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小学生が気づいた「死からは逃れられない」事実。同時にわかった「残された時間」の大切さ

子どもはあるとき、「人はみんな死ぬ」ということを、祖父母や親戚、ペットなどの死で気づくことになるのではないでしょうか。私が死生観らしいものを持ったのは、10歳のときでした。

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寝る前は特に怖くて、布団の中で震えていたのを覚えています。

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親からは軽くあしらわれ、「死からは逃れられない」と、大人にとっては当たり前だけど子どもにとっては不安になる言葉をかけられました。「年寄りになってからでいい」という言葉には、今すぐ訪れることではないと思えて少し安心はできました。(自分でも、困った子どもだな! と今となっては思います)

一方で、新たな疑問が生まれました。

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私は、親の言う「年寄りになるまでの残り時間」は、「数字」で一目でわかることに気づき、電卓で計算をしました。

人間の寿命が80年として、自分の年齢である10歳を差し引くとおよそ残りは70年。1年を365日として、70年はあと何日なの?

電卓は答えを教えてくれました。

10歳の時点で、80歳になるまでの残り日数は……

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私は残り時間の少なさに改めてショックを受けました。しかし数字を目にしたことで、以前までの闇雲な恐怖心は消えて、この、およそ25000日という時間がすごく惜しいものに感じられるようになったのです。

たった25000日しかない! いや、もし寿命が短かったらもっと少ないかもしれない。そう考えると「死」を意識するよりも「時間を大切にする」ということの方が今、よほど大事なのではないか? と。

キッカケはとてもショッキングで、解決方法も個性的でした。しかし単なる「死」への恐怖を乗り越えて、「時間」のありがたみを知ることができたのはよかったかなと思っています。

文、イラスト・Ponko

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