「女の子は育てやすい」って本当?ママたちが経験した「子どもの育てやすさ」の違い
「女の子は育てやすい」という言葉、聞いたことありませんか? 現在姉妹を育てている筆者も、同じ言葉を幾度となく言われた経験があります。「女の子は楽」「女の子は育てやすい」そんな言葉を言われるたびに、「そうなのかな……。そんなことないのにな」なんて心の中で呟いてみたりしていました。
男の子も女の子もそれぞれに性格があり、結局はその子の「個性」によるところが大きいはずなのに、「女の子は育てやすい」の言葉はどこからきたのでしょう。女の子は年齢を重ねれば母親と対等に張り合ってきたり、成長とともに女性として自分の身を守ることを教えなくてはいけなかったり……頭を悩ます部分も多く、決して「育てやすい」と一概に言えないハズです。
これは筆者が男の子を育てたことがないから思うだけ? それとも「女の子は育てやすい」という言葉は本当なの? ママスタコミュニティに同じ悩みを寄せてくれたママのたちの声をもとに、その言葉の真意に迫ります。
「女の子は育てやすい」の真相とは……?
『赤ちゃんの頃は、女の子の方が丈夫だから育てやすいってことだよ』
『性格のことはよくわからないけど、風邪をひいたり体調を崩しやすいのは男の子とは言うよね』
なるほど。とくに乳幼児期においては、女の子よりも男の子の方が体調を崩しやすい……というような実感から、女の子の方が丈夫で育てやすいと言われているのかもしれません。
『小さいときに体力がいるのは断然男の子だから、女の子は育てやすいっていうのは分かる』
『乳幼児期までの、親の体力的な事だけに限って言えば、女の子の方が楽だと思う』
とにかく男の子は元気いっぱいです! お家の中のお人形さんごっこで満足できる女の子よりも、追いかけっこに戦いごっこ、ボール遊びと、とにかく身体を使う遊びを好む男の子。親が常に行動を共にする乳幼児期は、元気に公園を走り回る……いや、公園だけじゃなくて普通に歩いているだけでも突如となく走り出したりする男の子を捕まえるべく、ママはそれ以上のスピードで走り出さなくてはいけないので、確かに体力的にも大変そうですね。
『男の子って大きくなっても手がかかったり、子どもっぽかったりするから、育児の時期が長いという意味も込められてるのかもね』
心の成長が早く、いつの間にか大人びた言動をはじめる女の子と比べて、「子ども」の時期が長い男の子。いつまでも手がかかる……という部分からも、女の子の方が早く手が離れるのかもしれません。
もちろん大人しい男の子もいますし、男の子並みの体力を持つ女の子もいます。それぞれ個人差があるものの、やはり総合的に見て乳幼児期は女の子の方が育てやすいのかな……?
男の子と女の子両方育てたママが、語る。実際は……
では男の子と女の子両方育てたママは、どっちが「育てやすい」と感じたのでしょうか?
『男子は異性だから理解不能なところが多々あり、やっぱり女の子は楽だなと思う』
『一人目男・二人目女だけど、幼少期は別の生き物みたいだと思ったよ。使う体力が比べ物にならない。動きと運動量が違うからね。
一人目の子育てはなんだったんだろうかというぐらい、二人目は楽だった』
『女女女男がいるけど、男の子が産まれて初めて大変だと思ってる。常に怒鳴ってるし体力いるし本当疲れる』
『完全に性格でしょ。うち長男長女だけど、下の娘の方が手がかかった』
『男の子より女の子は楽って聞いてたけど、私は娘が産まれて「女の子ってこんなに大変なんだ……。男の子の方が楽じゃん」って思ったよ』
見事に二極化! やはり、どちらかの性別によるもの……というよりは、個人の性格によるものが大きいようですね。その中でも、やはり男の子は体力的にも大変という声は目立ちました。あとは話を聞かないとか、話が通じないとか……(笑)。そういう面からすれば、女の子の方が話をきちんと聞いて行動に移せる時期が早い分、「育てやすい」と感じるのかもしれませんね。
確かに「育てやすい」かもしれない乳幼児期の女の子育児。しかし、そう感じるのはここまでのようですよ……。
「育てやすい」なんてとんでもない!女の子育児、大きくなるほどこんなところが大変!
『3、4人でよく遊んでいて、あっちに付いたとか仲間外れっぽくされたとか、しょっちゅうある。女の子って複雑。
友達関係は男の子の方がさっぱりしているみたいだね』
『女の子は10代に入ると大変。特に人間関係』
『女の子大変だよ。行儀とか言葉遣いとか。ちゃんとできていないと「躾がなってない」って言われる。男の子の方がさっぱりしてるなって、大きくなってきたら分かるよね』
『同性である娘は、母親からの影響を多く受けるだろうから、ちゃんとしなきゃ! みたいなプレッシャーはある』
『持ち物や衣服に対するこだわりが凄くなって、面倒くさい』
女の子は年を重ねれば重ねるほど、人間関係のもつれや、物に対するこだわりが強くなっていきます。お行儀やマナーについても、女の子の手本として「母親」があげられてしまう分、ママとしても気が抜けませんね。
何かとお世話を焼いてあげなくてはいけない男の子と比べて、どんどん自分に近づいてくる女の子に対しては、互いに「ひとりの女性として」向き合ってしまうのかもしれません。
『男の子は体力、女の子は精神的に大変なんて聞いたことある』
なるほど。「体力」はひとりで行動してくれる頃には楽になれそうですが、精神的な部分はいつまでも続きそうですね……。
『「男の子は10歳までは育てにくい。だけど10歳からはぐんと育てやすくなる。女の子は10歳までは育てやすい。だけど10歳からはぐんと育てにくくなる」
95歳の祖母がよく言うよ』
おばあさまのお言葉、深いですね……。幼い頃は「理解できない」部分がもどかしかった男の子育児は、精神年齢が追いついてきた頃に理解し合えるようになり、幼い頃は接しやすくて育てやすいと感じた女の子は、大人になるにつれ考えていることが分かりすぎて、ぶつかり合ってしまうのかもしれません。うーん……。結局のところどちらも一長一短。「子育て」という面での大変さは変わらない気がします。
「男だから」「女だから」と大人になれば、性別を意識させるような発言は「セクハラ」と言われる現代社会において、子育てでも男女の差別は古くなるつつあるのでしょうか? とは言っても、やはり男の子と女の子それぞれの特性もありますし……やはり子育ては難しいですね。
「女の子は育てやすい」のではなく、「子育てはみんなそれぞれ大変だ」が一番しっくりくるのかもしれません。
文・渡辺多絵 編集・しらたまよ イラスト・Ponko
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