意地悪をしてくる小学生に対するポジティブな回避方法
「あの子、イジワルなんだよね」「しってるー」「そうそう!」と、子どもや保護者の間で共通の話題にのぼる子は、何人か決まっていたりしませんか。
だけど……生まれつき意地悪な子なんて、いるのでしょうか。
想像してみる
「おめでとうございます!」と産声をあげてお母さんの腕に抱かれる新生児の中に、「意地悪な気持ち」なんて、あるんでしょうか。ほぼ100%ないような気がしますよね。人と関わるなかで、満たされなかった気持ち、伝えられない気持ちが、出口を求めているのでしょうか。
イジワルされた
「今日、学校で、◯◯ちゃんにイジワルされた」「いやなこといわれた」「無視された」と子どもが言ってくることがありますね。親としては「なぜそんなこと言うんだろうね?」「ありえない〜!」「そんな子と関わるのやめなさい」などと言いたくなるときもあります。
けれどもクラスや通学路が一緒だったりして、離れたくても離れられない場合もあります。ずっと「あの子やだな。こわいな」と思って過ごすことになり、こちらもストレスが溜まってしまいます。どうすればいいのでしょうか。
ポジティブな回避方法を考えてみました
ポジティブな回避方法1:あえて近づく
嫉妬のようにすぐに消えないことが原因の意地悪だと難しいのですが、そうでない場合は、「あえて、もっと近づく」回避法があります。多少嫌なことをされても近くに居続けることで、相手は距離感を失い、攻撃をやめることもあるそうです。
ポジティブな回避方法2:俯瞰(ふかん)する
そこまで荒療治はしたくないという場合は、私は娘にこう言っています。
「意地悪する子は、その子も何かから意地悪されているんだよ」
「何か」が友達なのか兄弟なのか、イジワルではないがその子にとってストレスとなっている「忙しすぎる両親への満たされない心」なのかはわかりませんが、その子も何かにやられてる。しかもその「何か」にあたる友達や兄弟すら、また別の何かに「イジワル」されているわけです。
だから「意地悪」は、その子自身の中から絶え間なく生まれるものではないんだよ、と教えてあげると、「そうなんだ!」と恐怖心はやわらぐようです。
あの子は意地悪な子、という発想から少し抜け出すことができ、「かわいそう」という共感すら芽生えて、多少のことは流せるようになったりもしますよ。
あまりにもひどいものは見過ごせないが
基本は「生まれつきイジワルな子なんていない」と教えてあげたい。この先、我が子がストレスに負けて意地悪な気持ちを持ってしまったときにも、その気持ちの出発点は何か、考えることで解消するヒントとなってくれれば、と願うのです。
文・yuki イラスト・おぐまみ