私立高校・フリースクール等の生徒・児童への助成金がスタート【東京都定例記者会見ママ向けレポート】
4月から始まった新生活も6月半ばを迎え、ママやパパ、そして子どもたちも少しずつ生活が落ち着いてきたころでしょうか。東京都は6月14日(金)に行われた「東京都定例記者会見」にて、育業応援と教育支援についての新たな情報を発表しました。
小池都知事「育業」の愛称で育児休業の意識改革を目指す
東京都は、育休をただの休みではなく大切な仕事として考え、「育業」という愛称で育児を社会全体で支える取り組みを進めています。ママスタセレクト編集部では、改めてこの「育業」に込めた思いを伺いました。
『小池都知事:日本の育児休業の制度は、世界の中で最も優れているのです。ところがその育休を取らない人もいます。取れないと言った方がいいかもしれない。育業という言葉に変えるというのは、意識を変えるきっかけにしてもらえればと思うからこそ。育休制度をより有効に活用できるように、その後押しをしていきたいと思います。(編集部にて一部補足)』
企業や職場で「育業」が浸透し、今よりもっと、育児と仕事の両立がしやすくなることを期待します。
#あなたの職場の育業いいね!育業応援エピソード募集
育児と仕事の両立を応援する職場の雰囲気づくりに向けた取り組みとして、東京都では「育業いいね!」と「育業」を後押ししてくれた職場でのエピソードを、2つのテーマで募集します。この中から選ばれたエピソードは、動画として制作され、デジタルサイネージ等で公開される予定です。育児と仕事の両立は本当に大変なことですよね。そんな忙しい日々に仕事場でふと感じたこと、ちょっとした幸せや笑い話、頑張れた瞬間など、あなたのリアルなエピソードを投稿してみてはいかがでしょうか。
●募集期間:令和6年7月31日(水)17時まで
●応募資格:東京都内に在住または在勤の方
●テーマ:「実は嬉しかった…同僚からの育業応援メッセージ」部門/「育業を前向きにしてくれたボスのひと言」部門
参考:東京都|#あなたの職場の育業いいね!エピソード募集
私立高校の授業料を支援
東京都は、都内の私立高校に通う生徒の保護者に対して、所得制限なしで授業料を支援することを決定しました(国の就学支援金と合わせて48万4千円まで)。これにより家庭の経済的負担が軽減されます。授業料の問題から進学予定先として公立高校のみを選択していた家庭も、私立高校を選びやすくなりますね。支援制度はオンラインで簡単に申請できます。また、LINEやX(旧Twitter)などでも情報を発信されます。忙しいママたちでも安心して利用できる仕組みですね。
●受付期間:6月20日(木)~7月31日(水)
●申込方法:公益財団法人東京都私学財団のホームページよりオンラインにて申請
※LINEやX(旧Twitter)でも情報を発信。
参考:東京都|所得制限なく私立高校等の授業料を支援
フリースクール等への助成やその他支援
東京都は7月8日より、主に不登校の支援を目的とするフリースクール等に通う都内在住の小・中学生を対象にした、新たな助成制度を導入します。これは一人当たり月額2万円の助成をするもの。助成金は今年4月に遡って受け取れるため、年度初めからの支援が受けられる点が大きなメリットです。
またフリースクールそのものへの支援制度も導入。施設の安全対策費や体験活動費の補助など、子どものサポートを充実させるための経費を補助します。ほかにフリースクールや大学と連携し、子どもたちの興味や関心を引き出すための調査研究が行われます。この取り組みに参加する大学やフリースクールの募集もスタートしており、多くの教育機関が協力し合い、より良い教育環境を作り出すための基盤が整備されてきています。
●対象:都内在住の小・中学生
●内容:一人月額上限2万円を助成(令和6年4月利用分から遡って支給可能)
●申請受付開始:7月8日(月)
●申請方法:オンラインまたは郵送にて
参考:東京都|フリースクール等利用者支援事業を開始
子育て中は時に、社会から孤立しているように感じることもあるかもしれません。しかし実際にはこのように、さまざまな支援策が日々整ってきています。これらのサポートを上手に活用しながら子育てをしていけるといいですね。
取材、文・長瀬由利子 編集・編集部