<余計なお世話>【前編】「ひとりっ子は可哀想」近所の人に言われたけれど、嫌味?なにが可哀想なの?
みなさんは、「ひとりっ子は可哀想」というセリフを聞いたことがありますか? お子さんがひとりの両親がそのセリフを聞いたら、少なからず「嫌味か?」「余計なお世話だよ!」と思うでしょう。それなのにどうして、あたかも親切心のように、「ひとりっ子は可哀想だ」と言えるのでしょうか。今回の相談者さんは、妹さんがご近所の人にこのセリフを言われたそうです。
『よく「ひとりっ子はかわいそう」って言うけど何で?』
『妹の子がひとりっ子なのだけれど、近所の人に「ひとりはかわいそうだから、もうひとり作らないとねー」と言われたって聞いて、何でかな? って思って』
妹さんも相談者さんも、ひとりっ子の一体どこが可哀想なのか理解できないと感じ、ママスタコミュニティに質問をくれました。
きょうだいがいないことは可哀想?
ひとりっ子のデメリットを挙げるとするならば、「きょうだいがいないので遊び相手が家にいない」「両親が亡くなったときに支え合える肉親がいない」といったものが浮かぶのでしょうか。
『遊び相手のきょうだいがいないからでしょ。でも人それぞれだよ。愛情いっぱいに育てられて、親子仲良し一家見ると幸せになる』
『母と2人で、コテージに泊まってバーベキューした。つまらなかったな。父は出稼ぎ労働だからいないしね』
『親が亡くなったり介護が必要になったりしたとき、ひとりで対応することになるから大変って程度しか』
筆者自身は三姉妹で育ちましたが、筆者の子どもはひとりです。たしかに子どもを旅行に連れて行ったときに、「もしこの子にきょうだいがいたら、きょうだい同士で遊べてもっと楽しいだろうな」と感じたことはあります。大人になっても気軽に気兼ねなく遊びに行けるのは妹ですし、こういった部分では子どもに、「ひとりっ子で寂しいよね、ごめんね」と心の中で思ってしまうことがありました。
きょうだいがいることが幸せとは限らない!「ひとりっ子が可哀想」は偏見
しかし筆者の場合は子どもに、「ひとりっ子でごめんね」と感じる以上に、ひとりっ子に恩恵を感じています。筆者と同じように感じている方も数多くいるようです。
『全然可哀想だと思わない。むしろ、愛情、お金、時間、ひとり占め状態で育ててもらえるなんて良いじゃん? 寂しさもあるのかもしれないけど、きょうだいがいるから我慢することもあるだろうし。歯科矯正や学費、衣食住において我慢させられることがない。勿論、本人がどう思うかだけどね』
本来なら限られた予算の中できょうだいに分散されるはずの親の愛情やお金、時間を一心に受けられるのは、ひとりっ子の特権でしょう。
それにきょうだいがいても、仲が良くなければ一緒に遊ばず喧嘩ばかりしているなんてパターンもあります。親が亡くなってから支え合えないケースもあるようです。
『3きょうだい育ち。可哀想な子ども時代を過ごしました。妹ふたりのうちひとりが大嫌い、今でも。それでも親は幸せだと思っている。ひとりっ子が可哀想なんて大人の自己満に過ぎない』
『偏見以外の何者でもない。私はきょうだいがいても仲が悪かったから一緒に遊ばなかったし、一緒に乗り物に乗るのも苦痛だった。親が介護になったり亡くなったりしたときも協力なんて全くなかった。それなのに相続では揉めた。ずっとひとりっ子のほうが良かったって思っていたよ。けれど親やまわりはきょうだいがいて良かったねって言う。決めつけふざけんな! ってイライラする』
「ひとりっ子は可哀想」という言葉の“可哀想”の部分は多少あります。しかし「ひとりっ子でいいね」という言葉が当てはまる部分もたくさんあるのです。親が子どもを愛していて子どもも幸せならば、どんなきょうだいの数だろうと、何も知らない他人に「可哀想」と言われる筋合いはないはず。もし今後また同じようなことを言われたとしても、胸を張って「幸せですよ!」と言いたいものですね。
文・物江窓香 編集・古川純奈 イラスト・Ponko
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