「膣カンジダ」で浮気を疑う旦那。理解してもらう方法とは?「原因・症状」の解説と「日常生活で気をつける」こと
ある妊娠さんがカンジダ膣炎を発症し、旦那さんに移さないために夜の営みを断っているようなのですが、性病だと思っていて浮気を疑われているのだそう。
『妊娠中で今カンジタ治療中。
移る可能性があるから夜の営みは断ってるのですが、カンジタの説明(ネットで検索したものをみせたり)しても性病になるのはおかしいと言われます。
浮気がどうのこうの言ってきて、どうしたらいいんだ……』
「腟カンジダ」は性病?旦那さんに理解してもらえないママの声
『分かる! 病院に行かずに市販薬で治療していたから、再発を繰り返していました。旦那に初めて言ったときは理解してもらえなかったですよ。この病気、女性は特になりやすい病気だよね』
『わたしもカンジタ保菌者で、「性病じゃないよ」って旦那に説明した。子どもでもなるし、娘たちもパンツで蒸れたときなどはカンジタになってたよ』
『常におりもの多くて何回もカンジタなっています。「性病だ!」って何度言っても聞かない旦那に「私の母も姉もしょっちゅうなっているよ! 聞いてみて!!」って言ったら何も言わなくなった』
女性の中では当たり前の病気であっても、男性である旦那さんには理解してもいらうことが難しいケースもあるようです。なかには「性病=浮気」と受け取ってしまう旦那さんも……。
「腟カンジダ」は5人に1人が経験する女性特有の病気
大正製薬によると、「膣カンジタ」は腟の中にいるカンジダ菌が増殖し、おりもの・かゆみ等の不快な症状をおこす病気のこと。カンジダ菌は健康な女性でも持っている常在菌で女性であれば誰にでも起こる可能性のある病気です。カンジダ菌自体は、健康な女性でも皮膚、口の中、消化管、腟に存在する“常在菌”。それが風邪や疲労、ストレス等、日常生活においての免疫力の低下、またホルモンの変化等によって、腟の中で増殖して発症します。また女性の約20%(5人に1人程度)が経験する女性特有の病気でもあります。
また再発を繰り返しやすい疾病としても知られています。バイエル薬品の調査でも、発症した方の半数以上が「再発したことがある」と回答しています。
「腟カンジダ」の症状とは
腟カンジダの症状には、以下のものがあります。
・粘度の高い、白い、酒粕(カッテージチーズ)状のおりもの
・腟のヒリヒリ、刺激、熱感
・腟の外部皮膚(外陰)の発疹や発赤
・排尿時の痛み
・性交渉(SEX)時の痛み
典型的な症状は、「外陰部のかゆみ」と「酒粕(カッテージチーズ)状のおりもの」です。
「発症・再発」する原因とは
もともと体内にいるカンジダ菌によって発症・再発する「腟カンジダ」。その原因のほとんどは、日常生活によるところが大きいのです。
・その他にも、次の要因により「再発を繰り返しやすい疾病」であることが知られています。
・ホルモンの変化(生理前)
・抗生物質
・妊娠
・服装(湿ったり、きつい下着)
・エイズの原因であるHIVウイルスの感染
・糖尿病
バイエル薬品の調査によると膣カンジダ症が、「体調不良や過労による免疫力の低下」や「常在菌のバランスの乱れ」などで発症することを知っている人は女性の6割以下。また一方で発症原因が「膣内の常在菌バランスの変化」の可能性があることを認識していない方の8割以上が「性交渉による感染(性病)」であると認識しています。そのため、「膣カンジダ症=性交渉が原因で発症する病気」というイメージで認識している方が少なくないことがわかります。
日常生活で気をつけるべきこと
腟カンジダになった時、あるいは再発を防ぐために日常生活の中でできるケアをご紹介します。
あたたかい湿気を好むカンジダ菌。乾燥で繁殖を防止することが大切だそうです。
・シャワーや入浴、水泳の後は、完全にデリケート部分を乾かして。
・濡れた水着や湿った衣類は、すぐに着替えること。
・生理中以外のナプキン使用は、マメに交換するのが基本。
・排便または排尿の時は、前から後ろにふきとるのが鉄則。
旦那さんに理解してもらうには「医師からの説明」が効果的!
『「幼稚園児がなる事もあるし、体調や免疫が落ちている時になりやすいみたいだよ」って旦那には話しました』
『病院に一緒に行ってもらえないのかな? 医師が説明してくれたら旦那さんは理解してくれるよ』
『常在菌だって説明しなよ。抵抗力がない時に、その菌が増えすぎて症状が出るんだって言って分からないかな? 大腸菌だって常在菌だよ』
どんなに丁寧に説明しても、旦那さんに理解してもらえないのはツライですよね。一番手っ取り早いのは、一緒に病院に行って医師から説明してもらうことなのかも知れません。
多くの女性が経験している「腟カンジダ」。症状や発症理由を正しく理解し、旦那さんにも分かってもらえるといいですね。
文・編集部