皆勤賞はもういらない。幼稚園を一度休んだら、気がラクになった話
わが子が通いはじめた幼稚園。当たり前のように「毎日通うもの」と思っている家庭がある一方で、「無理して毎日通う必要はない」と思っている家庭もあるようです。ママスタコミュニティにあったのは、それまでは前者だったというママからの投稿でした。
子どもに園を休ませるかどうかの、微妙な体調不良。どうする?
登園前夜、子どもの鼻水が少し出てきたことに気づいたという投稿者さん。それほどたいした症状ではなかったものの、翌朝の登園をどうするかで迷ったそうです。
『入園から一度も休んだことがなかったから迷ったんだけど、思い切って休んだ。そうしたら咳も出てきたので、耳鼻科に行ったよ。それで思ったのが、「幼稚園って無理して通わせることもないんだな」ってこと。体調が思わしくなければ、迷わず休ませたほうがよいね。なんかフッとラクになった。私も仕事をしているから、シフトが入っていたら職場に休みの連絡をするのが面倒なんだけど。でも最近は、世の中的に休みやすい風潮になっているよね。皆勤賞なんて、いらないよね』
簡単に休ませると”休みグセ”がつくという思いから、以前は少々なら無理をして行かせていた家庭も多かったかもしれません。しかしコメントをくれたママたちにおいては「休ませる」という声が主流でした。
『うちも昨日、くしゃみと鼻水で休ませた。私も生理で体調が悪かったから、登園の用意や送迎がなくなってラッキー。1日中すっぴんでダラダラできた』
『うちの子も鼻水が出ていたから休ませたよ。その日の午後から熱も出て39度を超えたから、やっぱり休ませてよかったと思った。翌日に熱は下がったけど、大事を取って3日連続で休ませた』
『うちは鼻水が出ているとか、咳をしているとかで普通に休ませていたよ。幼稚園には通わせてあげたいけど、私は毎日一緒にいたいのが本音だったし。休む理由ができたときは、速攻でお休みの連絡をしていた(笑)。風邪で熱が下がってもすぐには登園させず、1〜2日は元気な状態で家で過ごしてた』
幼稚園世代の子どもは「ちょっと体調が悪いかな?」と親が心配するような様子があっても、半日ほどでケロッと元気になることも。逆に悪化してしまい発熱……なんて場合もあり、ママでも判断がつきにくいことがあります。もし余裕があるのであれば「行かない」と判断するのが、賢明なのかもしれません。
家庭によって異なる事情。少しなら無理をしても行かせることも
とはいえ、コメントをくれたママたちの周辺には、ちょっと無理をしても「行かせる」判断をする家庭もあるようです。
『同じ幼稚園のママ友は、少しの鼻水や咳でも行かせている。わが子も、そういう子からうつるのかもしれない。私は悪化させたくないから休ませるスタンスだけどね』
『休ませる基準に悩む。幼保連携型になってから、「体調が悪いときは無理せずに」というスタイルになったんだけど。まわりは結構休ませずに登園しているみたいなの。私は専業だし休んでもかまわないからちょっとの咳や鼻水で「休んだ」と言ったら、他のママに「えっ? そのくらい大丈夫じゃない?」と。少しの体調不良でも休ませる、過保護なママと思われているかも』
その家庭なりの考え方があるでしょうし、共働きの家庭であれば気軽に園を休ませられない状況もありそうです。専業ママの家庭では体調不良でなくとも休ませることがあるそうで、やはりそれぞれの家庭の事情が大きく影響するところなのでしょうね。
『幼稚園のうちは、無理して行かせない。たまにズル休みもあるくらい、ゆるい登園だったな。下の子が赤ちゃんで、専業だったからできたことだけどね』
『今日は雨。私のパートも休みで幼稚園は半日で終わる日だから、休ませるよ』
幼稚園のうちだから気軽にできること、ともいえそうですね。
無理をしてでも頑張るのは、時代遅れ?皆勤賞廃止の園・学校も
ところで投稿者さんも言っていた「皆勤賞」。本来は結果的に手にできるものであるはずですが、それを目指して頑張ってしまう子や親もいるようです。
『うちの息子も皆勤賞が欲しくて頑張るタイプ。ただ、明らかに発熱してたときは「皆勤賞よりも、身体が大事。死んだら大変だよ」と説得して休ませた。そうしたら……インフルエンザ。結局、(出席停止となる病気は欠席とはみなされないため)皆勤賞をもらえたけどね(笑)。でも本当に皆勤賞なんていらんわ』
『うちの園は皆勤賞はないけれど、登園したら毎日シールを貼れるスタイル。一度も休まなかったら月末にキラキラのシールがもらえるから、子どもはそれを楽しみにしているんだけど……。なんとなく”休まないことがよいこと”みたいに、刷り込まれそうだよね。悪くはないんだけど……なんだかな(笑)』
最近は皆勤賞を廃止する園・学校も少なくないようです。
『わが子が通う小学校では、昨年から皆勤賞がなくなったよ。多分、無理をしても行かせる親がいるからだと思う』
『インフルエンザをまき散らした親がいたから、皆勤賞がなくなった(笑)』
皆勤賞を手にできるのは、もちろん素晴らしいこと。ただ子どもの体調が悪いのに無理をさせれば本人がしんどい思いをすることになりますし、周囲に病気をうつす可能性もあります。また生き方の多様性を認められるようになった最近では、”頑張りすぎない”ことを選択する人も少なくないようです。もしかしたら10年後には「皆勤賞」という言葉自体がなくなっている可能性も……あるのかも?
文・鈴木麻子 編集・千永美