<30歳のおばあちゃん!?>血のつながり求めるのはエゴ?夫の支配から逃れたい……【第6話まんが】
前回からの続き。数年前の話です。私は血のつながらない孫、キラ(2歳)の育児を丸投げされています。キラの父親であるアスカは夫ジンと前妻とのあいだにできた子ども、まだ大学生です。キラの母親(カリン)は育児疲れから家を出ていってしまったので、キラのことは2歳になるまで私がほとんどお世話をしてきました。しかしそんな毎日に疲れ果てて「自分の子どもを産みたい」と夫に訴えたのですが、聞く耳をもってもらえませんでした。蓄積された苦しみや悲しみがついに爆発してしまい、私はそのまま家を飛び出してしまったのでした。
あてもなく電車に乗っていましたが、気が付くとそこは実家の最寄り駅でした。思い出すのは子どもの頃、家族みんなでデパートへ行き夕食を食べたこと。学生時代、友達と遊びに行った映画館。楽しい思い出がいっぱい詰まった地元。
ジンとの結婚は、両親に反対されていました。私は、家出同然に家を飛び出したのです。それから一度も家には帰っていません。でもこんなとき、私が行く場所は、実家しかないんだな……思わず泣きそうになっていると、不意に声をかけられました。
そこにいたのは、母でした。
家には父が在宅しているようだったので、母と近くの喫茶店に入りました。やはりまだ父には合わす顔がありません。ジンのこと、その息子のアスカやカリンのこと、そしてキラのことも、いままであったすべてのことを母に話しました。
「ジンはひどいし、アスカもおかしい。子育てって血がつながってても大変なのに、そうじゃない子どもを育てるなんて並大抵じゃないよ。ユウナは血のつながらない孫をわが子のように育てて、しかも実の父親と母親は育児を放棄? 絶対におかしい!」と母が、私の代わりに怒ってくれたので、なんだか胸がすっきりしました。こんな当たり前のことに気づきながらも流されて、今まで利用されてきたのか。私はいままで知らず知らずのうちに、ジンに支配されていたようです。
あの家にいると「私の考えが間違っているの?」と錯覚することがありました。でもいま思えば、私はジンから「自分のことを後回しにしても家族を大切にしてくれる、そんなユウナだからこそ俺は君を愛しているんだよ」と繰り返し言われ、いいように洗脳されていたのかもしれません。
「お父さん、本当はユウナに会いたいのよ、ずっと心配してたのよ」 こんな私を受け入れてくれるなんて……両親の愛情を感じて、涙が止まりませんでした。
父は私を怒りませんでした。それどころか、温かく私を迎え入れてくれました。子を心配する親の忠告を無視して、自分勝手な選択をして、さんざんな目に遭った挙句、のこのこ実家に帰ってきた娘を許してくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいでした。
よかった、帰ってきて本当によかった。でもキラはどうしている? いままで育児をまったくしてこなかったジンとアスカです。このままではいけない。まずは一度ちゃんとジンと話し合わなくてはいけません。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・大島さくら 作画・まゆか! 編集・横内みか