<毒親ほどではなく>大人になってから実親が苦手になった人はいる?嫌なところ・幼稚さが嫌で……
親元から離れて暮らしてみると、実親に対する見方や関係性は多少なりとも変わってきますよね。結婚して子育てをしていると、実親の教育方針や考えを聞く機会も増えて意見の相違が生まれることも珍しくありません。そんななかで「実親が苦手になってきた」と感じるママも意外と少なくないのではないでしょうか。ママスタコミュニティに、こんな投稿がありました。
『自分の実親が無理って感じることある? 私はある。ここ数年で実親の嫌なところや幼稚な考えが無理って思うことが増えてきて、実母が嫌であんまり会いたくない。だけど子ども達は会いたいだろうし。我慢して会っている』
投稿者さんは30代半ばで親御さんは60代。結婚前は実親と仲がよかったそうですが、今では愚痴の多さや幼稚な考えに嫌気がさしており「自分が60代になったときに、こうなりたくない。幸せが逃げていく生き方ってこういうことなのかな」と反面教師にしているそう。会いたくない気持ちが強くなって精神的に辛くなっているものの「実の親なのに会わないってありなのかな」と迷いも抱えています。この切実な悩みに対してママたちからは、どのようなコメントが寄せられたのでしょうか。
うちも実親と合わないよ!「年を取って実親の性格が面倒になった」
『前は週1必ず会ってたけど、今は1か月以上会わないよ。会うと疲れることが最近わかった。 愚痴だらけだし気分屋だし自分のこと棚に上げて人のことばかり言うし』
『実の親でも会わないとか全然ありだと思う。私も実母が無理。結婚前から、そりが合わなくて何度もぶつかっている。でも実父のことは大好きで尊敬してる。だから実父に会うために実家行ってる。将来もしも実父が先にいなくなったら実母とはそこでおしまいのつもり』
投稿者さんと同じように「実の親が苦手」、「会うと疲れるから会う頻度を減らした」というママたちは少なくありませんでした。「実父のことは好きだけど実母のことは無理」という人も。投稿者さんは実母に対してネガティブな感情を抱いていることに不安を覚えている様子ですが、同じような状況は決して投稿者さんだけではないことがわかるだけでも心が軽くなるのではないでしょうか。
『「こんな人じゃなかったんだけどなあ」ってことが増えていくよ。新しいことがインストールされず古い情報だけで勝負するしかないから同じことばかり言うし、文句も愚痴も増える。かと言って外へ行くのも億劫。加えて「わが子なら何を言っても大丈夫。許してくれる。甘えても大丈夫。親だもん」と思うみたい』
『私の実母は71歳。支離滅裂で言ったことすぐ忘れるし、責任転嫁や愚痴は日常茶飯事。口は軽いし、人のことはどうでもよい。昔はそんなことなかったのに。何かあると「もうお前には財産やらん」 とお金のことばかり。露骨すぎて嫌になる。年を取ると誰にも相手にされなくなるからこうなるのかな?』
具体的に実親のことが苦手と感じる理由を掘り下げてみると「同じことばかり言うし、文句も愚痴も増える」、「他人に責任転嫁するし、何かあるとお金のことばかり」というエピソードが寄せられていました。年を取って高齢になったことで性格が歪んでしまったり子どもであるママに甘えたり。そんな甘えがあるからこそ強い言葉を発し、不必要なことまで言ってママを不快にさせてしまうケースは珍しくないのかもしれませんね。コメントを寄せたママたちも「世界が狭くなったり誰にも相手にされなくなったりするから、こうなるのかな」と理解を示しつつも、実親に対する複雑な思いを抱えていることがわかります。
頭では理解しているけれども……
『相手にされず、寂しいのはありますね。それと視野が狭い。社会との接点が少なく考えが偏るのかも。わかってるのについていけない冷たい自分』
