スザンヌ:第6回 イヤイヤ期はイライラするけど、親が諦めると子どもも諦める。根くらべですよね、イヤイヤ期って
明るい笑顔とちょっと天然な発言で見ている人を笑顔にさせてくれるタレントのスザンヌさん。5歳の息子さんを育てるママとして、これまでの育児で大変なこともあったはずです。今回、ママスタが誇る大人気インスタ企画「#産後カルタ」の書籍化を記念して、スザンヌさんへのインタビューが実現。「#産後カルタ」のエピソードとともに、ママならみんな悩まされるイヤイヤ期の乗り越え方について伺いました。
イヤイヤ期が終わる日は神のみぞ知る!?
──こちらはママスタのインスタ企画「#産後カルタ」で投稿され、多くのママたちに共感されたカルタですが、お子さんのイヤイヤ期はやはり大変でしたか?
イヤイヤ期は親がイヤでしたね。もう大変でしたよ〜。イヤイヤ期は2歳頃から始まると思っていましたけど、うちは3歳半頃が一番大変だったかな。入園も重なってちょっとでもママと離れるとイヤってなっていましたね。トイレもずーっと私についてきて、お風呂もイヤ、着替えもイヤ、とにかく何もかもがイヤって感じでした。
──お子さんのイヤイヤ期にスザンヌさんはどう対処していたのですか?
子どもからズボンを履かないと言われても「いいよ、履かなくて」と言っていましたね。外だといろんな人に見られるじゃないですか、「あの子ズボン履いていない」って。でも自分から履きたいと言うまでそのままにしていました。
スーパーでも欲しいものがあって子どもが寝っ転がったときも買わずに、「そのままそうしてていいよ」と言って、子どもが落ち着くまで見ているとかね。思う存分イヤイヤしていましたよ。イヤイヤが終わる時期は神のみぞ知るというか、誰にもわからないですよね。
──心が本当に広いですね! イライラすることはありませんでしたか?
すごくイライラしますよ。イライラするけど、子どもは何をしてもイヤだから、私が何か買って帰ろうと言っても、無理やり連れて帰ってもイヤなんですよ。「どうぞ」っていう感じで親も諦めると、スーパーで周りの人に見られているうちに、子どもも諦めるというか。親子の根くらべですよね、イヤイヤ期って。
──スーパーにいる周りの方にもお子さんのイヤイヤを見られていますか?
見られていますね。「大変ね」とか声をかけられて(笑)。人目も気になりますけど、皆さん温かく見守ってくださいます。だから私もイヤイヤしている子がスーパーにいても、口に出しては言わないけど「大変ですね、大丈夫ですよ」みたいな目線を送りながら買い物しています。先輩ママたちもそんな目で私たちを見てくれていたんだろうなって思います。
子どものイヤイヤ期には、自分の怒りが爆発する前に1人になって怒りを抑えていた
──そんなイヤイヤ期に、自分の感情が振り回されないように気をつけていたことはありますか?
自分がキーってなりそうだったらトイレに閉じこもったり、1人になって1回深呼吸してから出たりしていました。
怒るのも疲れますよね。怒りが爆発する前に1人になって、怒りを抑えられたら抑えるようにして、それでもやっぱりおかしいと思ったら子どもと話し合うようにしていました。できないときもあるんですけどね、なるべくそういう風にしようかなと思っています。
──イヤイヤ期を過ぎて、今困るお子さんの行動はありますか?
今はママ、ママって言ってくれているから、いつか子どもが親離れして、ママって言わなくなってきたときに、私の精神状態がどうなるか不安で。子どもではなく自分のことですね(笑)。早くに子どもを授かった友達は息子さんが中学生になって手が離れたら寂しくて犬を飼ったと言っていました。
──もしスザンヌさんが犬を飼われたら、お子さんの手が離れて寂しいんだなということですね(笑)。今子どものイヤイヤ期に悩まされるママたちになんて声をかけますか?
