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<無職の兄を溺愛する高齢の母>母や兄との悲しく虚しい関係。断ち切って家族を大切に【第5話まんが】

前回からの続き。さかのぼること5年前から……軽度認知障害を患っている母と無職の兄(アツシ)が実家で同居しています。しかしここ最近認知症のような症状が増え、日常生活すらままならなくなっているようで、そろそろ健康的な生活が送れなくなってしまうのではないかと感じ始めています。私は母には施設に入ってもらい、兄には何とか自活してもらおうと思っています。この度、母と兄、私たち夫婦の4人で話し合いの場をもつことになりました。話し合いの日……私と夫は実家へ赴きます。そこには母がひとり待っていました。
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そのひとことを聞いた瞬間、私の心の中で静かに何かが切れる音がしました。決定的に突き放す言葉が出かかりました。すると夫がすかさずフォローし、兄が社会に出るメリットを説きます。「今働き出していれば、職場のつながりができる」「母や兄が福祉を受けることになった場合には、会社の人が助けてくれることも」と。
母は、あくまでも兄のフォローは私の役割だと思い込んでいます。「ミユキがそれは全部やってくれるはず」と言いました。怒りがこみ上げてきますが、そんな私に目配せをした後、夫が母に言います。
「じつは僕、転勤の話が出ているんです。北海道なんですけど……」
そんな話、聞いたことがありません。しかし夫がにこやかに話しを続けるので、私は黙って成り行きを見守ることにしました。
「サポートが難しくなるので、今後のことを早く決めたい」と夫が言うと、母は落胆しながらも、そっとつぶやき、そしてうなずきました。
(了解してくれた……!)ふと夫を見ると「やったな」といった様子で目配せしています。
そして母は、要介護認定の申請をすること、判定結果が出たら施設に入るための書類を作成すること、兄には段階的に自立していってもらうことを約束してくれました。

帰り道。夫が最後まで穏やかに、それでいて諦めずに付き合ってくれたおかげで、少しずつ物事が進みはじめました。夫に感謝する一方で、私の心は何とも言えない虚しさでいっぱいになります。
「お母さんは結局最後まで、お兄ちゃんのことばっかり心配して……私のことはぜんぜん考えてくれなかった……。どれだけ親孝行と思ってお金を出してお世話をしても、結局お母さんはお兄ちゃんだけが可愛いんだね……結局私は、何ひとつ報われなかった……」
思わず涙があふれてきます。すると夫は私の背中を撫でながら言ってくれました。
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母や兄との悲しく虚しい関係は、もう仕方ないと割り切って、淡々と事務的に最低限のことだけで接していくつもりです。そして今いる家族を大切に、愛と絆をしっかりと育んでいこうと思います。

原案・ママスタコミュニティ 脚本・大島さくら 作画・Ponko 編集・秋澄乃
【つぎ】の記事:<熟年離婚したい>家事育児に非協力的な旦那が定年退職。今こそ伝える心【第1話まんが:私の気持ち】

※この漫画はママスタコミュニティに寄せられた体験談やご意見を元に作成しています。

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