<ママ友からの宣戦布告>子どもたちのイイ関係は継続させたい!私たち親が出した結論【第8話まんが】
前回からの続き。半年ほど前の話です。私はシホ、夫キョウスケと9歳の息子ハルタとの3人暮らしです。ハルタはテニス教室で同じ学年のリクくんと仲が良く、そのママであるアヤコさんともよく話すようになりました。しかしある日、アヤコさんは私のいないところでキョウスケに高価な誕生日プレゼントを渡します。しかも私に対して、不倫に発展させることを匂わせて宣戦布告。困った私たちはアヤコさんの夫ツカサさんに協力してもらい、アヤコさんの目の前である作戦を決行することにしました。作戦通り、私がツカサさんに「刺繍入りの手作りリストバンド」を誕生日プレゼントを渡すと……。
アヤコさんは激怒しました。しかしツカサさんが「君に怒る権利はあるの?」と。その瞬間、アヤコさんは自分のしたことがいかに不誠実だったのかを悟ったようです。私としてはハルタとリクくんにこのまま良い関係でテニスを続けてもらいたいので、なにもことを荒立てたいわけではありません。子どもたちの前で不穏な雰囲気を出さないよう、プレゼントをリストバンドにしたのには意味があるのです。それは……。
テニスコートでキョウスケと練習していたハルタとリクくんが休憩しにきました。リクくんはツカサさんに話しかけます。「その手首のはなに?」「これはリストバンドだよ。ハルタくんのお母さんにもらったんだ」私はすかさず、バッグからいくつものリストバンドを取り出してみせます。「みんなの分もあるよ!」
私はハルタとリクくん、そしてキョウスケにも同じ刺しゅう入りのリストバンドを渡しました。みんな嬉しそうにつけてくれています。休憩を終えて子どもたちが元気よくコートに戻っていったあと、私はアヤコさんにも……。
「みんなでおそろいだから心配しないで」私はリストバンドを差し出しましたが、アヤコさんは目を合わせようともしません。「……いらない」
「私はハルタとリクくんにこれからも楽しくテニスをしてもらいたい。だから大人の事情をはさみたくないの。そういう気持ちでいま、これを渡してる」
リストバンドは私なりの和解のしるし。渋々ではありましたが、アヤコさんはリストバンドを受け取りました。これからもハルタとリクくんにテニスを楽しんでもらいたいという気持ちはアヤコさんも同じなのでしょう。しばらくしてハルタが声をかけてきました。「ママたちもテニスやらない?」
「アヤコも入りなよ。ぼくもやるから」ツカサさんに促され、大人たちも入って全員で打ち合うことになりました。最初は気まずそうだったアヤコさんも、だんだんといつも通りの明るさを装えるようになっていました。そんなアヤコさんを見て、ツカサさんも微笑んでいるように見えました。
その晩、ツカサさんからメッセージが届きました。「今日はありがとうございました。アヤコも反省していたので離婚はしないことになりました」ツカサさんとアヤコさん夫婦が関係を修復していくのはまだこれからなのかもしれません。でもひとまず一件落着したかなと思いました。
続けてアヤコさんからもメッセージが届きます。「迷惑をかけてごめんなさい。スポーツウェアは捨ててしまって構いません」キョウスケにとって、アヤコさんからの誕生日プレゼントは嫌な思い出になっているはずです。深刻になりかけた空気を振り払うかのように、私はおどけて言いました。「どうする? そこそこ高値がつくだろうし、売っちゃう?」
私たちは後日、アヤコさんからもらったスポーツウェアを処分しました。今後はアヤコさんが周りの男性に浮ついた行動をとらないよう願うばかりです。リクくんのためにもツカサさんと誠実に向き合い、夫婦関係を継続していってほしい……そう心から思います。紆余曲折ありましたが、結果的に私とキョウスケの結びつきは前よりも強くなりました。もうアヤコさんを「友達」と思うことはできませんが、ハルタとリクくんのために付き合いは続けていこうと思います。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・風沢氷花 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子