<大した雨じゃなかったのに?>「何も起きなかった」を支えていた東京都の備え
私はマナミ。東京都で、7歳の娘・アンと、1歳になったばかりの息子・ダイキを育てています。「はぁ……今週も雨ばっかり」乾かない洗濯物に、びしょ濡れの保育園のお迎え。「早く晴れてくれないかなぁ」そう思っていた、そのとき。ピコン、とスマホが鳴りました。届いたのは、学校からの一通のメール。「……えっ、これって……」画面を読む手が、思わず止まりました。


心配していたほどの被害もなく、雨は止みました。「ちょっと心配しすぎたかも……」そう思っていたマナミ。ところが、ご近所さんから意外な話を聞くことに——。

ご近所さんの話に驚いたマナミ。家に帰ると、昨日の台風で被害が出たというニュースが目に入りました。

「東京都の水害対策って、どうなってるんだろう?」気になって、スマホで調べてみると……。「えっ、こんなことまでしていたの?」いつもの暮らしを雨から守るために。東京都では、普段は目にすることのない場所でも、長年にわたって水害対策を進めていたのです。
知ってた?水害には2つのタイプ
「水害って、川の近くで起きるものじゃないの?」
調べてみて、まず驚いたのがこのこと。水害には、大きく分けて2つのタイプがあるそうです。1つは、大雨で川の水があふれ、まちに流れ込む「外水氾濫」。もう1つは、降った雨を下水道などで流しきれず、道路や家の周りに水がたまる「内水氾濫」です。つまり、「川から水があふれる水害」と「降った雨が流れずにあふれる水害」があるということ。「川のことばかり気にしてたけど、それだけじゃないんだ……」家の周りはもちろん、アンの学校やダイキの保育園の近くは大丈夫かな?
急に身近なことに思えてきて、今まできちんと見たことがなかった地域の浸水予想も、確認してみようと思いました。
いつもの雨の日を、見えないところで守ってくれていた!
「川からあふれる水も、まちにたまる雨水も、どうやって防ぐんだろう?」
気になってさらに調べると、東京では、さまざまな水害対策が進められていることがわかりました。川の幅を広げたり、川底を深くしたりして、流せる水の量を増やす。さらに、大雨で一気に増えた水を、地下などに一時的にためておく仕組みもあるそうです。
しかも、雨水をためる場所は、道路や公園の地下にも造られているのだとか。「えっ、いつも歩いている場所の下に?」何げなく通っているまちの地下に、私たちを水害から守る仕組みがあったなんて! 過去の同規模台風と比較すると、東京都内で浸水した建物は、昭和43年には4万1,953棟、平成29年には35棟だったそうです。
「そんなに違うんだ!」年によって雨の降り方は違うけれど、長年にわたって対策が重ねられてきたことを知りました。「毎日暮らしているまちなのに、知らないことだらけだなぁ……」昨日の雨の日も、いつもどおりに過ごせた。その陰で、こうした仕組みが働いていたのかもしれません。そう思うと、何も起きなかった雨の日が、少し違って見えてきました。
調べてわかったことを、さっそく家族にも話してみると……。

さっそく、家族で避難場所を調べることに。子どもたちと、どの道を通って、どうやって向かう? 実際に避難する場面を想像してみると……。

「大した雨じゃなかったのに、仕事を休んじゃった……」あの日は、少し不満に思っていた私。でも、何も起きなかったその背景には、東京都が進めてきた水害対策や、地域での様々な備えがありました。それでも、被害を完全に防げるとは限りません。あのときは、雨がどうなるかもわからなかった。子どもたちの安全を考えて休んだことも、無駄ではなかったんだと思います。まちの備えを知り、自分たちでも備える。「もしものとき、どこに逃げる? 何を持っていく?」何も起きなかった雨の日が、家族の安全を考える、大切な一日になりました。
災害は、大雨だけではありません。地震が起きたときに家族を守るため、東京都ではどのような対策が進められているのでしょうか。地震への備えについて考えた、前回のお話もあわせてご覧ください。
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