<不倫だった父と母>私は愛人の子。相手の気持ちを考えたら「会いたい」言えない……【第5話まんが】
前回からの続き。私はユウカ。現在交際中のシンタと結婚することになり、中学生のときに母と別れた父を結婚式に呼びたいと母に相談したところ、実は父と母が不倫関係で、私はその末に生まれた子どもだという事実を告げられたのでした。混乱を隠し切れない私でしたが、婚約者の言葉に支えられ、時が気持ちの整理をしてくれるのを待つことに。そんなとき、父の余命がわずかで、私に会いたいと言っているとの連絡が入ったのです。はたして私は行くべきでしょうか、行くべきではないのでしょうか。
「なんか、いろいろ情報が多くて。頭の整理が追いつかなくて。私……どうすればいいかなぁ……」
私の出した答えは「行かない方がいい」でした。いくら父が会いたがっていても、金銭的にお世話になった家族を軽んじるわけにはいきません。しかしシンタは……。
「このまま、一生会えないかもしれないんだよ?」シンタの言葉に私の心は揺れました。父の優しい笑顔が脳裏をよぎります。(もう会えない……?)父と母が別れてから、会えないことはすでに覚悟していたはずです。でも、いつか会えるかもしれない……そう思ったからこそ「結婚式にお父さんは来れないの」と母に聞いたのです。私の本当の気持ちは……。
父の顔を見た瞬間に罵倒してしまうかもしれません。でも。それでも……会いたい。顔を見たい。「それも含めてユウカの気持ちなんじゃない?」
「……一緒について行こうか?」「ひとりで行ける……ちゃんとお別れしてくる……」涙声の私を察して、シンタは「わかった」とだけ言いました。
指定された病院に到着しました。重くのしかかる緊張に病室の前でかたまる私。深呼吸をしてから覚悟を決めコンコンと扉をノックしました。
行かない方がいいのは分かっていました。けれど、父の最後の願いであり、向こうの奥さんも「ぜひに」と言ってくれているようです。このチャンスを逃したら、二度と父に会うことができなくなる……。そう思うと、最後に何か言ってやりたい気持ちにもなってくるのでした。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よしはな 編集・今淵凛