<介護問題>認知症の母、家を出た娘と妻。仕事どころじゃない生活【第4話まんが:旦那の気持ち】
前回からの続き。数年前の話。認知症になった母さんの介護が大変だと言い出した妻のアカネ。おおげさだと思った俺(コウイチ)は、アカネの話もそこそこに聞いていた。しかしそんな俺の態度にアカネは怒りだし、娘のナナミを連れて出ていってしまったのだ。
「なぜあいつらが出ていくんだ? そんなに俺の母親を世話するのが嫌なのか?」アカネへの怒りと同じくらい焦っている自分もいた。
起きてきた母さんは、叔父と弟の顔を見るなり真っ青になった。
「…………誰かーーーーーー! ウチに泥棒がいるーーーーーー!」「ウチの財産を盗んだのはお前かーーーーーー!」俺たちを見て、母さんが暴れ出した。
母さんの暴走はなかなかおさまらない。布団叩きで俺らを叩いてきたり、家から飛び出そうとしたり……大人3人がかりでも大変なものだ。
みんなで慌てて母さんを落ち着かせたとき、弟が一言「兄貴……仕事のとき、母さんどうするの!? アカネさんいないし……」。
そうだ。今はみんながいるけれど、明日からまた俺は仕事がある。こんな状態の母さんをひとりでおいて置くわけにはいかない。俺はしょうがなくアカネに電話をかけた。
俺が呆然としていると、弟も叔父も「じゃ、そういうことで」と言って、そそくさと帰ってしまった。(おい! 俺1人でどうするんだよ! でも、いま母さんはとりあえず落ち着いているし、なんとかなるか)そう思っていた。翌日は念のため、在宅勤務を会社に申請し、家にいたのだが……。
用意した食事はすべて拒否されて捨てられるし、目を離せば家を出ていってしまうから追いかけないといけない。母さんのツラい気持ちに耳を傾けもした。しかし落ち着いたかと思ったら急に被害妄想全開で人のことを泥棒扱いして襲いかかってくる。「仕事どころじゃない……」俺はアカネに電話をかけまくったが、一向に出てくれる気配がない。どうやって母さんの面倒を見ればいいんだ。俺は途方に暮れてしまった。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よしはな 編集・Natsu