大泣きしても大丈夫。スーパーなどで泣き叫んでいる子をみて、陰ながら応援するママたち
スーパーや公共施設など、不特定多数の人がいるところで、子どもが泣き叫んでいるところに遭遇したことはないでしょうか。また逆のパターンで、わが子が泣き叫んで困ったという経験のあるママもいるかもしれません。そのようなとき、周囲の人たちはどのように感じているのでしょう。
泣き叫び続ける子どもに遭遇したあるママの正直な気持ち
『スーパーでイヤイヤ期の子が泣き叫んでいたらうるさいよね。早くどこか別の場所に行ってよって思う』
子どもの泣き声というのは、とにかく大きく響き渡りやすいため、大きな声や音が苦手な人からすると不快に感じるのかもしれません。筆者も独身時代は、子どもの泣き叫ぶ声がとにかく苦手で、どうにもならずにそそくさとその場を離れるようにしていました。ものの受け取り方は人それぞれ。うるさいと感じる人がいることも事実なのだと考えさせられます。
子どもが泣き叫んでいることを「うるさい」と感じるだけであれば、決して悪いことではないと思いませんか? 感じてしまうことにブレーキをかけることは難しいかもしれません。また、子どもが泣き叫んでいてもまるで気にせず放置している保護者の姿などを見かけると、モヤモヤとした感情が沸き起こることもわかる気がします。
泣き叫ぶわが子に苦労したママたち
『私は子どもが泣き出したら抱きかかえてその場を離れたな。泣き出したらなかなか泣き止まないし、他人からしたらうるさいだけだろうからね。懐かしいけど、あの頃は本当に大変だったよ』
『昨日のわが家のことかな……。早く出て行きたいのはもちろん当たり前なんだけど、なかなかうまくいかないときもありますよね』
『うちの子もスーパーで泣くことがあって、周りの視線が気になって買い物に連れて行くことがすごく大変な時期もあった』
泣き叫ぶわが子がなかなか泣き止まず、どうしたらよいかわからず途方に暮れるママもいることでしょう。筆者の子どもは感覚過敏で大きな音に怯える子だったため、トイレに設置されている手を乾かす機械の音が聞こえるたびに泣き叫び、外出中のトイレは本当に苦労しました。周りの人の目が怖くて、自分の子育てを全否定されているような気がして泣いた日もありました。
みんな通る道だから。陰ながら応援するママたち
『イヤイヤ期かあ、懐かしいな~。ママ大変だろな~。と思わず抱っこしてあげたくなる。ダメだけど』
『うちの子もそんな時期があったなぁと思い出すわ。お母さん、周りの目もあるけれどめげないでと思う』
『「うわ~、ママ頑張れ!」って思う』
『懐かしいなとか、「お母さん頑張れ」と思う。今は気持ちにも余裕があるから微笑ましく見ていられる。余裕がない当時の私は、カリカリピリピリしていたから気持ちがわかるよって内心思っている』
2~3歳の頃にはじまるイヤイヤ期など、これまでの子育ての中で同じ経験をし、同じ道を歩んできたママたちは、心のなかでそっと「頑張れ」とエールを送っています。もちろんうるさいと感じることもあるかもしれませんが、かなりの数のママたちが、公共の場で泣いてしまうお子さんを見ても「気にしていない」、「応援している」と話してくれていました。
本当は手を差し伸べたいけどできないもどかしさ
『あんな時期もあったなぁって見ている。手を貸してあげたいけど、不審者扱いされる世の中でツライ』
『親がどうにかしようと頑張っていたら手伝ってあげたくなるよ。声をかけたらプレッシャーになりそうだから、見えていないふりをするけど』
『お母さんが大変そうだったら、気の利いたことでも言ってあげたいと思う。でもセンスがないからいつもそそくさと立ち去るのみ』
あまりにも大変そうな姿を見ると、なんとかしてあげたいと思う気持ち、よくわかります。筆者は実際に何度か声をかけたことがありますが、喜ばれたのかどうかはいまだにわかりません。「大丈夫よ」と声をかけてもらえても、大変さのほうが大きかった過去を思い出すと、手を差し伸べることが正解かどうかもわからなくなります。しかしママたちの優しさが溢れる声を見ると、周りの人の温かい想いがうまく伝われば子育てがしやすくなりそうだなと感じました。
みんな応援しているから、頑張ろう!
『泣き叫んでたり、やりたい放題で放置されていたりしたらイライラするけど、お母さんがどうにかしようと頑張っていたら「お母さん大変だな、頑張れ」って思う』
『子どもだけでいたら「親はどこに行っているのよ!」って親に対してイライラするけど、なぐさめようとしていたり親が一緒にいたりすれば、「大変だよね、頑張れ~」って思う!』
泣き叫ぶ子どもをなんとかしても泣き止まないとき、周りの人たちみんなが冷たい視線を送っているように感じるかもしれません。しかし今回のママたちの声から、きちんと向き合ってなんとかしようと頑張っているママに、心のなかでは盛大なエールを送っているママたちが大勢いることがわかりました。無視しているのでもなく、あえて見ない振りをしてくれる優しさもあることでしょう。
スーパーなどの公共の場で泣き叫んでいる子どもがいる周りには、同じように泣き止まない子どもに困った経験のある、無数の応援団がいるのかもしれませんね。みなさんももし泣いているお子さんと困っているママを見かけたら、ぜひその一員になってみませんか?
文・櫻宮ヨウ 編集・山内ウェンディ イラスト・春野さくら
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