【帝王切開】お産を経験したときに感じた「嬉しかったこと」「悲しかったこと」
今回は帝王切開でご出産されたママたちが、お産のときに感じた「嬉しかったこと」「悲しかったこと」のご紹介です。
ママたちの「悲しかったこと・辛かったこと」
術中・術後の体調や心境、まわりから言われて傷ついてしまった言葉など……。ママたちからリアルな声がたくさん寄せられていました。
『義母に「帝王切開なんてありえない」と言われたこと』
『「陣痛の痛みを知らないと、虐待する親になる」「切ったんだから痛いのは当たり前。ちゃんと食べないから母乳がでないんだ」という言葉をかけられた時』
『経膣分娩も帝王切開も両方経験しましたが、帝王切開だと手術後の翌日から歩かないといけないので傷口が痛くてたまらなくて……。何をするにも痛かった。
悲しかったのは、 経膣分娩した人が簡単に自分も「帝王切開の方がいい」と言ったこと。絶飲食や麻酔、自分の力ではどうすることもできずに先生にお任せするしかない手術中は不安でいっぱいで。産んでもすぐに抱っこができない状況を経験した私にとって、簡単に「帝王切開がいい」と言われるとすごく辛かったです 』
『手術中は恐怖しかありませんでした。半身麻酔なので、看護師さんや先生同士の話し声、器具の音がすべて聞こえます。手術途中は、薬の影響で血圧が急に下がって気持ち悪くなり嘔吐。術後は痛みとの格闘でした 。帝王切開は決して楽なんかじゃない! 経験した方でないと、そのことがわかってもらえないことがすごく悲しいです』
『術後、初めて起き上がり、歩く練習を始めた時が一番辛かったです』
『誰と話しても、出産時の話しでは必ず“陣痛”の話になること。陣痛未経験の私にとっては辛いし、ダメな烙印を押された気になる』
ママたちが「嬉しかったこと」
帝王切開を経験したママたちからは、「やはり子どもが無事に産まれてきてくれたことが一番嬉しい」という意見が多く寄せられていました。
『子どもが無事に産まれてきてくれたことが、何よりも嬉しかったこと』
『麻酔から覚めたときに、夫が「がんばったね」とほめてくれたこと』
『緊急帝王切開で全身麻酔のため、出産時は誰も子どもが産まれてくるところに立ち会えませんでした。 でも産院の配慮により、麻酔で眠っている私の手で、赤ちゃんをなでさせてくれたそうです。
赤ちゃんはその後すぐ保育器に入り、しばらくは触れない状態でしたが、記憶はなくとも「一番最初にさわれた」「産まれてくれてありがとうと歓迎できた」と嬉しかったです』
『 帝王切開が初めてで産後に色々ネガティブになっていたところ、看護師さんがちょくちょく来て話を聞いてくれて嬉しかった』
『私の産んだ病院は、出産時のビデオを撮ってくれる病院でした。帝王切開だと、赤ちゃんが取り出されたあと、母親は傷口を縫うなどの処置があるため、赤ちゃんの顔をチラッと見ただけで、すぐに離されてしまいます。
しかし、病院側がビデオカメラを回してくれてたため、産まれたての我が子がへその緒を切られてる姿、体重などを計ってもらってる姿など、術中で見られなかった姿がビデオにより見られたので、とても嬉しかったです』
帝王切開も普通分娩もどちらとも立派なお産です。しかし、帝王切開を経験したママたちのリアルな声を聞く限り、まだまだそのことが浸透しておらず、悲しい体験をしたママも多いように感じました。
あなたは、お産を経験した際に「嬉しかったこと」と「悲しかったこと」どちらがすぐに思い浮かびますか? またそれは、どんなことでしたか?
文・赤石みお イラスト・水戸さゆこ