「キャベツ枕で熱は下がる」は本当?【朝ごふんコラム】
ママたちの間でまことしやかに語られる、子どもの熱を冷ますための民間療法。何かの食べ物を体に巻いたり貼ったりする方法を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
最近ではキャベツ枕という方法が登場しているそうです。発熱時、できれば薬などを飲ませずに自然に熱が下がってくれたら……という親心からくるのでしょうが、本当に効果はあるの? 小児科医で「子どもを事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生にお伺いしました。
キャベツ枕ってなに?
昔ながらの知恵として首にネギをまくのがいいとか、すりおろした大根やじゃがいもを絞って頭に載せるのがいいとか聞きますが、最近多いのがキャベツ枕についての質問です。キャベツ枕とは、キャベツで頭を包むように敷くことで熱を下げてくれるというものです。結論から言うと、キャベツを敷くことによる熱を下げる効果は、科学的には証明されていません。
熱を下げたいのであれば、年齢にもよりますが、大人用のアイスノンなどで首から頭などを冷やしたり、お子さんとの間に挟んだりして抱っこするのもいいかもしれません。脱水予防のために、こまめな水分摂取を心がけてください。
家族が自然療法を勧めてくる……薬を途中でやめてもいい?
よくある相談が「ママは小児科で処方された薬を飲ませたいけど、おばあちゃんが“薬を飲ませないで自然療法で治しなさい”と言う」というお話です。上にあげたような首にネギをまくとかすり下ろした野菜で熱を下げるとかいろんな話がありますが、これも科学的根拠はありませんので、オススメはできません。かかりつけの先生とよくお話をされて、日常のケアや薬の必要性を理解された上で、処方されたお薬に関しては、お子様に上手にお薬を飲ませていただきたいと思います。
熱が出ると焦るけど……インフルエンザの検査は発熱後、半日経ってから
熱といえば、インフルエンザがはやっている時期ですが、急に熱が上がったからといって病院に行ってもすぐには検査できない場合があります。検査の必要性に関しても、医師とよく相談していただきたいと思います。
急に子どもの熱が上がるとママとしては慌ててしまうかもしれませんが、お子様の様子をよく観察してください。ぐったりしている、咳が止まらないなど、ほかに気になるところがある場合は、早めに病院を受診することをおすすめします。
「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとってほしい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムは、忙しい朝でも親子で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
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