「エセ健康法」ではなく「本物の健康法」を!ホリエモンが教える“パパを長生きさせ、子どもを病気から守る方法”
実業家・著述家・タレントとして、多方面でご活躍される「ホリエモン」こと堀江貴文さん。ママスタ読者の皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか。どんなお仕事をされているのか、どんな本を出版されているのか……なんだかすごいことをしているのはみんな知っているけれど、具体的なイメージが即座に浮かぶというママさんは、それほど多くないかもしれませんね。
ママライターである筆者も、堀江さんの活動に関しては「なんだかすごい」というぼんやりしたイメージしか抱いておらず、数多く出版されている著書も、これまでまともに読んだことはありませんでした。
しかし、そんな筆者が思わず書店で手にとってしまった堀江さんの最新著書『むだ死にしない技術』。この本の中には、ママさんたちにぜひとも読んでもらいたい! と思わされる情報がたくさん詰まっていました。
「堀江さんのお話を直接聴いてみたい、そしてそれをママスタのママさんたちにも紹介したい!」という情熱に突き動かされた筆者は、先日開催された、この本の発売記念トークショーに参加してきました。しかも当日は、ママスタの単独インタビューにもお答えいただけました!
「歳をとれば、病気になるのが当たり前」ではない!
医師でも、医学の専門家でもない堀江さんが、なぜ『むだ死にしない技術』という本を書かれたのか。その理由を、トークショーの中で、堀江さんは次のように語っていました。
「僕らは、『歳をとれば、病気になるのが当たり前』だと思い込んでいるんです。70、80歳くらいになったらみんなが入れ歯になって、ガンのような病気になって……。それが普通のことだと思ってしまっている。けど、それは違う。病気になることは、自分で予防できるんです。
『健康法』ってみなさん知りたがりますが、世の中に溢れている『健康法』って、ほとんどが「この食品を毎日食べたらガンが治る~」とか「このサプリを飲めば寿命が延びる~」とかの『エセ健康法』なんですよね。そういう『エセ健康法』を実践する人はたくさんいるけど、じゃあその中の何人が、胃ガン予防に必要なピロリ菌の検査を受けているのか、歯周病予防に必要な歯間ブラシを使っているのか。そういう方法が有効だということ自体も、知らない人が多いですよね。病気の予防に必要な『本当の健康法』をみんなは知らないし、実践もしない。社会の中にそれが普及していないんです。
たとえば、さっきピロリ菌の話をしましたよね。いま、日本では毎年約5万人の人が胃ガンで亡くなっているんですけど、胃ガンの方の胃を検査してみると、99%ピロリ菌がいるんです。ピロリ菌を除菌することで、胃がんになる確率は大幅に下げることができる。ほかにもガンの原因となる感染症や、放っておくと思わぬ病気になる歯周病の予防に必要な方法というのはそれぞれあって、そういうことをみなさんに知ってもらいたい、『本当の健康法』が普及する社会にしたいと思って書いたのが、この『むだ死にしない技術』なんです」
堀江さんが語る「パパを長生きさせ、子どもを病気から守る方法」
『むだ死にしない技術』には、「言われてみたらその通りだ!」と思わされることがたくさん書いてありますが、この本をとくにママさんたちに読んでもらいたいと思ったのは、旦那さんに、健康に長生きしてもらうために必要なことが詰まっていると感じたからです。堀江さんにも直接「パパを長生きさせる方法」について伺ってみました。
堀江さん「ママたちは、パパに長生きしてもらわないほうが良いんじゃないですか?(笑)というのは冗談だけど、よくママ向けのサイトなんかだと、『旦那さんの健康を考えた献立』みたいな記事を見るけど、添加物を気にしたり、オーガニックな食品が体にいいと気にする前に、旦那さんを健康で長生きさせる『本当の健康法』を知るべきだと思います。
みんな将来を心配して、とりあえずガン保険に入るけど、その前に、『予防できるガンは予防する』ことを実行してほしいなと。『年齢を重ねたら、誰もが当たり前に病気になる』というわけじゃないんです。それを防ぐことはできるんだから、そういう知識を持って、きちんと実行すれば、パパを長生きさせるのは難しいことではないですよ」
――この本の中では、ピロリ菌除去の重要さが繰り返し説かれています。子育て中のママさんたちが知っておくべき「ピロリ菌から子どもを守る方法」を教えてください。
堀江さん「おじいちゃんでもおばあちゃんでも、とにかく子どもと濃厚接触する人たちには、ピロリ菌検査を受けてもらって、もし菌が見つかったら除菌をしてもらうってことですよね。あとは女性の場合、子育て中の接触でお子さんに感染する可能性もあるので、妊娠前に検査をして、ママになる前に除菌をしておくことを薦めますね。妊娠してからだと抗生物質が使えなくなるので、本当は中高生などの若いうちにピロリ菌の検査をするのが望ましいです」
――トークショーの中で、「知りたい情報はネットで得られる時代」というお話がありましたが、検索したときに1番上に出てくるものが正しい情報であるとは限りませんよね。どのように正しい情報を見極めていったらいいのでしょうか?
堀江さん「これはね、難しいんですよ。いまは正解のない時代なので、できるだけたくさんのメディアに触れて、真実を見極める目を持つしかないんです。たとえば、本の中にも書きましたが、「子宮頸がんワクチンの副作用」のことはたびたび話題になりますよね。でもあれだって、『ワクチンを打ったからこうなった』という因果関係がはっきりしているわけではないんですよね。
ワクチンに関する議論は、必ずリスクの話になってしまうんですが、何事においてもゼロリスクっていうことは、あり得ないんです。何にだってリスクはあるし、市販薬を服用していたって、ほんとに稀ですが、副作用で亡くなる人がいるわけだから。子宮頸がんワクチンに関しては世界中で接種されている中で、いま、日本だけがこういう特殊な状況になってしまっているけど、『予防できる子宮頸がんになる人を減らそう』という動きは必要だと思うんです。『ネット上で検索して、検索結果にネガティブなことが出てきたから、これは悪だ』と一面だけを見て鵜呑みにしてしまうのは違うんですよね」
筆者はこうしたお話を伺って、「帰ったら必ず、夫にピロリ菌の検査を受けさせよう」と固く決意しました。
「かかるかもしれない病気にかからないような生き方」って、意外と意識していない人が多いと思いませんか?
子どもを持ち、「長生きしたい」という気持ちがずっと強くなったいま、この本に出会えたことはとても意味のあることだと感じました。
「大切な家族のために、夫と一緒に長生きしたい」「子どもを病気から守りたい」というママさんには、ぜひ読んでみてもらいたい一冊です。
取材、文・上原かほり 撮影:chiai