なぜ小学生の宿題の丸つけを親がする必要があるの?先生の怠慢?それとも……?
みなさんは子どもが学校から出された宿題に丸つけをすることはありますか? ママスタコミュニティにこんな投稿が寄せられました。
『学校の宿題の丸つけを親がすることになっている。昔はそんなことなかったよね? 子どもの学力を親に周知させるため? 先生は何のためにテストしているの? 忙しくて丸つけもできなくなった先生に問題があるんじゃないの? 丸つけをやりたくないわけではない。丸つけしちゃダメだったり丸つけしなきゃいけなかったりがあいまいで、さらに丸つけへのダメ出しもある。それなら先生が丸つけして直す時間を作るのがいちばん効率的だと思う』
投稿者さんは最近では親が子どもの宿題に丸つけをする風潮であることに理解がないわけではありません。けれどもせっかく丸つけをしてもそこに先生が赤字を入れてくることに疑問を感じています。ただこれは先生からすると親に「親が丸つけをすることの意味」を理解してほしい気持ちがあってのことなのかもしれません。
なぜ親に宿題の丸つけをさせるのでしょう?
親にも子どもの理解度や進度を確認し、学びの定着につなげてほしいため
『間違ったらその場でやり直しができるから、復習の意味もあるんだって』
『子どもの学力を上げるためじゃないの? 学校で学んでも家で何もしなかったら忘れちゃうから、ちゃんとやっているか一緒に確認してもらったりするためじゃないの? 音読とか親が聞いて回数や署名して持っていくよね』
『ただ〇×をつけるだけでは意味がない。直して正答を理解して覚えるまでが、子どもだけだとできないことがあるから。親ならその場で教えられるでしょ』
子どもが宿題をした後すぐに親が丸つけをすることで、子どもが問題のどこでつまづき何を理解していないかを把握しやすくなります。間違えている箇所を指し示しながらもう一度問題を解かせることができますし、それでも子どもの理解が及ばないようなら答えの導き方を教えてあげることができます。学校の宿題は授業の先取りではなく復習である場合が多いでしょうから、すでに授業で学んだはずのことをまだ理解できていない場合、宿題をこなすタイミングでできる限り理解、定着させてるところまで持って行ってほしい、先生側としてはそんな思いがあるのではないでしょうか。
先生には授業以外にも仕事が多くあり、丸つけをする時間がない
『昔より今の先生は忙しいのでは?』
『確かに面倒くさいけれど、今の先生は勉強以外の指導が多いから』
『教員の妹は、学習量はゆとり前に戻ったのに、日数は少ないまま(土曜がない)だから、詰め込んだ授業の準備で丸つけの時間が取れないからと言っていたよ。保護者は知らないけれど、日々の教材準備などすごく時間がかかるから』
先生は授業で教えることだけが仕事ではなく、教材やテストを作るなど授業の準備に時間がかかることがあります。特に最近はオンライン授業が導入されつつあるため、以前までとは異なる準備作業に手間取る先生も少なくないのではないでしょうか。筆者の知人にも小学校の先生がいますが、やはり授業の時間よりも準備の方が時間がかかると言っていました。またときには保護者が子どものことで相談に訪れたりもするので、その対応のなども加わって丸つけに専念する時間の確保がなかなかたいへんだそうです。
〇×の見極めが難しかったり、時間がなかったり……で丸つけをする親だってたいへん!
『夏休みなどは、子どもが少しずつ宿題をしてくれるならいいけれど、うちの子は休みの終わりかけにまとめてするから……。私はひぃひぃ言いながら子どもたちが寝た後で夜中まで丸つけしているわ』
宿題の量や子どもが宿題に取りかかるタイミングによって親の負担は増減するものかもしれません。夏休みなどの長期的な休みには宿題の総量が多くなります。子どもが計画立てて小刻みに宿題を片付けてくれるのならいいのですが、休みの終わり頃に火がつくタイプだとママたちは残る数日で一気に丸つけをするハメになります。日々の宿題も同様で、唐突にいますぐ丸つけしてと言われてしまい家事を中断せざるを得ないなんてこともあります。
『算数はともかく、1年生のひらがななんて〇のつけようもなくて困る』
『漢字だけれど、親に丸つけさせて親が〇した字に×して返してきた担任……。止めはねはまだしも文字のバランスで×。正直そこまでわからんわ!』
算数のように正解か間違いかがはっきりわかる問題の丸つけはまだいいのですが、何が正解で何が間違いなのかがよくわからない宿題の場合には、ママたちはとまどうことになります。低学年のうちの文字の書き取りなどは親がうまく書けていると思って〇をつけても、先生にとっては〇とは認められないこともあるようです。筆者も子どもが止めやはねまでていねいにきちんと書いていると思って〇をつけて提出した漢字の宿題に、全体がゆがんでいるからと先生から×をつけられ戻されたことがありました。あまり字が上手ではない子なのですが、そこは大目に見て欲しいと思った記憶があります。
子どもの学力向上には学校と親の連携が必要との考えも
筆者の子どもが通っていた小学校では、子どもの学力向上には学校と親の連携が必要との考え方でした。当時の校長先生が言っていたのは、宿題は授業の復習であり、できないところを見つける作業でもあるということ。できないことをそのまま放置せず、できるまで授業内容や教科書をふりかえり問題を解き直すことで、おのずと学力の向上につながるという話でした。そのため家庭では宿題の丸つけをし、できない部分の復習を見てほしいと言われました。学校でできることと家庭でできることはそれぞれ異なりますが、子どもの学力を向上させたいという気持ちは一緒のはずです。先生によっては親の丸つけにダメ出しをする方がいらっしゃいますが、それもこれも子どもの学力向上のために保護者とチェックすべき個所を共有したいということだったのかもしれませんよね。確かにせっかく〇をつけたのに先生からダメ出しをされたらイラッとしてしまいます。けれども見方を変えて、先生の熱意なのだなと考えてみるのもいいかもしれませんよ。
文・こもも イラスト・わたなべこ 編集・blackcat
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