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高校進学に奨学金制度を利用してほしい。中3の子どもに家庭の事情を話しておくべき?

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中学生2~3年生ともなると卒業後の進路を考えますよね。高校に進学するかしないか、進学するとしたら公立なのか私立なのか、どのような高校に行くかなど多くの面で悩む時期です。ただ事情によって進学にお金をかけられないご家庭もあります。子どもの希望を叶えるために奨学金制度の利用を検討するママやパパもいることでしょう。あるママがまさにそうで、自分の子どもに「奨学金制度を利用してほしい」ことをいつ伝えたらいいかと悩んでいるようです。

『中学生の子どもに家庭の事情は伝えておくべき? 子どもの進路面談がありました。中3なので、志望校を具体的に決めるための面談でした。子どもは大学まで進学することを希望しているため、第一志望は公立の進学校、第二希望は私立校です。ここからは親の事情ですが、もし第一志望の高校に受かった場合、その後大学に進学する際に「奨学金」を申請してもらいたいと思っています。もし第二志望の私立に進学することになる場合は、高校入学時から奨学金制度を利用してもらわなければなりません。留学や大学院なんて夢のまた夢。我が家のこうした経済状況を子どもはまだ理解していないと思います。次回の面談までに話しておいたほうがいいですよね?』

つまり第一志望、第二志望いずれに進学することになっても、開始時期は異なるものの、奨学金を受けてほしい、将来的にはそれを子ども自身で返済してもらいたいとお考えなのでしょう。

みんなはいつごろ家庭の事情を子どもに話した?

家庭の事情で子どもに奨学金制度を利用してほしい場合、みなさんはいつ頃、子どもに打ち明けたのでしょうか?

『うちは子どもが中学に入った頃から家庭状況を話していたよ。少し遅いぐらいだと思うよ』

『うちは中学生になったらすぐそういう事を話しておいた』

『絶対に話すべき。私立に行くとなってから急に「奨学金」なんて言われたら、子どもが驚きそう。うちは前もって話しておいたよ。中2までには話しておくべき』

子どもが進学にかかる費用については親任せで何も知らない、考えていないというのはよく聞く話ではないでしょうか。合格すれば誰もが志望校に進学できる、それが当たり前だと思っている子どもも少なくありません。でも受験や進学には費用がかかります。それを親だけでは負担できそうにない事情がある、でも親としても子どもには進学してほしいと願うなら、できれば本番を迎える中学3年に上がる前までに家庭の事情を共有し、ママ、パパの思いを伝えてあげるべきと考えるママたちが少なくないようです。

子どもの進学先をあらためて考え直すいい機会になる

『将来大学に行きたくて第一志望が公立の進学校を狙えるのならお子さんは成績がいいと思います。公立の進学校で面倒見がいい高校がベストだと思います。うちの子も公立の進学校に行っていますが、高校で夏期講習がありましたが無料でした。インターネット予備校等受講料の安いものを利用しながら自宅通学できる国公立大学を目指すのが、お子さんにもあまり負担が掛からないのでは』

『もしも公立が残念でも、すべり止め私立の成績優秀特待生を狙ったらどう? そういった私立の特進クラスは全員が特待生だったりするよ。あとほどほどレベルの私立でも上位何パーセントかまでは全額免除・その下は半額免除、4分の1免除とかいろいろあるよ』

思い切って家庭の事情を打ち明けることで、子どもがよりいっそう「絶対に第一志望の公立に進学しよう!」と勉強に集中できるかもしれません。そうすることで、例えば成績や入学試験の結果が優秀、あるいはスポーツなどの特殊技能を持つな生徒に対して学費の一部や全額を免除する「特待生制度」を狙えるようになることもあるでしょう。
子ども自身が家庭の事情と照らし合わせて将来を考えることで、学校選びの選択肢が広がりそうですね。

また実際に制度を利用することになる場合、それが子どもの将来に影響することを想定しておかなければなりません。

『「私立高なら奨学金」ということは、その奨学金は後でお子さんが働いて返すということですか? そうであれば今すぐにでも話すべきだと思いますよ』

『言ったほうがいいと思う。進路を決めるのはその先の就職にもつながる選択だから』

『母子家庭で高校も短大も奨学金だったよ。高校の奨学金借りるときの申請書には子どものサインも必要だからもう話しておくべきだと思う。社会人になってもしばらく実家暮らしならまた別だろうけれど、ひとり暮らしだったから初任給で家賃、生活費に高校と大学の奨学金の返済があるというのは結構キツかった(笑)」

具体的な進路を決めるよりも前に、なるべく早く家庭の事情を打ち明けることで、子どもがそういったことをふまえて人生設計できるようになるのではないでしょうか。

子どもと一緒にどんな制度があるか調べてみよう

『話し合うべきだと思うよ。ただ「これは無理……」とかだけではなくて、いろいろな制度があるからそれも調べて伝えてあげては? あとは子どもさんも自分でしっかり調べて考えるべきだし。うちも余裕はないから、余裕ないなりに子どもたちが行きたい道で使える制度があれば使わせてもらいたいし、いろいろな可能性があるからね……受験、頑張ってね!』

『11月くらいに申請したら翌3月頃にお金を借りられるものもあったかな。入学金の準備ができない家庭は早めに申請している家庭が多いよ。私立だと入学金や入学前準備金にけっこうお金がかかるからね』

高校生が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、様々な奨学金制度が設けられていますので一部ご紹介します。

高校生が利用できる奨学金制度

【国による奨学金】
・「就学支援金」…文部科学省による返済不要の支援金。国公立か私立に関係なく、年収が約910万円以下の家庭が対象(諸要件あり)。高校入学時に高校の内に従って申請。国からの支援金が学校に振り込まれ、「授業料」の一部として自動的に使われます。
・「奨学のための給付金」…国からの補助を受けて都道府県が実施する返済不要の給付金。国公立か私立に関係なく、高校生がいる低所得世帯が対象。授業料以外の教育費の軽減を目的とした支援金(年間で数万円〜十数万円)。基本的には学校を通じて都道府県に申請。
【公的奨学金】
・「日本教育公務員弘済会」…文部科学省公後援の給付型奨学金。在学する学校長の推薦を受けて、各支部に申請。
・「全国社会福祉協議会」…社会福祉協議会が実施する奨学金。低所得世帯を対象に無利子で就学等に必要な費用を貸付。都道府県ごとに窓口あり。

公的奨学金はほかにもいくつか、また民間の奨学金制度も存在します。ただ奨学金の多くが高校入学後に振り込まれるシステムのため、入学金には充てられない可能性があります。自治体によっては実施している入学準備金や奨学金の貸付け制度、国や民間の教育ローンについても調べておいてはいかがでしょうか。申請時期の確認も忘れずに。

2020年4月からは私立高等学校の授業料の実質無償化もスタートします。
より適した制度を確実に利用するためにも、できるだけ早いうちに諸事情や各種制度についてお子さんにも伝え、家族みんなで進路を決めていけるといいですね。

※この記事内にある各種情報は2020年2月6日時点のものです。

文・物江窓香 編集・blackcat

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