＜毒親日記＞家族を捨てた私。妹から突然の連絡「お姉ちゃん助けて！」一体なにが【中編まんが】
前回からの続き。これは5年前の話です。私の名前はシズカ。4歳の娘のママです。夫のアキトは真面目で温厚な会社員。今は温かく幸せな家庭で暮らしている私ですが、結婚する前は毒親である母にずっと苦しめられてきました。3歳下の妹・ユキナは母に絶対服従していましたが、私は母の思い通りにはなりたくありません。限界を迎えた私は、結婚を機に「もう私の人生に関わらないでください」と伝えて、それから一切の連絡を絶つことに……。しかし私が実家を出て5年ほどたったある日、妹から「両親の離婚後、母からお金を無心されて困っている」と電話が掛かってきました。私は考えた結果……。
ユキナ「生活保護……？ でもそれって市役所のほうから私に連絡来ちゃわない？ 『あなた今までいろいろ援助していたんでしょう？ 今後もあなたがどうにかしてください』みたいな……それに『お母さん、まだまだ働けるでしょう？』って言われるかもしれないし……」
不安がるユキナに、私ははっきりと言います。
私「うん、扶養照会の連絡はくると思う。だけど……」
母を説得する役割をユキナに背負わせるのは心苦しいです。でも私は、母と絶縁した身。母も私を害虫を見るかのように嫌っていますので、もし会いにいったらとんでもない地獄が展開されるでしょう。
ユキナは「でも……」とためらっていましたが、やがて「わかった、やってみるよ。うまくいくか自信ないけど……」と暗い顔でうなずきました。
ユキナと別れた後、ふたつの感情が胸に去来します。ひとつは、「ユキナが可哀想。少しでも助けになれればいいけど……」という妹を思う気持ち。そしてもうひとつは「今まで何の連絡もしてこなかったのに、いざ自分が困ったからって連絡してくるんだな……」というモヤモヤとした気持ちです。
数日後。ふたたびユキナから電話がかかってきました。
母は昔から家庭内で絶対的な権力者でした。ですから誰も母に意見ができないのです。ずっと母の支配下にいたユキナは、なおさらです。
電話の向こうのユキナは泣いています。母にはもう二度と会わない、そう決意して生きてきたのですが、妹にここまで泣きつかれてしまうとやっぱり放っておくことができません。この世でたったふたりきりの姉妹なのです。「少し……考えさせて」と言って、私は電話を切りました。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・大島さくら 作画・ゆずぽん 編集・荻野実紀子