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子育て世帯臨時特例給付金復活!?

2016年時点の情報です。

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子育て世帯臨時特例給付金の支給を決定

厚生労働省は3月4日、子育て世帯臨時特例給付金の1月末時点の決定状況を公表し、1472万人に決定しました。

「あれ?子育て世帯臨時特例給付金て…?」

紛らわしい名前のものが多いので覚えきれないのですが、2015年年末に、高齢者給付金3万円支給決定とともに2016年度から廃止されることが決まって、子育て世帯が憤慨した、3千円のアレです。

もしや廃止の廃止か!?子育て世帯臨時特例給付金の復活か!?

と思ったあなたも、私のおともだち決定です。

今回の決定とは、2015年6月分の児童手当を受給する人(高所得の世帯を除く中学生までの世帯のうち、1歳から3歳までの子どもには一人あたり1万5千円、中学生までが1万円、第3子以降は1万5千円が支給される)=2015年度の子育て世帯臨時特例給付金を受給する人なので、申請受付や支給決定を行っている各自治体にアンケートを取って集計した結果、2015年度分として(2016年度分ではない)支給される人数を公表した、ということなんですね。子育て世帯臨時特例給付金・復活!ではありませんでした。

まさかの廃止の廃止だとすれば、それほど子育て世帯をバカにした話はないわけで、ある意味ほっとしたというのが個人的な感想なのですが、1000万単位の申請受付・支給決定後のアンケート集計結果の発表なので時間はかかるとしても、8か月以上も昔の件で「さて、これから支給準備に入りますよ。」と言われても実際支給されるのは更に何か月も先。支給された頃には「はて、何のお金やったかいな。」と忘れてしまいそうです。

各家庭の事情もあり一概に言えることではありませんが、4か月に一度支給される児童手当には本当に感謝しており、洗濯のし過ぎで穴の開いたTシャツをパジャマ代わりにするほど節約節約の我が家では(やりすぎ)、子どもたちの将来の為の保険などに活躍している大切な収入源なのですが、年に一度の3千円の支給のために莫大な人件費や事務手数料がかかったこの子育て世帯臨時特別給付金、知らない間にポケットからこぼれてなくなっていた少額の小銭のような役割にしかなり得なかったように感じてしまいます。もっと、子育て支援に、少子化対策に有益な使い方ができたのではないかと悔しい気持ちです。

昨年私立中学校に入学した姪っ子が、先日将来の夢について話していました。保育園育ちの彼女は保育士に憧れ保育士になるべく、自分のしたいこともたくさん我慢して受験勉強を乗り越え私立中学の門をくぐりました。けれどその時の彼女は、いとこである私の子どもを可愛い可愛いと抱っこしながら、

「やっぱり、薬剤師目指すことにしてん。子どもは大好きやけど、食べていかれへんねやったらツライわ。」

13歳になったばかりの将来を夢見る世代にも、夢をあきらめさせる現実。少子化へ舵を切っていた船が、急速に傾いていくのを肌で感じました。

中学校卒業の時にもらった卒業文集に寄せ書きしてくださった当時の校長先生の言葉を思い出します。

「幼児は現在に生き 老人は過去に生きる 若者は未来を見つめて生きている(原文ママ)」

中二病の延長だった当時の私はこのこの言葉を「うざっっ!」ひと言で片づけてしまったのですが…

最近のお年寄りはお年寄りというには失礼なほど精力的な方が多いので「過去にだけ」生きていらっしゃる印象は薄いものの、これから続く未来を見つめて生きている若者や現在に生きる幼児の長い長い未来を踏みにじってまで、お年寄りも未来が欲しいのでしょうか。

政治家先生方、子育て世帯臨時特例給付金の廃止で浮いた税金で一刻も早く、未来やこれから生まれる未来への政策、お待ちしてますよ。

 

文・桃山順子

 

< 参考 >

子育て世帯臨時特例給付金  (厚生労働省)

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