<大学生の娘がデキ婚!?>娘を手放そう……悩んだ私が出した結論「母親はもう卒業」【第9話まんが】
前回からの続き。数年前の話です。私はシズカ。元夫と離婚して必死で娘のアンナを育ててきました。ある日アンナから4才年上の彼氏ソウタくんとの子どもを妊娠したので大学を休学したいと告げられます。2人が付き合い始めたとき「卒業までは学業優先。間違っても在学中に妊娠、結婚なんてことにならないように」と、あんなに念押ししたのに……! 裏切られた気持ちでいっぱいになってしまった私は、ある結論を出します。
ソウタくんとアンナと3人で会うことを決めてから、私はアンナのアルバムを引っ張り出しました。赤ちゃんの頃、夜泣きが酷くてなかなか眠れなかったこと。はじめて「おかーたん」と呼んでくれた日のこと。可愛かったヨチヨチ歩きも、拙い言葉も、はじめてのランドセルも、いつも私の手を握っていた小さかった手。最近のことのように思い出が蘇ります……。
元夫と離婚してからも、アンナがいてくれたから私はここまで頑張ってこられました。アンナが「お母さん!」って笑ってくれる笑顔が大好きでした。苦労をさせたくなくて、必死で守ってきたつもりでしたが、アンナはもしかしたら守られることに慣れ過ぎてしまったのかもしれません。必死で働いてアンナを育てながら「中途半端なことはせずに、しっかり卒業して欲しい」「自立した人になって欲しい」と願っていたのに、その最後の想いはアンナには伝わっていなかったのです。
母親は、神様でもスーパーマンでもない。ただの人間です。裏切られたら苦しいし、いくら愛する子どもであっても許せないこともあります。最後にそれをアンナに教えてあげられてよかった。そばにいると、きっとアンナはいつもみたいに私を頼ってくるし、私も、目の前でアンナが困っていたら居ても立っても居られず手を差し伸べてしまうでしょう。そんな自分が嫌だから「お母さん」は、今日で終わりにしようと思ったのです。
「アンナ……元気でね」そう言って、私はその場を後にしました。アンナが何度も私を呼んでいましたが、昔のように振り返ることはしません。私の結論をひと言で表すならば“勘当”でした。私はアンナに裏切られた気持ちが拭えないし、これ以上その気持ちを持ち続けたままアンナと「今までどおり」に暮らせるとは思えなかったのです。アンナと一緒に過ごした時間は、私にとってかけがえのない宝物でした。これからは自分の人生をしっかり生きたいと思います。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子