<子育て卒業?>春、笑顔で旅立つ息子に「いってらっしゃい」18年間の思いがあふれて【後編まんが】
前回からの続き。「子どもと離れて暮らす」ことを想像したことはありますか? 子育てをしているときは永遠に続くと思っていた「ママと子どもの時間」が、「巣立ちの日」を目の前にしたときに、まるで走馬灯のように思いだされた私。あんなに小さかった息子が、いつの間にか「大人」になっていたことに、嬉しさと寂しさを募らせます。そしてとうとう出発の日が訪れて……?
息子の荷づくりも済み、いよいよ明日は出発です。夕飯は息子の大好物の唐揚げにしました。
そうして、とうとう息子が家を出る日がやってきました。
子育てをしているときは、「早く大きくなってくれないかな……」「自分のことは自分でできるようになって欲しいー」と何度叫んだことでしょう。あの頃はそれが自分の精一杯で、でも振り返ってみると「もっとゆっくり向き合ってあげられたんじゃないかな……」と後悔している自分もいるのです。
もしあの頃の自分に会える機会があれば、こう言いたいです。
「私たちママが子どもと一緒にいられる時間なんて、長い人生のなかでほんの一瞬なんだよ」
手をかけてあげられる時間は、あっという間。18年は、本当にあっという間でした。あっという間の中に確かにあった「ママと子どもの時間」は、私の人生に、最も鮮やかな彩りを添えてくれたことでしょう。
「いってらっしゃい!」と言えば、「いってきます」が返ってきて、必ず「ただいま」がセットになっていた今までとは違います。
今度、ただいまが聞けるのは、だいぶ先のこと。それでも私は、わが家から巣立つ息子に心を込めて言いました。
「いってらっしゃい!」
そして息子は、振り返りながら笑顔で答えてくれます。
「いってきます!」
頑張れ! とエールを込めながら、私は息子を見送りました。明るい未来へ旅立つ君へ。ママは、いつでも待っているから、疲れたらいつでも帰っておいで。唐揚げを用意して待っているよ――。
子育ては本当に大変です。年齢によってそれぞれの悩みがありますよね。子どもの性格によって対応も異なり、「正解」がないなか自分なりの「正解」を探さなくてはいけない日々……。投げ出したくても投げ出せず、子どもの寝顔を見ながら何度自己嫌悪に陥ったことでしょう。それでも「いつか」訪れる、そんな苦しいけれど愛おしい日々の終わりの物語。今、子育て真っ最中のママたちの心に届けば幸いです。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・べるこ 編集・秋澄乃