<ワタシ抜きで飲み会>「悪気なかったの~」繰り返すママ友。考えナシの嘘が招いた結末【後編まんが】
前回からの続き。最近のお話です。私(アミ)には小学5年生の娘サクラがいます。サクラはいつも仲良し5人グループで楽しそうに遊んでいます。次第にその保護者同士も交流を深め、いまでは母親5人で飲み会を開くほどの仲です。
明日はサクラと特に仲がいいレナちゃんがわが家にお泊まりにくる日。スーパー買い物をしていると、仲良し5人グループのひとりであるナツミさんに「明日の飲み会、残念だね」と声をかけられました。なんのことか分からず聞くと、明日の夜はレナちゃんのママ・カナコさん主催の飲み会があるのだそう。そしてカナコさんは他の3人に「アミさんは用事があって来られない」と言っているというのです。モヤモヤした私はカナコさんに直接連絡をしてみましたが、返信はきません。お泊まり会を楽しみにしているサクラの笑顔を見つめながら、私はどう対応しようか悩んでしまうのでした。
「今日は17時にレナが来るんだよね~? 早く時間にならないかな~」サクラは嬉しそうにレナちゃんが来るのを待っています。おもてなしの準備をしつつも複雑な気持ちでいると、ナツミさんからメッセージが届きました。「あれからカナコさんと連絡とれた?」「ううん。まだ……。連絡してみたんだけれど、返信がなくて……」「そっかー。結局、今日の飲み会はなしになったんだよ。他のママたちに言ったらめっちゃ怒っててさ。カナコさんに連絡したんだけれど、誰にも返信がないみたい」
夕方17時になり「ピーンポーン」とインターホンが鳴りました。「あ! レナだ!!」サクラは玄関へ走るように向かい、大喜びでドアを開けて出迎えます。ドアの外にはレナちゃんと、そしてカナコさんが立っていました。母親同士のやり取りなどなにも知らない子どもたちははしゃいでいます。「お邪魔しまーす! あのねサクラ、メッチャ面白い漫画があってね……」「レナちゃん、入って入って!」サクラはさっそくレナちゃんを連れて自分の部屋に入って行きました。私とカナコさんだけが玄関に残され、微妙な空気が流れます。
「飲み会のこと……言ってくれたら良かったのに」そう切り出すと、カナコさんは気まずそうに黙ります。「別に私抜きで行っても構わないよ。でもさ、『用事があるから来られない』って嘘をつかれたのが嫌だったわ」するとカナコさんは「あ―――」と言いよどんだ後、必死に取り繕いはじめました。「……レナを預けているから来られないって思って……悪気はないの! 本当に!」「………」呆れる私を前に、カナコさんはひたすら「悪気はなかった」と繰り返します。「別に悪気はなくてさー、レナ泊まりに行っているし、暇になるから飲みに行きたいなーって思って企画しただけだから! ほんと、悪意はないの!」
カナコさんにとっては「悪気があった」というよりも、「何も考えていない」に近い感覚だったのかもしれません。気軽についた嘘が「ママ友」という儚い関係性の中でバレれば、どういう影響を生んでしまうのか、きっとそこまでは考えなかったのでしょう。これからの関係を見つめ直すいい機会になったと前向きに捉えることにしました。
一方で、親の人間関係と子ども同士の友情は別問題です。カナコさんとの仲はこれまでかもしれないけれど、レナちゃんは大切にお預かりするつもりです。今後もレナちゃんが家に遊びに来るときは快く迎えようと思っています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・マメ美 編集・井伊テレ子