<空気の読めない旦那>自由を得た義母「ひとりの生活楽しみたい」空回り気づいた旦那【第6話まんが】
前回からの続き。数年前の話です。私は西田メグミです。義父が亡くなり、旦那(アツシ)は「母さんが寂しいはずだから」と義実家に毎日顔を出していました。勝手に同居の決意までしていたようですが、義母にとっては単なるありがた迷惑。「同居は絶対にしたくない!」と断られ、アツシは自分の勘違いにやっと気づいたのでした。
「俺……間違っていたのかな」いままでの自分の行動を思い出し、顔色が悪くなっていきます。「なんで止めてくれなかったんだよ!」っていうけれど、私は何度も止めました!
アツシがいけなかったのは、自分の気持ちばっかり優先して、肝心な義母の気持ちをしっかりと考えなかったことだと思います。義父はものすごい亭主関白でした。自分は家事を何もしないくせに、料理も何種類以上出せとか、強いこだわりがある人でした。義父が観る野球中継がある日は自分の好きなテレビ番組を観たこともなかったそうなんです。
義母は主婦としてずっと頑張ってきました。いまは亡き義父との当たり前の日常が寂しくなる日もあるとは思うけれど、これからは義母は自分のために存分に時間を使うべきです。
それでも、愛する息子(アツシ)が来てくれること自体は嬉しかったっていう言葉は、きっと本当です。でも、ただ会いにきてソファでグータラされたら、せっかく自分だけのペースで生活できると肩の荷が下りたのに、また誰かのお世話をしなきゃいけないのか……って、ため息くらい出ます。
「アツシもさ、せめて行くならさ、お義母さんの手を煩わせないようにお弁当買って行くとか、何か手伝うとかしなきゃ。いつまでも親に守られている「息子」じゃないでしょ? 親を守ってあげたいって思う気持ちは立派なんだから、そこにもう少し行動をプラスしないとね」と話すと、アツシは納得してくれたようでした。
それから義母は新たな趣味を見つけたり、自分の時間をのんびり好きなように使ったりしながら老後を楽しんでいるようです。私たちもたまに顔を出しながら、お互いにストレスのない程度の距離を保って過ごしています。会いにいったときも、アツシは以前のようになんでもかんでも義母に頼ることはなくなりました。私の目が常に光っているからかもしれませんが(笑)。
いままで頑張って人生を走り続けてきた義母には、これから思う存分「自分の時間」を楽しんでもらいたいと思っています。
脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子