<無職の兄を溺愛する高齢の母>兄のお金トラブル、母の病状悪化……夫に助けを求める【第3話まんが】
前回からの続き。さかのぼること5年前……年金暮らしの母が住む実家に、無職の兄が同居しはじめました。兄は食費も光熱費も払わず、それどころか母に小遣いまでせがみます。ゆえに母はお金がなく、ことあるごとに私が支援しています。疎遠にしたい気持ちはやまやまなのですが、母には軽度認知障害があり、認知症になる可能性もゼロではありません。私が見放したら大変なことになるのでは……と心配です。そんなある日。母が大慌てで電話をしてきました。「クレジットカードなんて使っていないのに、突然請求の知らせがきたの……!」私はすぐさま実家に向かいました。まずは請求のお知らせを確認します。
兄が去った後、無性に腹が立ってきました。生活費を払わず実家に寄生し、小遣いをせびり、挙句の果てに勝手に親のカードまで使うなんて……いったいどういう神経をしているのでしょう。しかも兄が浪費した額は、1万2万ではありません。限度額ギリギリまで使ってしまっていました。
母は心労からか、横になってしまいます。私はそんな母のために、近所のスーパーで食材の買い物を済ませて夕食を作ってあげました。兄がしたことで母はぐったりしているのに、兄は自室にこもったまま出てこようとしません。完全放置です。心の底からモヤモヤします。
しかしあらためて見てみると、部屋には消費期限切れのものがたくさん放置されています。そのうえキッチンは使ったままに……台所以外にも、散乱したまま片付けられていないもの、間違えて同じものを何度も買った形跡、食べこぼしなどが至るところにありました。昔あんなにきれい好きだった母からしてみると、信じられないことです。元気そうに見えていたけれど、もしかしたら認知症になり始めているのかもしれない……。
夫は「もう使っちゃったものは仕方ないけれど、これからは何にいくら使うか事前に相談してくれる?」と優しく言ってくれました。きっと夫にも言葉にできない思いがあったに違いありません。にもかかわらず、穏やかな言葉や態度で許してくれました。感謝しかありません。
夫は母の施設への入所も提案してくれたのです。予想もしなかった話の展開に、私は思わずきょとんとしてしまいます。今まで「自宅で暮らし続ける母と兄をどうにかして支えよう」「兄に働いてもらうか、家を出て行ってもらえばなんとかなるかな?」と思い続けていた私。まったく別のアプローチを提案されたことで、止まっていた現状が少しずつ動き出しそうな兆しを感じました。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・大島さくら 作画・Ponko 編集・秋澄乃