<親子で生理の話>オープンに話せる関係を作るには?娘につらい思いをさせないために
女性であればごく身近なものである、生理。日々当たり前につきあっている一方、デリケートな話題でもあるため、オープンに話すことにためらいを感じる場合もありそうです。
「生理の話ができる親子関係」というトピックが、ママスタコミュニティで見つかりました。投稿者さんは思春期の頃、自分の母親と生理の話ができずに苦労したのだそうです。
母と生理の話ができなかった過去。気にかけてもらえず、つらかった
『小学2年生の娘がいます。私は自分の母とは生理や、胸が大きくなるなど二次性徴の話が恥ずかしくてできませんでした。中学1年生で初潮がきて、毎月寝込むほど生理痛がひどかったのですが、母には言えず……。自分の娘にはこんな思いをしてほしくないです』
初潮のときはさすがに伝えたそうで、お母さんのお下がりのサニタリーショーツとガードルをもらったといいます。しかし、その後は生理の話を一度もしたことがないのだとか。胸が大きくなってきてもブラジャーを「買って」と言えず、大学生になりようやく自分で購入。隠れて着けていたそうです。
自分の娘には、そんな思いをさせたくない投稿者さん。「どうすればオープンに話せる親子関係を築けるでしょう?」と、ママたちに尋ねました。
この質問に「男性が妄想で書いたような投稿。親のお下がりなんて、あり得ない(笑)」というコメントがありました。「信じられない話。あまりに異常なのでは」という声も……。
しかしそれらを超えるほど多かったのが、「うちも同じでした」という経験談でした。その数の多さに、
『投稿を読んで「いつの時代の話なの?!」と思いましたが、同様の方が複数いらっしゃってびっくりしました』
こんな感想もありました。オープンに話せていた家庭と、そうでなかった家庭。どうやらママたちが思春期だった頃の家庭環境には、大きな差があるようです。
娘に自分と同じ思いはさせない。ママたちが心がけていること
『私も生理が来てから2年間、バレるまで母に言えなかった』
『私の母もまったくそういうことを教えてくれなかった。生理になったことを言えず、しばらくティッシュを挟んで過ごしていた』
なかには投稿者さんと同じように「『生理になったみたい』と言ったら、履き古したベージュの生理用ショーツを与えられた」という人も。ただでさえ体調がすぐれない時期でもあるのに、気持ちまで落ち込んでしまいそうですよね……。
つらい経験をしてきた人たちに共通していたのが、「自分の娘には、同じ思いをさせたくない」という思い。生理の話をわかりやすく伝えたり、かわいいナプキンやスポーツブラを揃えたりするなど、娘さんの成長に合わせた気配りをしているママたちが多くいました。
『娘が生理について学校で学習してきたのが、小学4年生の頃。それ以来「生理が来るのは、赤ちゃんを産める身体になるための喜ばしいことだよ」と、ずっと言ってきた。今はお互いの生理周期についても話すよ』
『普段からいろいろ話していれば、大丈夫。学校で習ってからでもいいし、それまでに投稿者さんが話してもいい。「今日は生理だから、お風呂はひとりで入ってね」とか』
唐突に生理についての話を始めるよりは、まずはママ自身が「今日はママ、生理だから……」など身近なこととして伝えたほうが、娘さんも理解しやすいかもしれません。「一緒にお風呂に入れない」「プールには遊びに行けない」といったことをきっかけに、幼い頃から伝えているというママもいました。
これまで投稿者さんは自分が生理のときのお風呂はダンナさんに代わってもらったり、洋服を着たままお子さんを入れていたのだとか。まずはこうしたときのカミングアウトから始めてみるのがよさそうです。
原因は根本的な親子関係?小さな信頼を積み重ねていこう
投稿者さんをはじめとする「オープンに話せなかった人たち」には、どんな背景があったのでしょうか。
『母が潔癖症気味で、性についてのことを毛嫌いしていた。ナプキンもちゃんと用意してくれなかったっけ。気難しい母親だったな』
生理が恥ずかしかったり、気まずかったり。娘が必要以上にそうした意識を持ってしまうのは、母親の態度も原因のひとつかもしれません。
「私は普段から一緒に買い物に行って『このナプキン、可愛いね』とか、下着を一緒に選んだりしているよ。生理やブラジャーは恥ずかしいものではないというイメージを持たせてあげようと思っている」というアドバイスもありました。
『母はキレやすくて完璧主義で、仕事人間だった。話しかける暇もなかったわ』
たしかに親が自分に対して無関心だと、子どもはなかなか言い出せないですよね。投稿者さんも「母親との信頼関係が根本的に薄く、安心してコミュニケーションが取れなかったからだと思います」と、教えてくれました。
『子どもが話しかけてきたら、ちゃんと話を聞いてあげる。本人が言いたくないことは、深掘りしない』
『愛されているという実感を持たないと、親に心を開けないよね。小さな頃から相手を尊重して会話する。相談しても否定ばかりや、大人の視点で回答されると嫌になってくると思う』
「生理が始まりそうだから」と、いきなりオープンに話せる親子関係になるわけではありません。小さな頃からの信頼の積み重ねが、そこにつながっていくわけです。
『私もまったく同じ状況で育ちました。娘にはそんな思いをさせたくなくて、小さな頃から普通に生理の話をしていたよ。自分がやってほしかったことを、全部やってきたつもり』
「自分がやってほしかったこと」を想像しながら接していれば、娘さんとのよい関係を自然に築いていけるのではないでしょうか。焦らず、毎日の小さな信頼を積み重ねていきましょう。
文・鈴木麻子 編集・千永美 イラスト・加藤みちか
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