですよね。正念場を迎える子どもたちは、ママたちが想像するよりずっと周囲にいる大人の心の動きを察知しています。
『報われないとか虚しいとかムダだったとか希望が持てないとか、決して子どもに悟られちゃダメだよ』
『ダメだったときにかける親の言葉ってとても大事だからね? ムダだったとか一緒になって落ち込んでいないで、母親ならしっかりしなよ』
筆者の息子に当時の話を聞いてみたところ、筆者が投稿者さんと同じように落ち込み、嘆き虚しいと感じていることをあまり快くは思っていなかったようです。「そんなこと言われても!」とか、「こんなに頑張っているのにどうしてそんなこと言うの?!」とイライラすることも珍しくなかったのだとか。
ママも精神的にしんどい時期だとは思いますが、ママ以上に落ち込みたいのも泣きたいのも、受験をする本人なんですよね。当時はそのことに気づけず、子どもには悪いことをしたなと深く反省しています。
受験生の子どもを支えるママたちは、ツライ気持ちや虚しくなる衝動をぐっとこらえ、決して子どもに悟られてはいけないのかもしれません。最後まで子どもを笑顔で励まし続けられる大女優ばりの演技力こそが、ママに必要なスキルだと言えそうです。
今までの努力はムダじゃない!子どもの気持ちを優先し、最善のサポートをしよう
『子ども自身がどう思っているかだよね。どうしても行きたいなら思い切ってチャレンジすることもひとつの手だと思う。知り合いで公立をチャレンジして結局私立に進学した子がいるけど、子どもはすぐに切り替えができたのに親が落ち込んでいた。でも一学年目が終わる頃には、「この学校でよかった」って言っていたよ』
ママのツライ気持ちはとてもよくわかるからこそ、ママたちはあえてツライとか虚しいと感じる思いを封じ込めて欲しいとアドバイスをしているのでしょう。受験生の子どもがどれほど頑張っているかも知っているからこそできるアドバイスかもしれませんね。
ツライかもしれませんが落ち込むのは今日までにして、明日からはママの思いは一旦心の奥底にしまい、お子さんの努力をムダにしないためのサポートに徹してあげてはいかがでしょうか。
子どもの成長はどこで止まるかなんて誰にも読むことはできないでしょう。受験日当日まで成績は伸び続けるかもしれません。だから今だけはぐっとこらえて、お子さんの気持ちを尊重し、陰ながら応援してあげましょう! 受験がすべて終わったら、お子さんとおいしいご飯でも食べながら、「あのときママもきつかったんだよ~」なんて泣き言を少し聞いてもらえばママの思いも昇華できるかもしれませんよ。
文・櫻宮ヨウ 編集・山内ウェンディ
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