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<旦那が行方不明>父に制裁される男。「完璧なあいつといると苦しい」【第17話:旦那SIDE】

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前回からの続き。会社を辞め、黙って家を飛び出して約1ヶ月が経った。会社の同僚だった北村るみの自宅に居候をして、彼女の2人の子どもたちと食事をしたり勉強を教えたりして日々を送っていた。仕事や家族からのプレッシャーから解放されて、自由を満喫しているはずだった。けれどゆきのごはんが恋しいと思う。そんなある日、玄関にオヤジが現れたのだ。

オヤジは”あるもの”を渡してきた。離婚届だった。すでにゆきのサインが書かれていた。その瞬間、俺は一気に現実に引き戻された気がした。

「え……離婚って……待って。オレ別に離婚する気は……」

「何を言ってるんだ、当たり前だろ! ゆきさんが、小さな子どもを抱えてどんな日々を過ごしてきたかお前には分からないだろ!! 分かっていたらこんなバカな真似はできないもんな」

オヤジも、ゆきの味方か……。いつだって人は、まっすぐ頑張っている人の肩をもつ。誰も俺の気持ちなんて分かってくれない……。

「俺だって……ずっと苦しかったんだよ。家族の人生が重たくて……仕事もうまくいかなくて……だから……ちょっと離れて、楽になりたかったんだ……。じゃないと自分がおかしくなるところだったんだ……。落ち着いたら戻るつもりだったんだ」

「お前のことはどうでもいい。いい大人が情けないことをした、それだけだ。ただお前が楽になった分、いままでお前が持っていたはずのものは、どうなった??? どこに行った???」

「………」

「お前が手放した分だけ、全部ゆきさんが抱えてるんだぞ!? 旦那に出ていかれて、小さい子どもたちを抱えて、ひとりでお前の何倍も……何十倍も苦しんでいるんだぞ」

「ゆきは完璧でいいよ。家のことも子どものことも飯だって……完璧だ。でも俺はそんなゆきと一緒にいると苦しくて……。頑張っているアイツを見てると、アイツが創り上げた完璧な家に入ると……頑張れって、私がこんなに頑張っているんだから、あなたにも期待してるよって毎日プレッシャーかけられてるように感じて、息ができなくなるんだよ」

言い訳を並べる俺を見ながら、オヤジは黙っていた。分かってくれたのか。それとも呆れているのか……。沈黙の時間が流れていた。

そして次の瞬間、オヤジは俺にある言葉を投げかけてきた。

ゆきさんは完璧なんかじゃない

<編集部コメント>
サトルのお父さん、よくぞ言ってくれました。気持ちがスッとしたママもいるのではないでしょうか。非日常のなかでフワフワした状態だったサトルも、もしかしたら父親の顔を見てどこかで安堵したかもしれませんね。それにしても離婚届を目の前にするまで、離婚されるとは想像だにしていなかったというサトル。呑気というか想像力がないというか……。でも自分のことしか考えられないほどのストレスに晒されていたのかもしれません。苦しみは本人にしかわからないですものね。ママたちは旦那さんと、日ごろの小さなストレスやうっぷんについて、話すことはありますか?

【第18話:旦那SIDE】に続く。

文・渡辺多絵 編集・編集部 イラスト・善哉あん

※この話は体験者本人のご協力の元作成しています。

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