原口あきまさ:第5回 息子たちの名前には「力」と「人」という漢字が入ってるんです
今回は、原口さんの4人の息子さん達についてのお話を伺いました。2011年2月に誕生したご長男を筆頭に、2013年6月に次男、2015年9月に三男、2018年6月に四男が誕生。賑やかな原口家の4人の男の子たちの名前に込めた思いや、それぞれの性格について、パパからの目線で語っていただきました。
――原口家の4人の息子さんたちの名前に込めた思いや、意味を教えてください。
うちの息子たちは、4人全員の名前に「力」と「人」という漢字が入ってるんです。字画と響きを大事にして考えました。
長男の「勇人」は、僕と奥さんがいろいろな意味で「勇気」という言葉に縁があり、救われてきたということで名付けました。勇気がないと、この世界に飛び込めなかったし、奥さんは勇気を出して僕に告白してくれたし、なんか「勇気」は常に人生の中にあるよねって話をしたんです。だから、勇気を持って優しい人になってほしい願いを込めて、「勇人」とつけたんです。「人」という字を入れたのは、2人とも人と接するのが好きだからです。
次男の「勝太」は、何ごとも恐れずにチャレンジしてほしいという意味を込めました。2番目って何ごとも比べられてしまいがちな立ち位置だから、そのプレッシャーに負けることなく、自分の信じた道で打ち勝って生きていけるように、人として太く生きてほしい名付けました。
三男の「大駕」の「駕」という感じには、車を馬車でひっぱっていくという意味があって、才能豊かで人前でも堂々としていられるようにという想いを込めました。
四男の「功大」は、成功の「功」という字を入れ、素晴らしい結果を残せる人になってほしい、自分の選んだ道で努力を惜しまない男の子に育ってほしいという願いを込めて名付けました。
4人目が生まれるときは、「女の子かな……」と思って、女の子の名前もたくさん考えてたんですけどね(笑)。
――4人のお子さんたちは、それぞれにどんな性格ですか?
性格は、長男、次男、三男、全く違うんですよね。四男がどうなるかだけど、本当に違うので面白いですよね。
長男は、プライドがあるというか、やっぱり最初に生まれたし、次男が生まれてくるまでの愛情の注がれ方が半端なかったことをちゃんと理解してるし、次男が生まれたことで、それが自分以外にも注がれるようになったこともわかってるんですよね。三男はなぜか照れ屋(笑)。幼稚園の面接のときも照れまくってました。
――どういうときに、お子さんたちの性格の違いを感じますか?
それぞれの性格が本当によくわかるのが、夜、寝るときなんですよ。
うちは家族全員で一緒に寝ているんだけど、みんなママの隣に寝たいの。でも、四男がいるから、残りはあと一人分しか空いてない。そうなると、3人の「ママの隣に寝たい争い」が起こるんですよ。
「順番制にすれば?」とママが提案したら、次男は、「俺はいつも我慢してる」って言い出す。その横で長男が、「じゃ、今日は俺ね」てなって、三男が「だめー! 俺!」ってなるんです(笑)。
――すごい。本当にそれぞれの個性がはっきりとわかりますね。
そうなんです。結局、三男がママの隣に行って、「じゃあ、お兄ちゃんたちは我慢しよう」てママが言うと、最初に隣に寝たいと言い出した次男が、「僕、明日でいいや」と諦めて、1人で寝るんです。
その姿を見ていると、一番我慢してるのは次男なのかな? と思うし、自分も兄妹の中で2番目に育った奥さんは、「気持ちがわかるんだよね。勝太が一番我慢してると思うんだ」と言ってます。
諦めて、一番に寝るのは次男だし、次の日の朝になってもそのことを覚えてるのも次男です。長男はね、すぐ忘れるんですよ(笑)。
――そうなった場合、最終的に誰がママの隣で寝ることになるんですか?
これがまた面白いんだけど、最終的に誰かが横になるとかではなくて、ママの身体にみんな頭をつけて寝たいんです。だから、ママがこいのぼりのポールで、子どもたちがこいのぼりみたいになってる(笑)。
でも、この寝方でも、顔に近いところがいいという争いが起きるんですよ。
わかります? この争いを、ちょっと離れたところから見ている僕の気持ちが。最終的に、「パパが一番寂しいんだからな。俺の隣には誰もこないのか?」って言うと、そっと隣にくるのが次男なんですよね。
4人いてもそれぞれ性格が違うから、それぞれの接し方があるんです。僕たちが子どもに合わせて、子どもたちの気持ちをわかってあげられる時間を作ることって大事になっていくんだろうなと最近感じます。
――パパ歴8年。4人の男の子パパである原口さんが、子育てで少しでも余裕を感じられるようになった瞬間はありますか?
長男のときは全部が初めてのことばかりで不安ばかりだったけど、次男、三男となると少しづつ余裕がでてきましたね。
泣いてても、「もうちょっと泣かせておこうか」とか、この泣き方はオムツだねとかわかるようになるんですよ。
4人目にもなるとね、四男が、まぁ親孝行なんですよ。上の3人をガーッと怒ってる中で「ふぎゃぁぁ、ふぎゃぁぁ」と泣いていても全然気づいてもらえないから、泣き方を変えてくるんですよ。「うぉぉぉぉぉ~!」みたいな。
「何!? いまの誰の声?」ていう声で泣くんですよ。「こいつ、気づいてもらうために声を変えてきたぞ!」って(笑)。
それでも気づいてもらえない場合は、「諦めが肝心」とばかりに自分で指加えて寝てます。すごいでしょ? ほんとに親孝行。「このまんま成長してくれたらいいな」と奥さんが言うから、相当親横行ですね。夜泣きもほとんどしないんですよ。子どもが増えるほど子育てに余裕が持てるようになってるかもしれないですね。
4人の息子さんたちのお話をするときは、優しいパパの顔になる原口さん。1人1人のお子さんのことを、日頃からしっかり見ていることがわかるお話をたくさんしていただきました。
次回もまた、パパとしての原口さんについてお話を伺っていきます。お楽しみに。
取材、文・上原かほり 撮影・chiai