＜しょせん他人事＞【前編】「義母のお葬式なんて大変なだけ」と言った私。旦那から離婚されそう……
結婚してからずっと義母のことが苦手で、今もあまり好きにはなれません。むしろ嫌いです。旦那には姉が1人いて、義母はとにかくその義姉のことが大好き。自慢の娘なのでしょう。
なにかと義姉と私を比べては、私がいかに義姉より劣っているのかをしつこく言ってきます。そんなことを当然のように言ってくる義母に、最初は本当に驚きました。そこまで娘を自慢できるのは、ある種の才能というか、普通はなかなかできないことだと思います。
義母は義姉と私だけでなく、義姉の子どもと私の子どものことも比べてきます。子どもたちの学校の成績だってもちろん比較の対象です。義姉の子の方がよかったときには、どちらが上なのかを露骨に言ってきます。しかし私の子がいい場合には、とたんに不機嫌になります。「いずれ抜かされるに決まっている」と私に言ってきたこともありました。なぜそこまで私に対して攻撃的になるのか不思議で仕方がありません。
「義母のお葬式なんて大変なだけ」と言ってしまった
実は現在義母は入院しており、もう先が長くないと言われています。お葬式の心づもりをしておかなければならないくらいの状況なのですが、今までのことを考えると私には悲しいとか寂しいという気持ちにはなれません。むしろ「義母のお葬式なんて大変なだけ。旅行をしたかったのに残念」と思ってしまい、それがつい口から出てしまいました。しかも舌打ち付きで。でもそれが私の本心、私にとって義母のことは他人事なんです。ただひとつの問題だったのが、その思いを旦那に知られてしまったこと。私の言葉を聞いてすぐに表情が変わった旦那。「ああ、怒らせてしまったな」と思いました。
旦那からは「離婚する」と言われ……
旦那が相当怒っていることは顔を見ればすぐにわかりました。怒る旦那の表情を見ながら私は「それほどムキになることでもないだろう」と思ったのですが、そんな気持ちをよそに旦那から「もう離婚だ！」と怒鳴られてしまいました。頭の中が怒りでいっぱいなのでしょう。そんな旦那の姿を前に私が思っていたことは、「これから先の私と子どもの生活はどうするの？」ということでした。離婚自体ではなくて、その後のことを心配してしまう自分。のんきと言えばのんきな話なのですが、そのときは正直旦那が本気で離婚と言っているんだなんてこれっぽっちも思っていませんでした。どうせ離婚なんてできないだろうし、脅しに決まっていると。これまでも旦那と喧嘩をすることはありましたし、家を出ようと思ったことだって何度もあります。そういう小さなことの積み重ねが今の私をこんな態度にさせているのかもしれません。
しかし喧嘩の主な原因はいつも義母。だから亡くなるかもしれないこんな状況になってまで、旦那に叱られるきっかけを作る義母が憎くて仕方ありません。
もう逆切れ！ そもそもそんなことくらい離婚ってあり得る！？
旦那は「離婚だ！」と言うけれど、私はこんなことで離婚なんてありえないと思います。もし本当に離婚なんてことになったら、私は旦那にこれまで義母にされたことを洗いざらい話します。旦那は義母が私にしてきたことをわかってないし、むしろ義母のことを優しい母親だと思っています。でもそれは旦那が知っているいい部分だけの姿であって、本当の義母は違います。義母がいかに意地悪な人なのか、旦那だけでなくみんなに知ってもらいたい……。
そんなことを考えているうちに、私が義母を嫌いな気持ちはますます強くなりました。もし亡くなったとしても全然悲しくないです。きっと義母への思いだって、心のどこかで旦那に気付いてもらいたかったのだと思います。
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