いつでも、どこでも、ママに寄り添う情報を

お絵かきが苦手な子どもに悩む……でも実は嫌いなのではなく……?

息子(3歳2か月)の保育園では、玄関に子どもが制作した工作やお絵かきが掲示してあります。このとき掲示されていたのは塗り絵でした。
「3歳児ってこんな上手に塗り絵ができるんだ!」と思わず感心するほど完成度の高い作品に驚きつつ、順番に見ていると……

01

同じ年齢の子どもたちが、それぞれに好きな色を使ってしっかり塗りこんである中、明らかにささっと殴り描きをして「はいおしまい!」としたような塗り絵でした。

わが子の作品だから目に留まるのではなく、明らかに他の子と作風が違いすぎて……それはもう目立つこと(苦笑)

02

実は息子は普段からあまりお絵かきをしたがらない子。家でも、一緒にお絵かきや塗り絵に誘っても乗り気ではありません。やってくれたとしても、ちょっとグシャグシャと殴り描きをしておしまい。お絵かきはあまり好きじゃないのかな? まだ3歳だしこんなものなのかな? なんて私はのん気に見守っていましたが、他の子たちの作品との差が歴然すぎて、あれ? もう少しくらいは書けたほうがいいかな? と心配になってしまいました。

とはいえ、お絵かきが上手になるようにと、私がお絵かきをして見せたり、描かせる機会を増やそうと思っても肝心の本人にヤル気がありません。誘っても、やっぱりパズルやブロック、ミニカーなどで遊びたがってしまいます。もし無理強いをすれば、イヤイヤ期真っ只中の息子にはきっと火に油。かえってお絵かきを嫌いにしてしまいそう……。これは、興味を持ってくれるまで待つしかないかな?

そんなある日、公園で遊んでいたときのこと。

息子は砂遊びが大好きで、一時は砂遊びばかりする子でした。今は以前ほどの執着心はないものの、気が向けば砂を触り、一度始まると時間をかけて遊びます。このときも、公園の遊歩道の隅に溜まっていた砂を見つけてサラサラいじいじ。

03

暇な私は横で木の枝を持ち、ラクガキを始めました。すると息子が「ぼくもやる!」と言い出して砂の上にキレイな丸を描き始めたのです。息子は、クレヨンと画用紙だとあまり描かない「〇」を、砂の上では楽しげにいくつも描いたのです。息子は続けて「これは○○」「こっちは○○」……と、好きなキャラクターを描き始めました。仕上がりはちゃんと顔になっています。「え!? ちぃって、お絵かき上手じゃない!」私が喜ぶと息子は得意げに。

どうやらお絵かきが嫌いなわけではなく、今の息子は、紙ではないものに描くことを好んでいるようです。事の顛末を保育園の先生に話すと、保育園では息子はホワイトボードでのお絵かきを好んでいると教わりました。さらに「ちぃくんは確かにお絵かきには積極的ではないけれど、ブロックや工作などは得意。やる気に波はあっても、”最後まで課題に取り組む力”は間違いなくあるので大丈夫ですよ!」と言われて、ホッとしました。

彼が好む創作は、クレヨンと紙で描く絵ではなく、砂の上やホワイトボードでさっと描ける絵、ブロックや工作といった立体的なもの。

親からは「お絵かきが苦手」に見えるお子さんも、もしかしたら描く場所や道具、工作の内容によって、新たな”得意”が見えてくるかもしれません。

文、イラスト・Ponko

関連記事

大きな画用紙にドングリ2つ……。子どもの工作作品にガックリしたママの「声の掛け方」とは?
あるママから、子どもの工作についてこんな声が寄せられました。 月に1回通っている幼児向け教室で、5歳の長男が工作の作品を作ってきました。事前に先生から落ち葉や木の実を拾うよう連絡があったため、で...
「なぜうちの子だけできないの!?」わが子と他人の子を比べてしまうママに、目からウロコの一言
「子どもの成長には個人差があります。ママは子どものペースを見守ってあげましょう」 わかっているけれど、つい自分の子どもと他の子を比べてしまう、そんなことありませんか? 筆者の子どもが赤ちゃ...
「ダメな母親だ」と実父に言い放たれてショック。子どもと外遊びばかりする私はダメ母ですか?
「自分の子育て方法に絶対の自信がある!」というママさんは少ないのではないでしょうか。迷いながらも懸命に育児をしている最中にほかの人から口出しをされると、自信をなくしてしまうこともあるかもしれません...