乳がん検診を受けていますか?乳がん検診を受けたママたちの感想とは
乳がんというと女性特有のがん、というイメージがありますが、まれに男性もかかる病気です。厚生労働省がおこなっている「がん登録」による2016年の女性の乳がんの患者数は9万4千人ほどでした。登録された女性のがん患者の総数が約43万人であったことから、女性のがんの約22%は乳がんの患者さんということになります。「私には関係ない」で済まされる病気とはいえないのではないでしょうか。今回は乳がんを早期発見する一助となりうるであろう、乳がん検診についてみていきます。
乳がん検診の方法は超音波検査とマンモグラフィ検査の2種類
乳がん検診には2つの種類があります。
乳房を圧迫・固定して行うマンモグラフィ検査
一つは対策型検診でも行われるマンモグラフィ検査です。乳房を圧迫・固定して撮影を行います。乳がんのサインである「しこり」は白く写り、早期の乳がんでは「石灰化」が小さな白い粒状に写ることがあります。この石灰化を映し出すことがマンモグラフィの一番の特徴です。
良性・悪性を識別できるエコー検査(超音波検査)
もう一つは、超音波検査(エコー検査)です。しこりの内部や表面の状態が写るので、その画像から良性・悪性の識別をすることができます。手に触れないような小さなしこりを発見することができるのが特徴です。ただし、マンモグラフィでは確認可能な石灰化については、超音波では抽出が難しいとされています。
乳がん検診の疑問に検診を受けたママたちが答えます
いざ乳がん検診を受けようと思っても「痛みはないの?」といった不安や「恥ずかしくないの?」といった気持ちが生まれる人もいるかもしれませんね。ママスタコミュニティにも乳がん検診について質問が寄せられました。
『乳がん検診は毎年行きますか? 今年はバタバタでいけませんでしたが、自費でも行ったほうがいいでしょうか?』
「乳がん検診は毎年受ける?」受けた方が良い!と積極的に検診を勧める声が
『金銭的に無理でないなら絶対に行くべき! 私は今、乳がん治療中なんだけど、検診でできたてのガンが見つかった。30代でまさか自分が、がんになるなんて思っていなかったよ。でも検診を受けていたからこの程度で済んだと思っている』
『受けたほうがいいよ。私も34歳。乳がん、子宮頸癌、胃がんの検診は毎年受けている。私の母は胃がんで37歳で他界した。私の地元の友達は乳がんで33歳で亡くなった。もはや他人事ではない』
『毎年受けるよ。マンモグラフィとエコーを交互に受けてる』
『36歳から、毎年受けています。自治体のは40歳からだから実費だけど』
がん検診で早期がんを発見できた人や身近にがん患者がいた人は、検診の重要性をより強く感じているようです。また実費でも乳がん検診を受けているという人もいました。筆者も毎年、健康診断に追加する形で乳房のエコー検査を受けています。健康診断や人間ドックを受けている人はオプションとして加えてみるのはいかがでしょうか。
「検診は恥ずかしくない?」少なくない経験者が「検診は恥ずかしくない!」と答えた。その理由とは
乳がん検診を受ける際の「恥ずかしさがぬぐえない」といった投稿もありました。
『乳がん検診行こうかと思っているのですが、恥ずかしいなと思ってしまいます。卒乳後の貧乳で行ったことある人どうでしたか?』
投稿者さんの「恥ずかしい」という気持ちに対して、乳がん検診を受けたことのあるママたちからは……。
『私は女性の医師、技師さんだったから全く恥ずかしくなかったよ』
『私がいくところは技師さんみんな女の人だし、淡々としてるから恥ずかしいとか思うヒマもなかった』
『エコーは薄暗いし、胸は機械当てるときくらいしか出さない』
『一日何十人も診ているからお医者さんは何とも思わないと思う』
乳腺科は女性の医師や技師が担当することもあるようですね。同性なら恥ずかしさも軽減されるかもしれません。男性医師や技師であっても毎日たくさんの人に接していますし、仕事にしている人ですから心配無用ではないでしょうか。
「マンモグラフィは痛い?」「個人差があります」エコー検査は「くすぐったい」
マンモグラフィ検査を受けるときに胸を圧迫される痛みについては、
『貧乳だけど毎年受けています。肉がなくて皮膚? 皮? を挟む感じになるから痛みはそんなに感じません』
『昨日行ってきたよ。別になんとも。痛いって聞いていたけど、全然だった』
という人もいれば、
『しこりがあったから初めてマンモ受けた。Eカップで大きい方なんだけどそれなりに痛かったよ』
『見られる恥ずかしさより痛さがハンパなかった』
という人もいました。痛みの感じ方には個人差があるようですね。エコー検査については、
『エコーなら痛くないけどくすぐったいよ』
『仰向けになって機械でコロコロされてくすぐったかった』
という意見がありました。
授乳期間中にも乳がん検診は受けられる?
産後のママにとって気になるのが、授乳期間中でも乳がん検診が受けられるのか、ということではないでしょうか。授乳期間中に乳がんの検査を受けたとしても、正しい結果が得られないことがあります。そのため自治体によっては授乳期間中は乳がん検診を受診できないこともあります。自治体ごとに対応が異なるため、授乳期間中に乳がん検診を受けられるかどうかは、お住まいの自治体の担当窓口に確認する必要があるでしょう。
乳がん検診を受けられる無料チケットは40歳になる年度に自治体から配布される
日本では厚生労働省のがん検診推進事業の一環として、乳がん検診を無料で受けることができる無料クーポン券を配布しています。実際に配布事務を担っているのは住んでいる自治体です。
乳がん検診を受けられる無料チケットの対象になる女性とは
乳がん検診を受けられる無料チケットの対象となるのは、その年度内に40歳、45歳、50歳、55歳、60歳を迎える女性です。例えば令和2年度の乳がん検診の無料チケット対象者のうち40歳の人は、昭和55年4月1日~昭和56年3月31日の間に生まれた人、となります。自治体によっては40歳から2歳刻みで無料チケットを配布するなど、独自に年齢を設定しているところもあります。詳しくはお住まいの自治体の担当窓口に問い合わせる必要があるでしょう。
乳がんは早期発見できればそれだけ治癒できる確率が上がる。早期発見のためにも検診を受けよう
筆者には30代で乳がんを患った友人がいました。2年間の闘病の末、まだ小学生だった2人のお子さんを遺して他界した彼女が、最期に残した言葉が「乳がん検診を受けてね。必ず受けてね」という切実なる声でした。0期であれば乳がんはほぼ100%の治癒が見込めるとされています。早期発見のためにも、乳がん検診は受けておきたいと痛切に感じています。
ママになると家族や子どものことが優先になり、自分のことは後回しになってしまうこともあるかもしれません。検診を「来年でいいかな、もう少し先でもいいかな」とつい先延ばしにしてしまうこともあるでしょう。あるママは「毎年、自分の誕生日には自分へのプレゼントとして健康診断と乳がん検診を受けている」と話してくれました。そうやって自分で日程を決めて乳がん検診に行く、というのも忘れずに検診に行くためのいいアイデアではないでしょうか。誰にでもかかる可能性のある“がん”という病を、いち早く発見するための検診です。自分のためにも家族のためにもがん検診を忘れずに受けてくださいね。
文・すずらん 編集・しのむ
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