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1日3時間勤務で復帰しやすい土台作りを。子育てママの新しい働き方【トゥモローゲート 西崎康平さん・第2回】

【完成版】トゥモローゲート02
前回からの続き。現在育休中ながら1日3時間だけ営業アシスタントとして働き、会社と繋がっておくことを希望した立花理紗さん。トゥモローゲート株式会社では、立花理紗さんが育休取得者第一号ということもあり、すべてが手探りのままスタートしたのだといいます。妊娠&出産からの現在の働き方について立花理紗さんのリアルな体験談を、代表取締役の西崎康平さんとともにお話いただきます。
トゥモローゲート西崎さん_プロフィール画像

入社4、5カ月で妊娠。社長の「おめでとう!」という言葉に驚いた

――立花さんは、現在育休中ですか?

立花理紗さん(以下、立花さん):2021年8月から産休に入り、子どもが10月に生まれて、そこから育休を取っています。今日は子どもを連れてオフィスに遊びに来ました。子どもは1歳1カ月になります。

――トゥモローゲートで初めて産休、育休を取得されたそうですね。

立花さん:実は、この子を妊娠する前に2回妊娠しましたが、2回とも流産してしまって……。しかも最初の妊娠が入社4、5カ月目で、ようやく戦力として役に立ちはじめたころだったので申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

西崎康平さん(以下、西崎さん):よく覚えてる。彼女、めちゃくちゃ申し訳なさそうに妊娠について話してきたんですよ。だから、「すごくおめでたい話なのに、なんでそんなに申し訳なさそうに言うの?」って。

立花さん:前職では「妊娠なんて許されない!」という感じだったんです。だから社長である西崎さんの反応は、とても驚いたと同時に嬉しかったです。2回続けて流産してしまったものの、3回目は無事、妊娠を継続できました。その間、会社の人たちが私に対して過保護なくらい気を遣ってくれて(笑)。

「職場に“おかん”がいっぱいいる!」

――具体的には、どんな感じだったんですか?

立花さん:仕事中に座っているだけでも、いろんな人が「体は大丈夫?」「もう時間だから早く帰っていいよ」と言ってくれて。みんなが私やおなかの子の体調を気遣ってくれたことが、ものすごくありがたかったです。「職場に“おかん”がいっぱいいる!」みたいな感じでした(笑)。

産休に入る前も何度か面談をして「いつまで仕事やろうか?」「これからどういうふうにしたい?」と、いろいろなタイミングで意思確認をとっていただきました。今、育休中ですが、「どういうふうに復帰していこうか」と聞いてくれる機会がすごく多いです。

育休中だけど1日3時間から働きたい

――立花さんは、いつ頃から仕事復帰される予定ですか?

西崎さん:実はいま、彼女には営業アシスタントとして1日3時間だけ働いてもらっています。本来は営業なのですが、育休あけにいきなり営業に戻るのは負荷が大きいじゃないですか。なので、今は営業アシスタントという形で働いてもらっているのです。最初からこの形があったわけではなく、本人からの提案で今の形になりました。

――復帰予定はどのように決めましたか?

西崎さん:彼女が最初の育休取得者なので、手探り状態のところからスタートしました。それから産後1年間ブランクが空くのは心配だろうと、ときどき面談をしていたんです。そのなかで彼女から「1日3時間くらいだったら働けそう」という話があり、今はそのスタイルで働いてもらっています。

「いつでも戻ってきていいよ」というほうが、お互いにやりやすいと思うんです。1回産休に入ってしまうと1~2年ブランクが空いてしまうこともありますよね。だけど少しでも会社とつながっていた方が、戻りやすいんじゃないかと思ったんです。会社のことを知らない人を新規で採用するよりも、もうすでに働いている社員が短時間でも働いてくれたほうが、圧倒的にパフォーマンスが高くなるので、会社としても助かっています。

保育園が見つからなくても柔軟に対応

――1日3時間勤務になったのは?

立花さん:生後半年くらいから子どもの生活リズムが整ってきたものの、引っ越しなどもあり1歳で保育園に入れるのが難しくて。会社の人との面談で「1日3時間くらいでできることはありませんか?」と聞き、その翌日からお仕事をさせていただくことになりました。

――もともと「1日3時間勤務制度」があったわけではなく、立花さんの状況に合わせてはじめたという感じなんですね。

西崎さん:そうです。今回初めての取り組みですが、次の育休取得者には「個人に合わせた働き方もできます」と言えます。

立花さん:個人の状況に合わせて柔軟に対応してくれると、今後「子どもを産もう」という女性社員も安心して働けると思います。

西崎さん:取得者第一号の彼女の話を聞きながら、これからも社員がより働きやすい環境を整えていく予定です。育休に限らず「私もここで働いてみたい」と思ってくれる人が増えることが、会社にとっても大きなメリットなんですよ。これからも一人ひとりにあわせた多様な働き方を提案していけたらいいなと思います。

【トゥモローゲート 西崎康平さん・第3回】へ続く。
取材、文・間野由利子 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko

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