<故人に失礼?>【後編】実家と20年間疎遠だった旦那が、父親の訃報を知った。私は何をすればいい?
前回からの続き。事の発端は20年間実家と疎遠な関係にあった旦那さんが、新聞のお悔やみ記事で父親の訃報を知ったことでした。突然の出来事に憔悴しつつも、「実家には連絡をとらない」と言い切る旦那さん。そんな旦那さんを心配し、投稿者さんはある提案をしたいと言い出します。
純粋な思いやりからくる提案でも、憔悴した旦那さんにとってはNG?
『お線香のひとつでもあげに行ったらいいのにと思いました。お線香をあげに行くのもダメなのかな……』
「旦那さんの気が向けば、お線香をあげに行ったらいいのに」と話す投稿者さん。きっと投稿者さんは優しさのつもりでアドバイスをしようと思ったのでしょう。しかしママたちは、そのアドバイスには否定的なようです。
『20年も疎遠になっていて「亡くなったらお線香を……」なんて思わないよ。気になるなら一度でも連絡するはず』
『投稿者さんは「疎遠だったとはいえ家族なんだし、せめてお線香くらい……」みたいに思うかもしれないけれど、そのアドバイスは本当にやめてあげて』
『線香のひとつ“すら”あげたくないんじゃないの? 簡単に「線香ぐらい」とか言わないほうがいい』
「旦那さんにその提案はしないほうがいい」とのコメントがズラリ。投稿者さんのアドバイスはきっと純粋な思いやりだったのでしょう。しかしその優しさが、憔悴している旦那さんのことを余計につらくさせてしまうかもしれません。疎遠の事情が分からない以上、あまり積極的には勧めないほうがいいのではないでしょうか。
投稿者さんができる、いちばんの優しさとは?
アドバイスすることを否定的に捉えたママたちからは、「今は旦那さんをそっとしておいてあげてほしい」との声がかけられました。
『よっぽどのことがあったなら、周りからはいろいろ言われたくないと思う。今はそっとしてあげて欲しい』
『投稿者さんは幸せな家庭だったんだよ。「こんなにひどい生活だったの?」とか、世の中いろいろな事情があると思う。そっとしといて』
『旦那さん、よほどのことがあったんだろうね。でも様子がおかしかったということは、思うところがあるけれど今すぐ行こうと思えるほど気持ちの整理はついていない……という感じじゃないかな。時間が経って、行きたくなったら行けばいいと思いますよ。今は黙って、いつも通り接してあげたら』
ご実家へ連絡をするのを拒否した反面、動揺や憔悴を隠し切れずにいる旦那さん。ひょっとしたら旦那さんも気持ちが揺れているのではないでしょうか。投稿者さんはあまり口を出さず、いつも通りに接するのがいいのかもしれませんね。
『そっとしておいて。本人が行きたいと思うなら、いつか墓参りに行くから。絶対に投稿者さんが独断で連絡をとろうとしないで。投稿者さんはいつもどおり、旦那さんに愛情を注いであげて』
『投稿者さんから勝手に連絡するのはやめてあげて。「お線香だけでも……」とかも。疎遠の理由を投稿者さんには話していないということは、それだけの辛い事情があるということ。とにかく今はそっとしておいてあげて』
『デリケートな問題ほど、「よかれと思って」というのはやめたほうがいい。静観に尽きる。ヤキモキするだろうけど見守ってあげてね』
ママスタコミュニティのママたちは、投稿者さんが旦那さんのご実家に勝手に連絡を取ろうとするのはNGと考えたようですね。よかれと思って行動したことが、時には相手を傷つけてしまうこともあります。今はとにかく、旦那さんを見守ることが大切なのではないでしょうか。
旦那さんが決めた選択を尊重してあげよう
ママたちからのアドバイスを受けて、投稿者さんは今後の動き方を決めたようです。
『たくさんのコメントをありがとうございます。確かに何年も疎遠なので、きっとそれなりの理由があったとは思っています。ただ旦那は長男だし、残された義母のことなども気になり、今度はお悔やみで義母のことを知ったりするのは……と思って。義父のことを知ってからは旦那は陰で泣いていたり、あまりご飯を食べなかったりと不安定です。旦那に「連絡したら?」と言ったのは一度だけです。とりあえず今はそっとしておいてみます』
投稿者さんもいろいろな迷いを抱えながらも、今後のことは旦那さんの気持ちに任せることにしたようですね。
それでは最後に、しみじみとした気持ちになりそうなコメントをご紹介しましょう。
『何かの巡り合わせなのかねぇ。たまたま見た新聞で知るなんてね……。うまくいくといいですね。いろんなことが』
たまたま見ていた新聞で、親の訃報を知る……。人と人との縁とはとても不思議なもののように思えませんか? 今は動揺する気持ちでいっぱいかもしれませんが、投稿者さんも旦那さんもこれからのことがいい方向に向かうといいですね。
疎遠になった親の訃報をひょんなことから知ってしまった今回のケース。今後どのような行動をとるか……きっと正解はひとつではないでしょう。旦那さんも、そして投稿者さんも迷いながらご自身の正解を見つけるのかもしれません。みなさんだったら、どのような行動をとりますか?
文・motte 編集・荻野実紀子 イラスト・Ponko