<ママの働き方・営業編>キャリアアップを目指して”マミートラック”に負けない営業職に挑戦!
子育てをしながらの働き方は、勤務時間、業務内容など、独身時代とはさまざまなところで変わってきます。ママスタでは実際にどんな仕事をしているのか、様々な職種で働くママたちを取材し、リアルな話を聞いてみました。今働いている人も、これから仕事を始めたいと思っている人も、より自分にあった働き方を探してみてはいかがでしょうか?
今回はある営業職の女性の話です。
30代以降のキャリアアップを考えて営業に挑戦
――今はどんなお仕事をされていますか?
主に、Web広告の受注と制作、配信などを担当しています。広告を作るときは、自分から直接お客様に企画を持ち込み提案することもあれば、広告代理店の方から企画を作って提出してほしいといわれることもあります。
――営業経験などはあったのでしょうか?
前職で営業事務をやっていたのでおおよその流れはわかっていたものの、本格的な営業は初めてでした。
――なぜ営業を選ばれたのでしょうか?
26歳まで営業事務の仕事をしていたのですが、30代以降はもっとスキルアップをしたいと思い、27歳で転職活動をして、その際に営業職を選びました。今後転職を考えた場合、営業であればいろんな業界に行ける可能性があること、社内外を含めていろんな人との交流が持てることも大きいです。
コロナ禍でリモートワークに。働き方が変えられるのがメリット
――今の働き方のいいところはどんなところですか?
コロナ禍になって2年近く働き方が変わりました。オフィス勤務から在宅勤務になったのですが、自宅にいながらパソコンを使い、オンラインで会議やお客さんとの打ち合わせもできるようになりました。
また子どもが急病になったとき、今までは病児保育を探して預ける必要がありました。しかし今はリモートで仕事をしながら、自宅で看病できます。
――有給や看護休暇の取りやすさはどうですか?
部署にもよると思いますが、私が働いている部署はママが多いこともあってか、有休や看護休暇は取りやすいと思います。看護休暇は子どもがいるので、あったほうがいいとは思いました。私は就職して1年はなにがあっても絶対に会社を休まないと最初に決めていました。というのも、子どもがいて「熱を出したので会社を休みます」となったら、上司やまわりの人は「大丈夫だよ。休んでいいよ」といってくれると思うんです。
ただ同時に上司は「やっぱりママには大事な仕事は任せられない」と考えると思うんですね。そう思われたら、任せられる仕事の幅も狭くかもしれない。スキルアップのためにも出世したいのに、その対象から外されてしまう。いわゆる、「マミートラック」というものですね。
しかしこれはあくまでも私の働き方です。子どもが体調悪くて休むことも働き方のひとつですし、みんながみんな同じように働くべきだとは思いません。むしろ、どちらも選択できる、自分の考えに合うほうを選べるのが、今の会社のいいところだと思います。
普段から仕事のやり方を工夫しておくことが大事
――お子さんがいると、どうしても仕事を休まなければいけないときもあります。そんなときはどうしていましたか?
私の場合は営業なので、お客様との打ち合わせの日など絶対に休めない日を除けば、比較的有休はとりやすい方だと思います。というのも、普段一生懸命働いて成果を出せていたら「休みたいです」といえば「いいよ」と言ってもらえます。それにその日休んでも、予定通り仕事が進めば問題ありません。
逆に仕事をしている時間は、上司や同僚が私に気兼ねなく仕事を頼めるように、仕事中はできるだけ一緒に働く人の役に立つように考えて行動しています。
――たとえばどんなことに気を使っていましたか?
フレックスタイム制だったため、私と上司の出社時間に2時間差があったんですね。私は、上司が出社する2時間前に会社に来るため、前日からその日に来た上司のメールは全部チェックするなどして上司の仕事をできる限り終わらせておき、上司が出社したら確認するだけでいいようにしました。ほかにも、上司が仕事をやりやすいように、何かあったときに私に頼みやすいように、常に前倒しして仕事を処理するようにしていました。
ロールモデルがいないから自分で開拓しなければいけない
――今の働き方に不満はありますか?
もっとスキルを身につけてステップアップしたいと思ったとき、ロールモデルがいないので自分で開拓していかなければいけない、というところはあります。でも逆にいったら私がやることであとに続くママが出てきて活躍できる人も増えてくるのかなと思うので、がんばろうと思います。
――どういう人が営業に向いていますか?
人とのコミュニケーションが好き、誰かの役に立ちたいと思っている人は向いていると思います。営業といってもいろんなタイプの人がいると思います。一般的にはリーダーシップがあって、言いたいことをはっきり言えて、決断力があって……というイメージだと思います。私の場合は相手の立場に立って、何を求めているのかを想像して提案することを意識しています。
ママならではの強みを生かした営業にチャレンジ
――最後に、これを読んでいるママたちに一言お願いします。
「私は営業に向いていない」と決めつけず、興味があったらチャレンジしてみることが大切だと思います。最初は大変かもしれないけど、続けているとだんだんとおもしろさがわかってくると思います。それにママは細かいところによく気がつき、フォローアップも上手。ママならではの視点で考えて企画を出せば、新しい提案ができることも多いと思います。ママで営業職に向いている人は多いと思います。興味があったらチャレンジしてみてください。
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取材、文・長瀬由利子