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高校受験まであと少し。1ランク下を受けさせたいママvs志望校を変えたくない息子、どちらの意見を優先すべき?

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高校受験まで、あと数ヶ月。受験生である子ども自身だけでなく、ママたちもソワソワしてしまっているのではないでしょうか。模試や実力テストなどを繰り返しおおよその学力がわかってくるこの時期は、より具体的な心配が増えそうです。

「難しい」と言われる志望校合格。受験する意味はあるの?

ママスタコミュニティに寄せられたのも、中学3年生の息子さんを持つあるママからの悩みです。志望校には手が届きそうにない、息子さんの学力。投稿者さんは余裕を持って勉強できそうな、1ランク下レベルの高校を受けてほしいようですが……?

『2学期の成績が確定し、志望校合格はかなり難しいことがわかりました。学校の担任は諦めさせたいようですが、本人は志望校にこだわります。私はできれば1ランク下げた高校に入り、余裕を持った楽しい高校生活を送ってほしい。本人はプライドから、諦めることができないようです。今まで勉強してきた努力が、すべてムダになると考えているようで。塾からは「実力は十分あるから、まだ頑張れ」と言われていて、それが諦められないもうひとつの理由になっています。
「ほぼ落ちる」と言われているのに、受ける意味があるのか? 落ちたらさらに傷つくのではないかと心配です。ただ滑り止めに考えている私立高校は、確実なところを受けます』

似たような状況で悩んだ経験がある家庭から、たくさんの共感が集まりました。

『うちも担任から「厳しいと思う」と言われていた。滑り止めの私立高校は私も子どもも気に入っていたので、「公立に受かればラッキー」くらいの気持ちで、担任には「もう私立でもいいので」と伝えて受験。結果、受かったよ』

『去年はわが家も似たような状況でした。でも担任の先生は「志望校を受けずに後悔するより、受けて後悔したほうが絶対に悔いが残らないと思う」と背中を押してくれ……見事に不合格(笑)。娘は「受けなきゃよかった」と言っていましたが、今は現実を受け入れ私立で楽しく過ごしています』

学校の先生、塾の先生……それぞれの立場からのアドバイス

ママたちのコメントから浮かんでくるのは、絶対安全な高校をすすめる中学校と、上ランク高校をすすめる塾という構図です。

『まず学校と塾の考え方は違う、ということ。学校は確実な高校を受けさせて、生徒全員合格を目指す。塾は自分のところの評判を上げるために、無理してでも上を目指させる』

『中学校の先生は安全なところをすすめるものだけど、塾が「実力はある」というのなら可能性が少しはあるのかな』

親の心配だけでなく、中学校の担任や塾の先生など、これまで多くの受験生を導いてきた人のアドバイスが受験生の心を揺らします。

『わが子の受験は去年。塾の面談では「ランクをひとつ下げたほうが」と言われました。学校の担任は「無理です」とは言わず、本人の意志を尊重して話を進めてくれました。唯一「これくらいだったら、自分なら受けさせます」と言ってくれたのが、塾の前クラスの先生でした。ご自身も志望校を下げて受験した経験があり、結果は満点。「わざわざ下げなくても行きたかった高校に合格できていたことがわかり後悔した」と。「それを引きずって学生生活を楽しめなかった」と話してくれました。結果的に本人のスイッチも入り当初の志望校に合格。学校生活を満喫しています』

まわりの”大人”たちが、それぞれ違うことを言う場合もあります。誰を信じるかは……結局、子ども自身の決断です。

『うちは学校にも塾にも「無理です」と言われましたが、受けました。子どもは「絶対に受かってやる」と勉強、親の私は「私立になってもいいや」と思っていました。学校の先生は不合格にはしたくないようで、三者面談では「ランクを落として!」と半ギレ。怖かった。親が「いい」と言うのに、そんなに怒るもの? 結果、合格。勉強はたしかに余裕がなくて大変だったけど、入りたい学校だったので毎日楽しそうです』

子どもが自分で選んだ挑戦をすることにこそ、意味がある!

圧倒的多数だったのは「本人の希望通り、受験させよう」というアドバイスでした。

『親が強制的に志望校を変更させたら「僕はあの高校に行きたかった」と、この先言われ続けると思う。そういう友人がいる。「ダメだったとしても、受けたかった。自分の人生なのに親が決めるんだと思ったら、すべてにおいてやる気がなくなった」って。子どもが望むのであれば、私はその意見を尊重したい』

『やっぱり本人のしたいようにさせたほうがいいと思う。母の知人の娘さん、「受けたい高校を受けさせてくれなかった」って、50歳を過ぎた今でも恨んでる。その高校は彼女の学力的に絶対ムリだったんだけど、いまだに「合格していたかもしれない」って。しっかり話し合うしかないね』

投稿者の息子さんが受ける私立高校が「合格確実なところ」であるのも、ママたちの安心材料です。

『私立に行ける経済的な余裕があるなら、受けさせる! ここからガムシャラに頑張るでしょう。 通うのは本人だよ』

『落ちる可能性が高いことは、本人もわかっているんだよね? 滑り止めの私立へ行く覚悟ができているなら、挑戦させたら?』

高校受験はこれまで親の庇護のもと義務教育を受けてきた子どもが、はじめて自分自身の意志で進む道を選ぶタイミングなのかもしれません。投稿者さんは「無理だとわかっているのに、受ける意味がある?」と心配していましたが、その挑戦自体に大きな意味がありそうです。

『うちも中学3年生。似たような状況で学校では「厳しい」と言われ、塾では「そんなことはない」と言われて揺れていた。うちは「落ちる可能性は高いかも」と伝えて、本人の気持ちを優先した。そのうえで本人が決めたのなら、仕方ない。親は落ちたときのことを考え、私立高校のお金を用意しておくだけ。あとは本人の頑張り次第だよ』

中学3年生にもなれば、親はサポート役に徹して子ども自身の頑張りを見守る時期なのかもしれません。投稿者さんも心配でたまらない気持ちはそっと胸の奥にしまい、本人が出す結論を尊重してあげてはどうでしょうか?

文・鈴木麻子 編集・千永美 イラスト・猫田カヨ

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