<苦労マウント>ママ友の言う「ワンオぺ育児」に違和感。どんな状況ならワンオペなの?
ワンオペレーションの略語として使用される「ワンオペ」は、育児の場面でも親一人で子どもの面倒を見る過酷な状況で使われるようになり、ママ友同士の会話でも「ワンオペ」といった言葉をよく耳にするようになったのではないでしょうか。ただ、ワンオペと一口にいっても、ママによってそれぞれ解釈が異なるようです。
『私の同級生が「ワンオペで~」と言っていたけれど、旦那さんが普通に平日うちに帰ってきていたよ。私のワンオペのイメージって旦那が夜勤で生活リズムが合わないとか、単身赴任だったんだけど。SNSでよく見るのは普通に育児している人がワンオペと言っている気がする。ワンオペの定義って何?』
投稿者さんは、同級生のいう「ワンオペ」が自分の解釈と異なり疑問に感じて投稿をしたようですね。投稿者さんのコメントをたどると、同級生の旦那さんは、土日も帰ってくる、平日の夜には帰ってくるため、「それはワンオペではなく、普通の育児では?」と感じたようです。こちらのママの質問に、ママスタコミュニティのママたちはどう答えたのでしょうか。ママたちの声を紹介します。
一人で子どもの面倒を見ている時間があればワンオペ?
『一人で子どもを見る時間がある。ワンオペという人は、この程度のことで言っているんじゃないかな。夜旦那が仕事から帰ってきて、その後子どもの面倒を見てくれても、土日祝など仕事休みの日に旦那が子どもを見てくれても、平日の昼間はワンオペだからぁーとか使っているよね』
『本来の意味で言えば仕事と同じで、1人で回している時間があればワンオペだよね。朝から晩までワンオペや、他のスタッフがくるまでワンオペなど色んなパターンがあるように、家庭や個人で違うから厳密に定義するのは無意味だと思う』
『日中1人でやっていることワンオペって言うよね。私も「ワンオペ」と言っていたんだけど、子どもが起きる前に旦那は出社。子どもが寝た後に旦那が帰宅。でも、土日は手伝ってくれている。これってワンオペを主張しちゃマズかったかな』
こちらのママたちはひとりで子どもの面倒を見ている状況をワンオペと定義すると答えてくれました。「ワンオペ」とは子どもの送迎や夕食、入浴、寝かしつけなど育児の負担が女性ひとりに集中していることをいいます。家事育児に関する重い負担や孤独感についてママ友と語り合うママもいるのではないでしょうか。
旦那が子どもの面倒を見ない場合は家にいてもワンオペ?
『いやいや、普通の育児とかないから。旦那が早く帰って来たって、何にもできない人とか、いくら言ってもやらない人とかだったら、結局ワンオペじゃん。いないのと同じだからね。でも手伝ってくれるけどいろいろ口出ししてくる面倒な夫とかもいるだろうから、どっちが大変だとかわからないよね』
投稿者さんの「普通の育児」といったコメントに反論の声も寄せられました。こちらのママは投稿者さんが考える解釈とは異なり、旦那さんが子育てに非協力的な場合はすべてワンオペと定義するとしています。他のママからも同じようなコメントが寄せられ、かつ共感する人が多くいるところをお見受けすると、ワンオペは旦那さんの有無は関係ないと感じているママが多いようです。
ママが一人で面倒をみて孤立している過酷な状況を指し、「つらい」「大変」といった個人的な感情も含まれそうですね。逆に過酷でつらい状況でなければ、一人で育児をしても「ワンオペ」とは言わないのかもしれませんね。
ママ友のワンオペ主張に違和感を感じるママもいる
『ガチのワンオペからしたら、昼間しか子どもの面倒を見てない人が「ワンオペでー」なんて主張されたら生ぬるいこと言ってるなと思うときはある』
また、こんなママの声も寄せられました。こちらのママは旦那さんをはじめ物理的にも精神的にも頼れる人がおらず、一人で子どもの面倒を見ているのでしょうか。過酷な状況で子育てをしているママからすると、少しでも人に甘えられる状況にあるママの「ワンオペ」にはイラついてしまうようです。投稿者さんも同様、日中だけ育児をしながら「ワンオペ」と使う同級生に違和感があり、投稿した可能性もありますね。
ワンオペ主張をする心理とは?
育児における「ワンオペ」の定義が曖昧なのは、育児が家庭内の話で、客観的にワンオペかどうか第三者が判断できないことも理由にありそうですよね。だからこそ、ママが人に「ワンオペ」と主張するときは、自分のつらい状況を共感してほしくて使ったり、大変な状況下でがんばっている自分を認めてほしかったり、自己申告として主張する場合が多いのではないでしょうか。
ただ受け手によっては「自分の方が大変!」と感じたり、相手の求める反応ができなかったりする場合もあるでしょう。些細なやりとりですが、「ワンオペ」一つで物議を生むところを見ると、それだけ育児は他人から承認を得にくい労働の裏返しとも言えますね。
どんな育児でも大変な場合もあれば、楽しい場合もあるはずです。お互い育児に励むママ同士であれば、相手の大変さを労わりつつ、もし労わる余裕がない場合は、自分ががんばっている証拠として自分を肯定してあげるといいのではないでしょうか。
文・安藤永遠 編集・山内ウェンディ イラスト・加藤みちか
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