人の顔色をうかがう11歳のわが子。子育てに失敗したと感じるママができることは?
子育てで悩みを抱えるママは少なくありません。子育ての仕方は人ぞれぞれですから「これが正しい!」という正解がない中で模索している。そんなイメージではないでしょうか。そして正解がないからこそ、戸惑いや苦悩も出てきてしまいます。
『今までずっとイライラしながら子育てをしてきた。もう一度、新生児のときからやり直したい。人の顔色をうかがうようなオドオドした子に育ってしまった。子どもは今11歳。失敗した……』
ママスタコミュニティにこんな投稿を寄せてくれたのは、「11歳のわが子が人の顔色をうかがってばかり。あまり意見を言わない子になってしまった」と感じるというママ。できることなら一度リセットをして最初から子育てをやり直したいとさえ考えています。こんなに切ない気持ちになっているママに他のママたちがあたたかい言葉をかけてくれています。
ママの切ない気持ち、痛いほど理解できるよ
『すごくわかる。子育てにおいて、口うるさく言いすぎてしまったことが、何よりの後悔だわ。今の記憶と後悔を持ったままときを巻き戻せたら、もっとおおらかに育ててあげられるのに……と思うことが多々ある。あの頃は必死に子育てをしていたつもりだったけれど、今思い返すと自分がガミガミ母さんだった記憶しかない』
『わかるわー。小さいときなんてとにかく可愛がればよかった。8歳の今、大事なこともあまり話してくれなくなってしまった。子どもが私に本音を言えていないのが、ひしひしと伝わる。あの頃の自分、殴り飛ばしたい』
ママが過去に戻って子育てをやり直したいと思ってしまうのは、もっと子どもに優しくすればよかった、もっと子どもの話を聞いてあげればよかったという後悔があるからでしょう。その後悔の気持ちは、育児をしている人ならば一度や二度は感じたことがあるのではないでしょうか。後悔の気持ちはママだけではありませんね。
ママのイライラの原因はなんだったんだろう
『怒鳴ったこともあるけれど、自分自身に常にイライラしていた……』
『自分が嫌いで、わが子も自分に似てるから見ているとイライラしちゃう……』
『自分と同じようになってほしくない思いから、焦燥感みたいなものが常にあって、子どもに対してイライラがつきまとっていた感じなのかな』
子どもに対してイライラしてしまうのは、子どものいたずらやわがまま、お漏らしなどの粗相が原因の場合もあります。でもそれ以上にママの自責の念も深く関係しているのかもしれません。子どもを叱ってしまった自分イライラ。そしてそんなにイライラしている自分が許せないという気持ちが、イライラを膨らませてしまったのではないでしょうか。
まだ仕切り直せる。大切なのは認め、褒め、温もりを伝えていくこと
子どもは11歳。人の顔色をうかがってしまうこと、オドオドしてしまう性格は直らないのではとママは考えているようです。でも、そんなことはない! 方法はある! との意見も寄せられています。
子どもの話を聞いて認めてあげる
『大丈夫、間に合う。ちょっとしたことでも同意してあげるようにしてみて』
『気付いたいまからやり直せばいいじゃん。最近私も子育てを反省している。今意識しているのは、子どもの意見を聞くこと。どうでもいいことでも、「俺が決めていいの?」という反応だよ』
子どもが話してくれたことに対して、まずは同意をしてあげましょう。仮にそれがママの意見とは違っていても、まずは「そうなんだね」「○○はそう考えたんだね」と子どもの考えを認めてあげるのです。そうすれば子どもは自分自身が認められたと思って、自信を持てるようになったり、もっと積極的に話すようになるかもしれません。もちろん間違ったことを言えば訂正する必要はありますが、その場合でも「そう思っているんだね」とワンクッション入れることが大切ではないでしょうか。
子どもが積極的に取り組めることをさせる
『まだ11歳なら仕切り直せるし、少しづつ自信を持たせるようにしていけば? 何か本人がやりたいとか興味を持ったことを、自由にやらせてあげるとか』
子どもが興味を持ったことは、どんどんやらせてみるのもよさそうです。筆者の知り合いで、少し自信がないような雰囲気だったのですが、しばらく会わないうちになんだか自信を持って話すようになった子がいました。ママの話では、その子は鉄道や電車が大好きで、路線図を買ってあげたら日本中の駅名を全部覚えたのだそうです。それを家族が褒めているうちに、子どもも自信を持てるようになったのでしょう。鉄道以外のことでも積極的に発言をするようになっていました。子どもが興味を持って取り組むことをサポートしたり、褒めてあげることもママができることの1つですね。
ママの愛情を伝えていく
『私もそうだよ……。だから毎日「ごめんね。大好きだよ」と言ってハグしている』
ママの愛情を伝える方法としては言葉かけもありますが、抱きしめたり、ボディタッチなども有効かもしれません。子どもの年齢が11歳で思春期に入るなど難しい時期。そのため抵抗されるかもしれませんが、やはり人の温もりを求めることはあると筆者は思います。筆者の娘は高校生ですが、学校で何か嫌なことがあると、スリスリと筆者に近づいてきますよ。
このままではまずいと思えたことが第一歩になるのでは?
ママは自分の育て方が誤っていたと思い込み、もう手遅れ、子育てをリセットしたいと諦めモードです。でも、まずはその考えを変えることから始めましょう。諦めてしまったら、何をすればいいのか調べたりすることもなくなってしまいます。そして何もしないまま、子どもは大きくなっていくばかりです。逆に「今が再スタート」と気持ちを入れ替えれば、何をすればいいのか調べたり、他のママに聞くなど行動が変わってきますよね。このタイミングで「まずいぞ」と思えたことは、ママにとってラッキーだった。そう前向きに考えていきましょう。
そして他のママたちからアドバイスがあったように、子どもの意見を聞いたり、褒めたりなど、子どもを認めてあげることも大切ですね。普段あまり褒めていなかったの、いきなり褒めるのは難しいかもしれません。そんなときには子どもの言葉を繰り返すのも方法の1つです。筆者も返事に困ったときによくやるのですが、子どもが「今日は○○ちゃんと一緒に遊んだよ」と言ったら「そうなんだ。○○ちゃんと遊んだんだ」と同じ内容を繰り返すのです。そうすれば子どもは自分の話を聞いてくれていることもわかりますし、親としては返事の仕方に困ることもありません。最初は少しずつでもいいと思います。子どもに寄り添ってあげることが一番ですね。
文・こもも 編集・blackcat イラスト・水戸さゆこ