【第六夜】ポスターで金縛りに?真夜中に視えてしまった幽霊の正体は!? #身の毛もよだつ恐怖の体験
前回からの続き。私が高校生のころの話です。当時、私には大好きなアニメがあり、そのアニメのキャラクターグッズを集めるのが趣味でした。
ある日、友人からたくさんアニメのポスターを譲り受けました。いろんなグッズは持っていたけれど、ポスターはまだ手元になくて……。「これは良いものを貰った!」と、さっそく私は自分の部屋の壁全面にポスターを張りました。一気ににぎやかになった壁面に私は大満足! その日はうれしい気持ちのまま就寝しました。しかし、深夜――。
金縛りは初めての経験でした。私の体の上に正座をして座っている着物を着た黒髪の女性――。その女性は特に表情を変えるでもなくじーっとただ私の顔を覗き込むばかり。
私はとてつもない恐怖を感じながら、身動きを取ることもできなくて……。ひたすら「消えて!!」と願うしかありませんでした。
しばらくするとその女性は姿を消してくれたのですが、ドッと疲れてしまい、そのまま気絶するように私は眠ってしまいました。翌朝――。
翌朝、私は母に昨夜の体験を話しました。母は私の話を聞くなり部屋の様子を見てくれました。
そしてすぐに「あぁ、だからかー。ダメよ? 壁にポスター張り過ぎたら!」とあきれたように教えてくれました。
「壁の4面にポスターを張ると良くないものを呼んじゃうって言われてるのよ~減らした方がいいんじゃない?」と。※根拠のある話ではないです。
「人間の写真じゃなくてもマンガでも呼べちゃうのねぇ」と興味深そうに母は感心していました。
実は母はオカルト好きな上に、少し「視える」人だったようです……。私はあわててポスターをはがして部屋を元通りにしました。「これできっともう大丈夫!!」そう思っていたのですが……。
不思議な現象はしばらく続きました……。母に至っては「幽霊の散歩道になって気に入っちゃったのかもねぇ」という始末。事態が収まるまで、母は楽しげでしたが、弟からは事あるごことにクレームの嵐。私の趣味がまさかこんな事態を引き起こしたかもしれないなんて……。それ以来、すっかり部屋に張り物は避けるようになりました。
脚本・たかおぎ なる 作画・Ponko