<不倫だった父と母>葬儀に参加しなかった私たち……生涯想い抱える母の「償い」とは【第8話まんが】
前回からの続き。私はユウカ。シンタとの結婚式に中学生のときに別れた父を呼びたいと母に相談したところ、実は2人は不倫関係で、私は不倫の末に生まれた子どもだということを伝えられたのです。混乱している最中、父の余命がわずかで私に会いたがっているという連絡を受け、悩んだ結果父に会いに行くことにします。病室に入ることを躊躇していると、父の奥さんは「あなたが罪悪感を抱く必要はない」とハッキリ言ってくれたのです。そして私は父と最後のお別れをし、奥さんにも養育費を払ってくれたことについて感謝の気持ちを伝えることができました。
病院を出ると、病院の外にシンタの姿が見えました。私はシンタに抱きつき、緊張から解放されて子どものように泣きました。落ち着いてから近くの公園で一息ついていると、シンタが病院のことを聞いてきました。「お父さんと話はできた?」
「お父さんとお母さんの不倫が分かったとき、相手の奥さんが私の養育費を一括でくれたんだって。それも結構な額の……」私は、シンタに今まで自分が知らないところで支えてもらっていた奥さんのことを伝えました。
「感謝ができるって……すごく大切なことだよね」私の話を聞いて、シンタは話します。
「お母さんを許すとか、許さないとかじゃなくてさ。「大切に育ててもらってきた」っていうことには自信を持っていいと思うよ」「うん。そう思う……」シンタは少し照れくさそうに「何があっても、俺がいるからさ」とも言ってくれました。シンタにも拒絶する選択肢はあったかもしれません。でもその素振りも全く無く、わたしに寄り添ってくれている。その事実にも私はとても感謝しているのです。「シンタ……ありがとう……」
その後、母から父が亡くなったと連絡があったと聞きました。私たちが葬儀に参列することはありませんでした。「……お葬式……行かなくていいの?」
今でも両親のしたことを考えると、いろいろな感情が湧いてくるときがあります。けれど考えてもキリはなく、結局私にとっては「父と母」だったという結論しか出すことはできないのです。これからも父の家族とは、相続などの手続き以外で関わることはないでしょう。私はシンタと一緒に新しい家庭を築きながら、幸せに暮らしていきたいと思います。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よしはな 編集・今淵凛