こうしたママたちの分析に対して投稿者さんも思い当たる節がある様子です。子どもが、もう巣立っている親世代は仕事をしていない人も多いでしょう。趣味があったり外に出て他人と触れ合う用事があったりする人は違うかもしれませんが、そうでもないと社会との接点も希薄になりがちです。そのため「誰かと話したい。自分の話を聞いてほしい。自分の言い分を理解してほしい」という思いを心の奥底に抱えている親も少なくないのではないでしょうか。
そして、それを言える相手で一番身近なのが自分の子どもです。実親は「寂しい気持ちを子どもにぶつけている」と頭では理解している投稿者さんですが、それを受け止めきれない自分に対して心苦しくなっている様子がうかがえました。
『家族といえど他人だから我慢することはないと思う。適度でいいんじゃない? 子どもたちも大きくなったらまた違うだろうし』
『子どもが大きくなれば一人で勝手に会いに行くよ。うちはそうだよ。だから別に主は嫌な思いしてまで行く必要ないよ』
投稿者さん自身は、実親に会いたくないと思っているものの「孫の顔を見せなければ」という責任感や「子どもたちも祖父母に会いたいだろう」という優しさから実親に会い続けているようです。しかし、この件に関しては「子どもは大きくなったら一人で会いに行けるから今は我慢しなくてもよいと思う」という擁護の意見がありました。「子どものために我慢しなければ」という思いが強い投稿者さんですが、投稿者さんが心を病んでまで会いに行く必要はないのではないでしょうか。投稿者さんの気持ちを優先して実親と会う頻度を減らす方向に考えてみてもよいかもしれませんね。
育ててもらった感謝の気持ちはあるけれど、人間的には合わない
『実親でも人間。合わない人は合わない』
『自分が大人になったらわかることってあるよね。仕方ないよ』
『自分の家族を客観的に見て、血縁関係がなかったら絶対に友達にしない人達だと思うよ』
『育ててもらった感謝の気持ちはあるけれど、人間的には合わないと感じる。自分が親になって、なおさら「なぜうちの親はああだったのか」と反面教師にすることが多い』
『会わない。実親だからって人間的にできてるかどうかは、また別の問題だよ。ここを理解できた人間は強い』
投稿者さんは苦手になった実親と会いたくないことへの悩みだけではなく、「実親を嫌いになるなんて人としてよいのだろうか」という倫理観に苦しんでいることがうかがえました。しかしコメントからは、同じ悩みに悩んできたママがいることがわかります。血の繋がっている親なのに分かり合えなかったり、産み育ててくれた存在であるはずなのに疎ましく思ってしまったり。自分も親なのに、矛盾を感じてしまうのかもしれません。
しかし実親だって一人の人間であり、自分とは違う人格を持っています。ママ自身も年齢を重ねて考え方や価値観が変化しますから、実親とのすれ違いが起きても何も不思議ではないでしょう。実親の苦手なところを見てしまうと嫌な気持ちになりますが、それを反面教師にして自分に活かしているママもいました。投稿者さんも、「家族なんだから、分かり合わなければいけない」という先入観を捨てることで心が少し楽になるのではないでしょうか。子どもと会わせる頻度については、投稿者さんの心の余裕があるときだけにとどめるのはどうでしょう。実親を苦手と思うことに罪悪感を抱く必要はないと納得できれば、きっと疎遠になったとしても心穏やかに生活ができそうです。ママたちのコメントを読んで思い詰めることなく、実親を苦手と思う自分を許してあげてほしいですね。
文・AKI 編集・ここのえ イラスト・マメ美
【つぎ】の記事:<介護の問題>大好きなお義母さんに恩返しがしたい「老後のお世話は私たちが……!」【第1話まんが】
関連記事
※<実親を思う>【前編】自分の両親のことは好き?嫌い?大人になって毒親と距離を置いた人たち- 参考トピ (by ママスタコミュニティ)
- 自分の親が無理