<元夫と暮らす中2息子>再婚した母。「裏切者!」父の言葉に違和感【第10話まんが:息子の気持ち】
前回からの続き。
数年前の話です。俺はエイジ、両親は4才のときに離婚した。離婚の理由は分からないけれど、母親と暮らしたあと、しばらくして父親と祖父母と暮らすようになった。母さんとの息の詰まるような暮らしに嫌気がさして、俺は父さんや祖父母との暮らしを選んだ。やがて母さんに俺の方から「もう会わない」と告げて7年。俺は中学2年生になった。
父さんも祖父母も優しかったけれど、父さんの仕事がころころ変わるのは心配だった。祖父母も日に日に身体が痛いなどと言うことが増えて、それも心配だった。
手伝ってほしいと言われることが増えてきた。それ自体はまったく嫌ではなかったけれど、この先どうなるのだろう……という漠然とした不安はあった。
俺自身が進路を考える時期だったけれど、父さんや祖父母の様子を考えると経済的な余裕はないだろう。そう思い、進路は公立一本で考えていた。そんな俺の様子に気がついていた父さんがある日、驚く提案をしてきたんだ。
「今年の誕生日は母さんと3人でご飯に行こう」そう父さんがいった。え、なんで? 父さんは母さんと俺が会うことを反対していたんじゃないの?
俺は母さんを捨てて、父さんを選んだんだ。だから父さんの側でいないといけない。
「お母さんとは会わない」そう言ったのは俺だ。それなのにどうやって母さんにあったらいいんだよ。母さんはどう思っているんだ。俺のこと、まだ覚えているのだろうか。でも……、母さんには会いたい。今さらどの面下げて会えばいいんだよ。
俺は母さんに会いたい気持ちと、母さんに会うのが気まづい気持ちの狭間で悩んでいた。父さんに散々悩んだのに、その数日後、父さんは母さんと会う約束を簡単に破棄してきたんだ。しかもその理由が、母さんが再婚して別の男の人と一緒にいるからだとか。
俺はショックだった。でもこれだけは分かる。ショックなの理由は母さんが再婚したことじゃない、母さんと会えないことだ。
母さんに会えると聞いて、俺のなかではやっぱり「嬉しい」気持ちの方が勝っていた。ところが母さんの再婚を知ると、父さんは再会の話を撤回したうえ「裏切者」と吐き捨てた。ただ中学生になりいろいろなことが分かってきた俺は、もう父さんの身勝手さに振り回されるのはごめんだと思っている。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子