<義母の介護で家族バラバラ>子どもたちが冷たいのは……思春期だから?【第5話まんが:夫の気持ち】
前回からの続き。俺(ツヨシ)は妻のリエと娘のサクラ、息子のハルトと4人で暮らしている。ひとり息子の俺は、幼い頃から両親に「老後のことは頼むぞ」と言い聞かされてきた。父が亡くなる間際にも「母さんを頼む」と念を押された。人見知りなところがある母さんが頼れるのは俺しかいない。母さんはリエにきつくあたることがあるし、子どもたちともうまくいっていない。家族を巻き込むわけにはいかないのだ。俺は母さんのサポートを一手に引き受けて踏ん張った。ようやく親孝行をやり遂げて自宅に帰ったのは5年後のことだった。
自宅に戻ると、明らかに空気が昔とは違っていた。5年前は小学生だった子どもたちも、今やサクラは高校生、ハルトは中学生だ。夕食時サクラに以前と同じように話しかけると、すごい目でにらまれてしまった。
帰宅したハルトに「おかえり!」と声をかけたものの、ちらりと冷たい目線を向けられただけ。すぐに「先、風呂入るわ」と去られてしまった。リエは「それじゃご飯置いておくから、自分で温めてよー」なんて自然に対応しているが、俺は所在なくたたずむことしかできなかった。
洗面所で身支度をしているサクラの隣に立つと、明らかにギョっとされた。サクラは会釈をするとスッと俺を避けるように出ていってしまった。
子どもたちは俺との会話を嫌がり、存在すら認めていないといった雰囲気だった。家族に迷惑をかけたくなくて、ひとりで背負い込んだ5年間だったのに。家族に会いたい、自宅に戻りたいと思ったことも何度もあった。けれど母さんを放っておけず、必死で頑張った5年間だったのに……。
母さんには悔いなく最後まで精一杯、親孝行をすることができた。この5年間我慢してくれていた家族にも感謝の気持ちでいっぱいだ。だからこそ、これからは家族のために生きていこうと思っていたのに……。
自宅に戻ってからの子どもたちの反応はどこか他人行儀でよそよそしかった。最初は成長の証かと思ったが、俺にだけ冷たいように感じる。家族に迷惑をかけないようにひとりで頑張ってきた5年間は何だったのだろう。俺はむなしい気持ちに襲われてしまうのだった。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子