<優しい義母のウラの顔>亡き母の7回忌、息子が明かした過去の思い出【第11話まんが:夫の気持ち】
前回からの続き。数年前の話です。俺(タクヤ)は妻のシノと息子のケント、娘のルミとの4人家族。結婚して間もなく、妻のシノが母さんのことを嫌がるようになってしまった。母さんの失敗に悪気はないのに、シノは毎回ひどく怒る。すれ違いは続き、とうとうシノは子どもたちを連れて家を出ていってしまった。余命わずかの母さんからの謝罪すら、シノは無視したのだ。しかし親戚のおばさんには「離婚になったのは、タクヤがシノさんの味方をしなかったからだ」と言われてしまい……。
幼いケントとルミはシノが引き取り、俺は養育費を支払いながら定期的に面会を続けていた。子どもたちと会いながら、俺はよくおばさんの言葉を思い出していた。
もしシノがことごとく母さんの大切なものを壊し、捨て、そのたびに謝ったとしたら。俺はきっと「母さんになんてことをするんだ」とシノに対して怒っただろう。そう考えると、あのときのおばさんの言葉が心に響く。
シノのことを、心から信用してあげられなかった。シノよりも母さんの方を選んでしまった。今回の離婚はいつまでも「母さんの息子」でいた俺の責任だということに、少しずつ気が付いていったのだった。それから、月日はめぐって母さんの7回忌がやってきた。
3回忌のときは体調を崩して来られなかった息子のケントも、今回は参加している。久しぶりに会った俺の姉や妹と思い出話をしているうち、ケントが言い出した。「ばあちゃんの遺品とかって整理したんだよね? 俺の……飛行機型のリュックとか、洋服とか……なかった?」
「ばあちゃんに会うたび、『このお洋服は誰に買ってもらったの?』って聞かれて。『ママ』とか『ママの方のジジババ』って言うと、決まってデパートに連れて行かれて……」
シノとの結婚生活に反省点は多々ある。今さら反省しても遅いし、謝罪をしたところで受け入れてもらえないのは分かっていた。子どもたちには親の都合で振り回してしまった分、父親の役割をしっかりと果たそうと思っていた。そんなとき母さんの7回忌で、ケントから思いもよらぬ事実を聞くことになる。確かにケントはよく母さんから洋服を買ってもらっていた。ケントを可愛がっているんだな~と微笑ましく見ていたのだが、そんな事実が隠されていたとは思いもよらなかった。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子