イヤイヤ期がいつ終わるのかは神様にしかわからないけど、子どももずっとイヤイヤのままじゃないので、いつかは絶対終わりますと伝えたいです。イヤイヤ期は子どもの成長過程っていうじゃないですか。だから伝えたいことが今はうまく伝えられないんだなと思って、なるべく優しい気持ちで子どものイヤイヤに付き合えたらいいですよね。
私もイヤイヤが一生続くんじゃないかなって思っていましたけど、「何歳から何歳までがイヤイヤ期だったっけ?」って忘れちゃうくらい、今思えば一瞬だったかなと思います。過ぎてしまったら本当にあっという間でしたね。
写真を見返すと、子どもがアウターを着て、下はオムツだったりパンツだったりする写真もあって、このときはズボンを履くのがイヤだったんだなと(笑)。着替えたくなくて、11月なのに裸みたいな格好で外に出ている写真もありますから、写真を見てイヤイヤ期を思い出せます。
離乳食のときから好き嫌いが多そうな片鱗を見せていた息子。食わず嫌い克服のために取った方法は?
──こちらもママスタのインスタ企画「#産後カルタ」から、ご飯にまつわる悩みを描いたカルタですが、ご飯にまつわる悩みもありましたか?
すごくわかります。今でもそうですよ。うちの子は好き嫌いが多くて、おかずが無くても白米と海苔と納豆があればいいって感じですよ。
──頑張って作ったご飯も食べないときがありますか?
ありますね、本当に嫌になっちゃう。離乳食のときから好き嫌いが多そうな片鱗を見せていました。ご飯を食べることにあまり意欲がなくて、食べなかったら食べなくていいって感じなんですよ。お菓子もそんなに食べているわけじゃないのにお腹すいたとかも言わないし。
だから野菜を食べさせるために鶏団子の中に野菜を混ぜて食べさせたり、自分で食べて欲しいけど時間がないときは私が食べさせたりもします。
──ご飯作りに時間をかけられないときもありますか?
ありますね。だから時間がないときは朝ご飯みたいな夜ご飯にしています。ご飯と味噌汁と納豆に肉野菜炒めとかの一品や、おかずがウインナーというときもあるし。お味噌汁に野菜を入れて、これだけは食べようねとは言っています。お味噌汁に野菜を入れたら、子どもは大体何でも食べてくれるので。
──お子さんが好き嫌いや食わず嫌いなどをするときはどうしていますか?
食べない、いらないと言われたとき、同じ年ぐらいの子どもでも世界にはご飯が食べられない子もいるんだよと伝えることもあります。食べ物が足りなくて困っている国の写真を見せたこともありますね。そうしたらご飯を残さず食べるようになりました。
あとはこのぐらいなら食べられるという量を自分で決めさせています。自分で決めた分は食べないといけないじゃないですか。私が「これぐらいは食べられる?」とお皿やお茶碗についで見せて、残さない量を自分で決めて食べるようにしています。
──忙しいときの手抜き料理とかはありますか?
ラタトゥイユはトマト味で野菜も食べられるのでよく作ります。あとは2人分の野菜はあまり量を使わないので、野菜を買ったら切って、味噌汁で使うものと炒め物に使うものを分けて、保存袋に入れて冷凍しています。生で食べるのはそのまま、根菜系は茹でて水を切ってから保存しています。
最近は妹がよくうちに来てくれるようになって、あると思っていたストックがないときは、「お弁当買いに行こうか」ってなりますよ。
──お子さんが好きなスザンヌさんの料理は何ですか?
子どもに「何食べたい?」って聞くと「チャーハンと餃子」と言うかな。チャーハンは野菜を入れて食べられるからよく作ります。餃子の皮は買いますけど、中身は子どもと一緒に作ります。子どもも自分で作ると美味しいみたいで、月に一回ぐらいたくさん作って冷凍します。それを焼いて食べたり、スープにとき卵と一緒に入れて、餃子卵スープにするとよく食べるんですよ。
イヤイヤ期の終わりは神のみぞ知る、とおっしゃるスザンヌさん。過ぎてしまえばあっという間だそうですが、真っ最中だとなかなかそうもいかないもの。ある程度子どものやりたいようにさせて、イヤイヤを見守ってきた姿勢はステキですね!
取材、文・山内ウェンディ 編集・井伊テレ子 撮影・曽我美芽
「#産後カルタ」の書籍には、ここでご紹介したもの以外にも、ママたちが共感できるカルタがたくさん。育児で悩んだときにページをめくれば、気持ちも軽くなるかもしれません。ぜひご覧くださいね。