【コラム:土屋アンナ ママアンナ☆ガチトーク】第2回 親として1つだけ守ってほしいのは、『死なない』ってこと。
ー息子さんたちに「こういう人になって欲しい」と思って意識して伝えていることはありますか?
力の弱さ、強さは理解させたいから、それはちゃんと教えてるかな。
女の子、自分より歳下、弱い者には、力の強さを使って痛みを与えるようなことは絶対してはいけないよってことは言い聞かせてる。
今って痛みがわからない人が多いじゃない? むかついて人を刺しちゃったりとか、簡単に暴力をふるってしまうようなニュースをよく見るけど、そういうのは人の痛みを知らないことが原因なんじゃないかと思うんだよね。だから、人の痛みがわかる人に育ってほしい。
前に、澄海(長男・スカイくん)が動物園で走ってたときに、女の子にぶつかって、その子が転んじゃったことがあるの。澄海はそれに気づいてなくて、そのまま走って行っちゃったんだけど、そういうのはすごく怒るよ。
そういうときは、ぶつかられて転んじゃったときの痛さを教えて、痛みを感じながら理解してもらうようにするの。
そうしてきたからなのか、澄海はすごく優しい子に育ってる。
心羽(次男・シンバくん)に叩かれても、力が違うから加減をしたり、叩き返すのではなく、言葉で注意をするということを覚えてきたかな。
叩かれたら痛い。押されたら倒れる。こういうことをすると怪我をする。そういうことは、親がきちんと教えてあげなくちゃいけないと思うんだよね。
人を傷つけてしまってからでは遅いし、痛みを知らずに育つのはとても怖いことだと思うから。
ーお兄ちゃんには、お兄ちゃんらしさを教えているんですね。
やっぱり歳が上と下では力が違うから、そこは「お兄ちゃんに生まれたんだから我慢!」と教えてるよ。きょうだいは同じように接するという考えもあると思うけど、やっぱり年齢が違えば、身体の大きさも力も違うから全く同じではないよね。
そういう風に教えていくと、澄海自身がお兄ちゃんということを意識し始めたり、「お兄ちゃん」と言われることが嬉しそうだったりするんだよね。
それで、心羽が叩いてきたりしても叩き返すのではなく「うちの弟、困ったやつだな~」みたいなことを言ってるのを見ると、良い成長をしてるなと思うよ。
ー息子さんたちは、アンナさんのことをどんなママだと思っていると思いますか?
面白い人だと思ってるんじゃない? 普通のママと違ってテレビにも出てたり、性格もさっぱりしてるしね(笑)。
仕事で家を空けるときもあるし、家にいるときは片づけをしたりご飯作ったり、家のなかのことをしていて「2人はそっちで遊んでなさい!」なんて言っているから、「なんか忙しそうでバタバタしてる人だな」と思ってると思う(笑)。
ーアンナさんから見て、息子さんたちはどんな風に育っているなと思いますか。
子どもらしい子に育ってると思う。
嫌味を言ったりしないし、人を傷つけたり、嘘をついたりもしない子に育ってくれてるの。
そうなるように育ててきたから、2人がとても素直に育ってくれていることがとても嬉しい。
澄海は小学校に入ってから知恵もついてきて、宿題を隠してたり、テストを隠してたり、ささいな嘘をつくこともあるけど、それは必ずばれるからかわいいの(笑)。
ささいな嘘をついて、それがばれて「これはダメなんだ。嘘はだめなんだ」ということを学んでいく時期にきてるのかなと思う。
どこの家庭でも子どもが成長していく中で小さな間違いを犯したり、失敗をしたりして、それを親が「間違っているよ」と教えてあげる。そんな経験しながら成長していくのが子どもだからね。
ー息子さんたちに、将来はこういう職業に就いて欲しいという希望はありますか?
やりたいと思うことをやったら良いと思ってる!
何をやってもいいけど、常に夢を持っている人になって欲しいなって思うよ。
やることはやるし、やりたいことへの努力もするけど、遊びや好きなことにも夢中になれる人になってほしい。
50歳、60歳になっても夢を持ってる人ってかっこいいでしょ?
子どもの心を常にもった大人みたいなね!
あとは、きちんとした勉強の知識はもちろん、生きる知識みたいなものは身につけて欲しい。
他人のことを思いやれて、痛みを知っていて、逞しく1人でご飯をちゃんと食べていけるようなサバイバル力を持ってる人になってくれたら良いなと思うよ。
やってはいけないことは反対するけど、親が止めてもやりたいことはやるから、本人がやりながら学んでいけばいいと思う。
親に迷惑かけるのが子どもだからね。私もそうだったし(笑)。
将来の職業という質問とは関係ないけど、親として1つだけ守ってほしいのは、『死なない』ってこと。
若くして亡くなっている人もいるけど、絶対に親より先に死なない!
子どもたちの将来のことを考えて、思うのはそれだけ! 人生を楽しんでくれればいいよ。
もし、女の子がいたら「変な男に騙されないでね」と言うかもしれない。
まぁ、そういう経験も大事だけどね(笑)。
ー息子さんたちを見ていて、こんな職業に就きそうだなぁと思うようなことはありますか?
澄海は、海洋学者になりたいみたい。
海の生き物にすごく興味があって、いつも図鑑を見たり、ウツボの絵書いたり、大人でも知らないような海の生物を書いたり覚えたりしてるよ。
海洋学者って、仕事で遠い海に出かけたり、ある意味サバイバル力が必要な仕事だからすごく良いなと思ってみてる。
心羽は動くの大好き、バイク、車、ダンス、戦いごっこ大好きで、止まることを知らないからやんちゃな大人になりそう(笑)。
どっちかは音楽に興味を持つかなぁと思ってたけど、今のところそれはなさそう(笑)。
2人とも私に似て海が大好き。
心羽は、3歳でシュノーケリングしながら喋るんだよ! 一緒に海に潜ると心羽の声が海のなかで聞こえてくるの。
2人とも海に関係する仕事をするのかなと思ってるけど、これから大きくなっていくなかでいろいろな物を知って、何に興味を持っていくのかを見るのも楽しみだよ!
次回もお楽しみに!
取材、文・上原かほり 撮影・chiai 衣装・YAMATO 衣装協力・BILLABONG ヘアメイク・baku